2016年11月1日火曜日

プーチンさんがゴールポストを動かす

いや、日本からなら2兆円どころか、5兆円でもむしりとれそうだ—というのがロシアの腹であろう。(アメリカ大統領としてトランプさんがなる可能性が高まった。その時、日米関係はオレのことはオレのこと--となるだろう。ロシアとは日本だけで対応する<あぁ、元々そうか>ということとなる。そのあたりをロシアは見越して態度を変えてきたのだろうな
 筆者は、北方領土問題は、安倍-プーチンの間でしか、解決しそうもない—と感じていた。

 ところが、どうやら、安倍-プーチンの間でさえ、解決しそうもないな。
 もう、ロシアへの経済援助などもうチャラにして、放置するしかあるまい。

 いいではないか。
 北方領土問題など、現状のままで----。もう、放置してしまえ。

 話は逸れるが。
 ユーチューブに日本の国会中継がアップされている。
 その一つに、民進党議員から麻生さんへ2008年-2009年頃のリーマンショックの際、どのような判断をし、どう行動したか—という問いがなされ、麻生さんが実に率直に過去を振り返って証言されている。

 麻生さんの回答の仕方は、実に見事で、虚飾を混じえず、衒いもない、誤魔化すという意思の全く感じないものだ。
 麻生さんの賢さも当然あるのだが、一種「能力者であるがゆえの余裕」というものを感じさせる。
 リーマンショックへの対応として、2008年、中国の胡錦濤さんが巨額の財政出動をしているが、あれは麻生さんからのアドバイスを受けて決断したものらしい。

 麻生さんの回答は、歴史の証言者として正確な記録として残そうという意思もあったろうし、質問者である民進党の若い政治家に対して、「政治家というものはかくあるべき」という姿勢を教えさとす—という意味もあったのだろうな。

 いや、麻生さんの例をあげたのは、プーチンさんという政治家と比較して、根底に「孔子の教え」が血肉となっているかいなか—という違いがあるのではないのかな--と感じたからだ。
 まぁ、儒教というほどでなくても、子曰わく(先生はこうおっしゃった--)—という文言が背骨となっている民族とそれ以外の民族との違いを感じた。

 以下、新聞から抜粋。

 北方領土は“ゼロ回答”に終わりそう。
 「有害だ」、ロシアのプーチン大統領は、いつまでに日本との平和条約を締結するか、期限を設けることについてこう発言した。
 菅官房長官は「簡単にすぐできるものではない」と冷静を装っているが、安倍政権に激震が走っている。

 12月山口での日ロ首脳会談で、北方領土問題での進展を目指していた安倍首相。
 しかし、島の返還どころか、スケジュールすら立てられない空っぽの外交交渉になりそうだ。
 さらに、プーチンはこうも言っていて、政府関係者はショックを受けている。

 「強い信頼関係にある中国との国境画定交渉ですら40年を要した。残念ながら、日本とはその水準に達していない」
 40年とは気が遠くなる。安倍首相が胸を張っていた“信頼関係”は、完全に足蹴にされた格好だ。 元外務省国際情報局長の孫崎享氏はこう言う。
 「プーチン大統領は国民から高い支持を得ているイメージがありますが、ナショナリズムをベースにしたもので、安定したものではない。

 5月のロシアでの世論調査では8割が日本への島の引き渡しに反対しています。
 国内世論を無視してまで、日本との交渉を進展させるつもりはないでしょう。
 日本側は歯舞、色丹でリップサービスしてくれるのではと期待がありましたが、今回の発言でそれもなくなりました」

■日ロ経済協は着々
 ロシアサイドは、8月ぐらいまでは、色よい返事をしそうな姿勢だったという。
 だから日本側も経済協力を約束し、ロシア経済分野協力担当大臣までつくった。

 ところが最近になって、突然、かたくなな態度になっているという。
 安倍首相はプーチンの術中にはまってしまった可能性もある。
 12月の日ロ首脳会談はどんな内容になるのだろうか。

 「酒を交わして、真剣に協議していきましょう、という感じでしょうか。“成果”とは呼べないレベルで、解散総選挙の土産にはならないでしょう。そもそも、本気で締結に向けて詰める気があるなら、東京で開催すべきです」
 ロシア政府は、日ロ経済協力計画で、極東ロシアの事業規模が約1.7兆円超に達すると発表した。
 安倍首相は5月、ソチでプーチンに経済協力のプランを提案している。経済協力の方は着々と進行している。

補足、感想など

 要するに、プーチンさんがゴールポストを後ろへ後ろへ移動させて、日本から5兆円でも10兆円でも経済協力を引き出すという手法であろう。

 もう、こういうアブナイ交渉はどこかで日本は「席を外す」べきだ。
 要するに、残念ならが、安倍-プーチンの間では交渉は解決しないということだ。
 もう、次世代の両国の代表での交渉へ回してしまえばいいではないか。
 対ロシアへの経済協力など、もう、すべて切ってしまえ。