▲この日本で「正義」の体現者として絶対に国民から疑われてはならないポストというものがある。
個人のことをどうこういっているのではない。
そうではなくて、そのポストにいる限り、絶対に国民から疑われる行動・言動をとらない…ということだ。
それができる資質の人間をそこに配置しなければならないのだ。
それをこの大阪地検の特捜部長たる人間が、「特捜部長の地位」の「信頼」・「権威」というものを破壊してしまった。
類(たぐい)したものと言えば、最高裁の判事のようなものか。
そのポストというものが、「正義そのもの」なのだ。
その意味で、大阪地検のこの元部長達は、刑の軽い重いがどうあれ、もっと国民から糾弾されて当然だし、本人達は、今後、日本の司法の表舞台からひっこんでもらいたい。
以下、新聞から抜粋。
大阪地検特捜部のフロッピーディスク(FD)改ざん隠蔽事件で、犯人隠避罪に問われた元特捜部長の大坪弘道(ひろみち)被告(58)と元副部長の佐賀元明被告(50)の論告求刑公判が、大阪地裁であった。
検察側は、両被告が主任検事(当時)のFDデータ改ざんを意図的な行為と認識した上で隠したと指摘。
両被告に懲役1年6カ月を求刑した。
検察側は論告で、両被告が昨年1月末~2月初め、郵便不正事件の捜査主任だった前田恒彦受刑者(44)=証拠隠滅罪で懲役1年6カ月(求刑懲役2年)=が証拠品のFDのデータを改ざんしたことを把握した、と述べた。
FDは同事件で逮捕・起訴された厚生労働省元局長・村木厚子氏(無罪判決確定)の部下宅から押収されたもので、改ざんの目的は村木氏が事件に関与したとする特捜部の見立てに合わせるためだった。
その上で検察側は、証人として出廷した当時の地検トップの検事正や同僚検事らの証言などに基づき、隠蔽工作の経緯を指摘。
両被告が共謀し、前田受刑者の改ざん行為を誤って書き換えた「過失」として処理する方針を決め、複数の同僚検事に箝口令を敷いたり、検事正らに「問題ない」と虚偽の報告をしたりして改ざんを隠したと主張した。
「前田受刑者からは過失との報告を受けており、隠蔽の事実はない」として無罪を主張している両被告の最終弁論はあり、岩倉広修裁判長は来年3月末に判決を言い渡す見通し。
▲補足、感想など
この一連の事件の核心は、その地位にそぐわぬ能力しかない人間を、そのポストに据えた人事というものにあろう。
だから、法務省全体の責任でもある。
冒頭でふれたように、最高裁の判事と同じで、国民から絶対に疑われてならない「正義の体現者」たるポストなのだ。
そのポストにこのような人間を配置するとは一体なんだ?
また、この部長達が司法の世界で、働くことをなんらかの形で制限せよ。