▲これはなぁ、と思う。
燃料電池車と電気自動車のどちらが勝つか—てな議論で考えると核心を見失う。
そうではないのだ。
水素エネルギー革命というものが、本当に起こりうるのか—という問題なのだ。
水素エネルギー革命の本質部分は、筆者がこのブログで何度もふれているように、電気を「水素という形」で蓄積するという部分だ。
そして、水素 →電気 →水素 というサイクルの中で仕事をするということなのだ。
この視点で、表題のことを考えておかないとピントが外れる。
以下、新聞から抜粋。
経済産業省が燃料電池車(FCV)の普及に向け、水素ステーションの拡充に本腰。
トヨタ自動車に続き、ホンダが新型FCV「クラリティ」を発売し、水素ステーションは設置コストがネックとなり、普及が進んでいない。
一方、政府と自動車業界はプラグインハイブリッドカー(PHEV)や電気自動車(EV)の普及に向け、充電器の設置も進め、EVとFCVの覇権争いの様相だ。
当面は水素ステーションと充電器の整備が並行して進むことになるが、FCVが巻き返すのは大変なよう。
水素ステーションは5年後目標が320台
ホンダのクラリティは自治体向けなどのリース販売からスタート。
2017年秋ごろには個人向けにも販売する。
1回の水素充填で走る距離は、約750キロ。車両価格は766万円で、政府や自治体の補助金を使えば400万円台で買える。
トヨタに続き、ホンダがFCVを発売したことで、本格的な普及が期待されるが、最大のネックは車両価格ではなく、全国で約80か所にとどまる水素ステーションの少なさにある。
経済産業省は2015年度に大都市圏を中心に水素ステーションを100か所に倍増させる計画だったが、目標に届かなかった。
そこで打ち出したのが、2025年度までに水素ステーションを現行の4倍となる320か所に増やし、FCVを2025年までに国内で20万台、2030年までに80万台に増やす。
水素ステーションの設置には約4億円かかり、非常に高い。
経産省は補助金や規制緩和などでコスト低減を図り、水素ステーションの設置コストを2億円程度に引き下げる。
FCVの価格も2025年までに200万円台まで引き下げるというが、実現の見通しは立っていない。
▲補足感想など
水素という形で電気を大量に蓄積できる—という部分になんとも魅力を感ずる。
自宅の屋根につけた小さな風車で、前の水路に取り付けた水力発電で、電気を発生させ、それを水素という形で蓄積し、また電気として使う---そんなことが可能となりそうだ。
こういうことを考えると、エネルギー価格というものが将来的にはどこかで頭打ちとなるということか。
すると、コストが高いものは脱落していくということか。
いや、話がどこかにいった。
上でもふれたが、単にどんな自動車が普及するか—という話ではない。
水素というものを中心としたエネルギー革命は起こるかどうか—ということなのだ。
視野を広くして、これからの行く末を見ていよう。