2014年12月18日木曜日

我々は滝に向かって流れている—とロシア人。

国民が、自国の通貨の価値を信ずることができないか---
 あぁ、ロシアではトヨタのレクサスが大売れとか書いてあったな。
 金を買うというところを、レクサスに—ということか。

 円安となって、日本人が円を売ってドルに替えるか?
 2011年の大震災の時、そんなことをした日本人っているのか?
 結局、日本人は自国を・隣近所の日本人てやつをトコトン信頼しているのだな。

 そして、東日本大震災の時に、「死ぬならこの日本列島の上で」--と覚悟を決めたのだな。日本人は。
 対して、ロシア人って、ロシアという国を、隣近所にいるロシア人を信頼していない—ということか。
 ロシアという国の脆弱性の核心はこのあたりにありそうだな。

 以下、新聞から抜粋。

 数週間前まで、ロシアの銀行幹部や政府関係者は、経済の苦境のことを、対処可能と表現していた。
 6年前の金融危機に比べると、ロシアはうまく嵐に耐えられると話していた。
 ところが、1216日、ルーブルが、対ドルで20%近く暴落すると、状況を1998年の危機と似た通貨危機になぞらえた。

 「我々は滝に向かって流れており、止められるものは何もない」。
 ロシアのある金融持ち株会社の幹部は話す。

■中銀の不十分な対応に批判、一般市民も貯蓄を外貨に交換

 投資家はロシアの中央銀行を責めている。
 主導権の奪還を目指す試みで、ロシア中銀は金利を6.5%引き上げ、年17%とした。

 だが、利上げは市場を落ち着かせることができなかった。
 これは規制当局が取る最大の措置に見えたから。

 「市場は、中銀が大規模な介入に踏み切ることを見込んでいた。それが実現しなかった。
 アナリストらの話では、中銀は300億ドルのドル売り介入でフォローアップする必要があったという。
 ドル売りが見送られると、ロシアの一般市民がルーブル建ての貯蓄を外貨に交換し始め、ルーブルを急落させた。

 「直近のルーブル下落をもたらしたのは個人の活動だ。人々はルーブルが価値を失っていることを心配し、貯蓄を外貨に換えている」とr氏は言う。
 「対応するためには、一般市民が為替レートに安定を見て取れるようにする必要がある。利上げだけでは、それは達成できない」
 
 「ルーブルは今、経済の状況や国際収支など、すべてのパラメーターで過小評価されていると考えている」。
 中銀のe総裁はこう語った。
 「だが、ルーブルがファンダメンタルズに基づくバリュエーションに行き着くまでには時間が
かかる」
 しかし、専門家は、ロシアに残された時間は少なくなっていると指摘。

 「ルーブル防衛のために今年750億ドルの外貨準備を費やして無駄に終わり、変動相場制に移行することで通貨下落のスピードを落とすための手段をすべて捨て去り、金利を引き上げた中銀は、自らを追い込んだ」と、ロシアの幹部は言う。

 大半のエコノミストは、ロシア経済が2015年に緩やかな景気後退に陥ると予想してきた。
 これはロシア政府が、投資と実質可処分所得の急減を予想する経済見通しで認めたシナリオだ。
 ルーブルの下落はインフレをあおり、インフレが今度は実質所得を一段と蝕む可能性が高い。 別のロシア人幹部は 「新年の後、人員を解雇し始めるだろう」と。

■金融システムにもストレス

 証券会社のエコノミスト、u氏は、直近の利上げが銀行の資金調達コストを増加させ、銀行システムに対する圧力が高まっていると指摘。
 ロシア最大の金融機関・国営銀行ズベルバンクの経営責任者は、銀行部門の流動性問題
について警告を発した。

 ルーブル安が製造業の復活に一役買い、制裁措置が輸入代替を促すことから、実体経済は今思われているより強い抵抗力を発揮すると見る向きもある。
 しかし、ルーブル暴落と金利高騰によって信用収縮が投資を妨げている。統計によると、11月の鉱工業生産は今年初めて減少した。

 中銀は今、難題に直面している。「理事会が下した決断は、『非常に悪い』措置と『非常に、非常に悪い』措置のどちらかという選択だった」とロシア中銀の副総裁は言う。

■ルーブル安がさらに進行すれば資本規制も

 後者は資本規制を指している。
 資本規制はロシア中銀が導入を我慢してきた選択肢だ。
 対策は、投機筋を罰し、大規模輸出業者に外貨建て収入をルーブルに交換することを強いることくらいだ。

 「ルーブルが下げ続けたら、資本規制が導入される可能性が高まる」。
 エコノミストr氏 はこう言う。「それに加え、中銀は為替市場への介入をもっと実施できるだろう」


▲補足、感想など

 ロシアには売り物がない—ということなのだな。原油以外に。
 一説によると、イスラム国の収入を減少させるために原油価格の下落をサウジアラビアは継続している—という。

 それもあるかもしれない。
 20世紀ならば、もう「戦争状態に」突入するような「やりかた」である。
 いや、これが21世紀における「戦争のやりかた」だと言えば当たっているかもしれない。

 それにしても、プーチンさんはどうでるかな。
 追い詰められれば、アメリカに媚びる—という人でもあるまい。
 
 これは---
 案外、安倍さんとプーチンさんとの間で、この危機的状況の打開策が検討されている—という可能性もなきにしもあらず--だな。<プーチン-安倍-クリントンという個人的なつながりで、融和策が検討されていたりして---。最後の最後まで表面にはでないだろうが--