2014年12月3日水曜日

橋下さんはどうも経済が分からない。

橋下さんという人は非常に優秀で、大概のことには核心を外さない人なのだが、経済だけはダメだな。
 どうも言っていることがピント外れだ。

 経済だけは、誰か優秀なスタッフをつけないと、これから政治家として階段を登っていくとき、踏み外しそうだな。

 そりゃ、政治家がなんでも知っているとは思わない。
 だから。
 これが「教養」なのだ。
 政治家として「正しい判断」をするためには幅広い常識というか、知識が必要だ。
 時代を読んで正しい方向性が示せる—というのが、「政治家としての実力」だ。

 正しい方向性を示せる—その判断を支えているのが、己のもつ・蓄積した「教養」というものであろう。
 なにか、安倍さんが高名な先生の名前を知らないとか批判している人がいたが、高名な先生の名前などどうでもいい。
 必要なことは、正しい方向性を示せるだけの・下した判断を支えるだけの知識というか常識というか---モロモロひっくるめた「教養」なのだ。

 以下、新聞から抜粋。

 衆院選公示から一夜明け与野党幹部は全国で舌戦を繰り広げた。
 経済政策や地方活性化が争点となっている。
 安倍首相は、JR直江津駅前から、遊説を開始。
 首相は「来年3月に北陸新幹線が金沢まで開通する。
 新潟県にも世界からお客さんがやって来て、おいしいお米を買ってくれるかもしれない。
 地域の名物の海外輸出も応援していきたい」と述べ、地方の経済再生に取り組む姿勢を強調。

 公明党の山口代表は、川口市の金属部品製造会社を訪れた。
 経営者が「景気は上向きつつあるが、原材料費などのコスト高に悩まされている」と訴えると、 山口氏は「コストを上げる要因を減らすよう支援したい」と応じ、円安対策などを示した。

 民主党の枝野幹事長はJR松戸駅前で演説し、 安倍首相の経済政策「アベノミクス」について「実質賃金が16か月連続マイナスだ」 と批判し、「分厚い中間層を取り戻すことが今求められている政治だ」と訴えた。

 維新の党の橋下共同代表は京都タワー前でマイクを握り、 「無駄な公共工事をやるぐらいなら5000万人に10万円の商品券を配ったらいい。
 これが究極の景気対策『イシンノミクス』だ。維新は第三の道を歩んでいく」と強調。


▲補足、感想など

 なんというか。
 橋下さんの言うことだけ、なにか外れている。
 Gnp を押し上げるものはなにか—という点で、核心をそらしているのだろうな。

 中国を見ていると分かる。
 鬼城とかいうそれこそ無駄そのものの工事をして、つくったが住む人がいない--
 でも、これが中国のgnp を押し上げているのだ。

 建物を建築するとなると、鉄骨、コンクリート、型枠、窓など—実際に「消費」されるのだ。
 この消費された金額が、gnp を増加させているのだ。
 経済の成長とは、結局のところ、gnp の数字の大きさで表現されるのだ。
 この数字が増加しなければ、経済が拡大したことにならない。

 記事にあるイシンノミクス なるものは、個人にお金(商品券)をばらまく—ということであろう。
 ところが、個人の反応は様々なのだ。
 タンス預金?に回ったり、今なら、換金して株式を買おう—とかになる。
 つまり、実際の「消費」ということに必ずしも結びつかないのだ。

 だから。
 中国の例にあるように、土木建築工事にお金を回すというのは、その波及効果の広さなどて、gnpを押し上げるもっとも確実な方法なのだ。
 ましてや、日本には東日本大震災の復興工事、コンクリートの耐用年数60年目を迎えての日本強靭化工事など、名目としては充分なものがあるではないか。

 無駄な公共工事なんて軽々しく放言しないて頂きたい。
 経済の拡大を考える上で、大切な要素というか、手法なのだ。
 そのあたり、もっと経済学を学んで頂きたい。

 橋下さんももうすく国政にでてくるであろう。
 その時は、安倍-橋下 という二人の論戦となるのだ。
 経済に弱ければ、麻生さんあたりにあの顔でニタっと笑われて足元を掬(すく)われてしまおう。

 橋下さんには、ぜひ、経済にも強くなって頂きたい。
 将来は安倍さんへ堂々の論戦を挑んで頂きたい。