2014年12月8日月曜日

中国から見た日本の軍事力。

先日の日本の安倍さんと中国の習近平国家主席との「握手」の背景になにがあったのか—をボンヤリと指し示すような文章があった。

 そこにあるのは、軍事に関しての日中間での「技術力の差」であり、事実上の「生死を分ける差」だ。

 内容については、どれだけ正確なものかは分からない。
 でも、まぁ。

 以下、転記する。

 中国人民解放軍中枢の日本自衛隊に対する認識の程度がわかる資料があります。
 軍事委員会のやりとりの中での抜粋Q&Aです。
 Aは軍の技術将校か専門家でしょう。
 質問者はすべてQとしました。

 回答者が絶句、あるいはそれを聞いて議場が沈黙したというQ&Aです。

Q....この映像(12年度自衛隊総合火力演習)は本物かね。
A....本物です。各国武官と一般日本人を対象とした公開演習です。

Q....空砲を使って何か細工をしている可能性は?
A....ありません。これは実弾演習です。

Q....10式戦車と我が軍の戦車の能力差は?
A....比較ができません。

Q....劣るというが、同等あるいは追い越すのに5年程度はかかるということかね。
A....はっきり申しまして、5年では無理かと思います。

Q....この戦車の砲はドイツ製と聞いているが国産率はどの程度なのか?
A....100%日本国産です。

Q....我が国は兵器スペックを公表していないが日本は公表している。その信頼性は?
A....最低100%。ほとんどがそれ以上です。

Q....青島出港の原潜が帰港まで全てチェックされていたというのは事実か?
A....出港直後はわかりませんが事実です。

Q....我が国の潜水艦潜航深度は300m。日本は?
A....現状配備600m。来年進水のそうりゅう型は800mと聞いております。

Q....ソナーの探知能力は?
A....約20㎞~30㎞。日本は200㎞~300㎞程度と推測されます。

Q....魚雷の速度は日本の3倍だそうだが。
A....その代わり射程が15㎞程度で、日本は有線誘導魚雷でも40㎞以上です。

Q....魚雷に関して他にあるか?
A....探知能力に差があり、かつ日本の魚雷は深深度魚雷です。けんかになりません。

Q....現状で日本潜水艦に対抗できるか?
A....まず......。

Q....水上艦艇はともかく、戦時に潜水艦の第一列島線突破は可能か?
A....たぶん......。

Q....南シナ海への原潜展開について問題はあるか?
A....空は監視衛星。海はケーブルセンサー網です。......。

Q....日本は監視衛星なんかもっていないだろう。
A....表向きはそうですが、すでに情報収集衛星は運用しています。
 
Q....我が国と比較して、その衛星の能力、精度はどの程度か?
A....少なくとも100倍以上はあるかと....。

Q....具体的に説明してくれ。
A....光学5号の分解能はおそらく30㎝程度。米の軍事衛星と同等レベルでしょう。

Q....5年で追いつけるか?
A....たぶん.......。

Q....ケーブルセンサーというのはいったい何だ?
A....海底電信同軸ケーブルです。現在は海底津波地震ケーブルとして運用されてます。

Q....そんなもの南シナ海の原潜展開にどんな影響があるのか?
A....取り付けの6種類のセンサー情報は機雷、水上艦艇、航空機とリンクしています。

Q....その範囲は?
A....日本海、東シナ海、南シナ海、インド洋、西太平洋全域です。

Q....知るところ、中国にこのシステムはない。なぜなかったのか。
A....必要がなかったからです。

Q....南シナ海のような深い海で機雷敷設など不可能だろう。
A....日本の機雷は深深度機雷です。少なくとも5000m以上の深度に対応できます。

Q....日本の戦略として海上封鎖は当然予想される。機雷封鎖には何ヶ月程度かかるか?
A....日本海から南シナ海まで1000基程度ならば1日で終わるでしょう。

Q....戦争となれば地勢的に制海権確保は必須である。それができないということか?
A....困難かと.....。

Q....空軍の比較だが優劣の評価は?
A....個々の戦闘機の能力は別として評価すると明らかに劣勢です。

Q....具体的には?
A....索敵システムとレーダーの能力、ミサイルの能力が比較になりません。

Q....二言目にはミサイルの1000発飽和攻撃というが、実際に可能なのか?
A....無言......。

Q....核の恫喝で屈服といわれるが、憲法改正、核武装誘引の恐れを考えているのか?
A....無言......。

Q....中国全核基地において日米に気づかれずに核ミサイル発射準備は可能か?
A....24時間監視されている。まず不可能だ。

Q....日本への発射準備を米が誤解して先制攻撃されるという可能性を考慮しているか?
A....無言......。

Q....日本が対中国戦に核武装を決断した場合、抑止力レベルまでどのくらいかかるか?
A....報復攻撃ならば可能な限り大型化メガトンクラス10基に約3ヶ月程度でしょう。


▲補足、感想など

 飽くまで、中国が日本の軍事力をどう見ているか・どう推定しているか—という資料だ。
 文章でふれている数値については、日本が公表している数値が必ずしも正しいとは限らない。
 多分により小さめの数字を公表している可能性が高い。

 光学装置の分解能が30センチと中国は推定しているが、そんなことはあるまい。
 おそらく、実際には10センチ程度 --人の顔の判別もボンヤリできるぐらい--と考えた方が妥当だ。

 また、攻撃されて日本が核兵器で反撃するまでの期間を3ヶ月と推定している。
 そういえば、昔、安倍さんがたわむれに「原爆など3日でできる」などと言っていたなぁ。

 まぁ、メガトンクラス10基に3ヶ月---か。妥当な数字かもしれないな。
 でも、こういう数字って、筆者はなにか始めて聞いた感じがする。

 で。
 中国が日本の軍事力というものの「概要」を真っ当に認識した—ということなのだろうな。
 その認識の上に、先日の安倍さんと習近平さんの「握手」というものがあるのだ。

 中国は当面、日本との真正面からの「衝突」は避けよう—と判断したということだろう。
 日本のマスコミなどに介入して、裏側から様々な工作をしかけてくる可能性が高くなったということか。