2012年11月25日日曜日

民主党の野田さんって、科学も経済も分からないのだな。


▲野田さんの原発の対する意見、経済に関する意見を聞いていて、この人、科学も経済も分からないのだなぁと思う。
 いや、政治家がなんでも知っているというのは確かに無理だ。
 だから、そのあたり、広い教養というものだと思うのだが。
 えっと、民主党の原発ゼロだっけ---じゃ、と筆者からの問いを繰り返そう。
 ならば、原発に代替するエネルギー源を示してみよと。
 原発に代替するエネルギー源の開発ということがまず、第一になすべきことなのだ。
 そこに目処が立たなければ、脱原発か---そんな議論をはじめることすらもできない。
 そのことがなぜ理解できないのか。
 そのあたり、簡単に原発ゼロとかいう人間は、大衆に迎合した、軽率な人であろう。
 また、経済についてもその議論の粗雑さにこの人、経済なんてまるっきり分かっていないのだなと思う。
 それを安倍さんが批判している。
 筆者は、野田さんは批判されて当然だと感じた。
 以下、新聞から抜粋。

 自民党の安倍総裁が金融緩和を主張していることについて 「極めて危険」と批判した。
 インフレ政策は一部の人のみに恩恵をもたらすだけとしている。
 報道番組に出演した野田首相は「インフレで喜ぶのは誰か」と前置きした上で、株や土地を持っている人は良いが 「一般の庶民は関係ない。マーケットは一時的」と強調した。
 借金を作って、それが残されることは「国民にとって大変迷惑」とも述べた。
 番組に出演した安倍総裁は、 野田首相のこの発言に対して 「こういう認識で経済運営をやっているから惨憺たる結果になった」 と応酬。
 デフレで実質金利が上がり円高になり、 「どれだけ沢山の企業が会社を閉めたか、どれだけ沢山の人が職を失ったか」 と野田政権の経済運営を評価した。
 野田首相と安倍総裁はこの番組では言葉を交わさなかったが、 討論会をすることでほぼ認識が一致した。
 野田首相は討論会について、「望むところ。エブリタイムOK」と述べた。
 安倍総裁は、日時を示して 「テレビだと2党でやるには制約がある。インターネットならほかの党にも了解してもらえる」 と。


▲補足、感想など
 まず、原発についての安倍さん・麻生さんの考えを示したい。
 --ここから**
――原発の再稼働についてはどう考えるか。

安倍:勇気を持って、動かすことのできる原子力発電所については稼働するという決断が求められている と思います。
 今後、イランに対する制裁がより厳しくなれば、日本は1割近い原油輸入先を失うと同時に、原油価格はさらに上がる。
 万が一ホルムズ海峡の航行がうまくいかなくなれば、原油輸入量の9割近くが 影響を受けます。

 今、日本はガスも国際価格より高く買わなければならないのが現状です。
 立場を強くするためにも 代替エネルギーを増やしていくことが必要ですが、再生可能エネルギーはまだまだ時間がかかる。
 まずは現実的なエネルギーである原発を再稼働させていくことです。
麻生:太陽光とか風力とかいった話ばかりするけど、太陽光発電の稼働率って10数%ですよ。
 風力発電に しても、あの巨大な風車の耐用年数はどれくらいなのか。
 しかも、海上での補修は容易ではない。
 やっぱり現実を見れば原子力発電にも頼るしかない。
 発送電分離とか東電の国有化というのも、そう簡単 じゃない。
 アメリカは発送電分離して大規模停電が増えた。
 もっと現実の話をしないと。

--ここまで

次に、経済政策については、三橋さんのブログから紹介したい。
--ここから
 財政の悪化、若年層失業率の上昇、国民の所得減少、円高、社会保障の不安定化、さらには少子化や安全保障の危機に至るまで、全て「真の問題」が主因なのである。
 すなわち「デフレ」だ。
 デフレで物価が継続的に下落する国は、GDP(国内総生産)が伸び悩む。
 実は、GDPとは国内の「生産」の合計であると同時に、国民の「所得」の合計でもある。
 モノやサービスが生産され、誰かがそれに対し消費や投資として支払いを行ったとき、はじめて所得が生成されるためだ。
 というわけで、デフレでGDPが伸びない国においては、国民の所得も伸び悩む。
 しかも、企業の投資意欲が乏しくなり、それどころかリストラが進展するため、国民の所得は物価以上のペースで下落していく。
 '98年のデフレ深刻化以降、確かに日本の物価は下がり続けているのだが、それ以上のペースで平均給与が落ちていっている。
 物価水準以上に所得(平均給与)の下落幅が大きいということは、要するに日本国民が次第に貧乏になっていっているという話である。
 デフレ環境下では、企業は設備投資を増やさない。
 理由は設備投資をしても、儲からないためである。
 結果、労働者が雇用される機会が減り、失業率が上昇する。
 さらに、基本的に政府の税収は「所得」から支払われる。
 読者も給与所得などから所得税や住民税を支払っているはずだ。
 税収の源泉は、国民の所得なのである。
 というわけで、デフレで国民の所得が拡大しない国は税収が減り、財政がひたすら悪化していくことになる。
 現在の日本の財政が悪化しているのは、デフレで国民の所得が伸びないためであり、「消費税が5%と低いから」といった理由からではない。
消費税率と財政の悪化には、ほとんど因果関係がない。
 結果、デフレの国では少子化が進む。
 現代の日本に限らず、例えば世界大恐慌期のアメリカでは、出生率が25%も下がってしまった。
 また、現在のアメリカでも、リーマンショック後に低所得の若者世代が結婚できなくなっており、婚姻率が下がってきている。

 現実には「デフレだから少子化」が正しいのだが、因果関係を逆さまにして「出鱈目」を平気で主張する論者が後を絶たないわけだ。
 また、物価が下落するとは、反対側から見れば通貨価値が上昇するという話になる。
 国内のモノやサービスに対し通貨価値が上がる状態をデフレと表現するわけだが、「外貨」に対して日本円の価値が高騰する現象は円高だ。
 すなわち、円高とデフレは同じ「通貨価値が上がる」現象の表裏である。
 現在の日本は「デフレで円高」なのではない。「デフレだから円高」が正しい。
 すなわち、我が国はデフレから脱却しない限り、円高問題を解決できない。
 逆の言い方をすれば、日本はデフレから脱却しさえすれば、円高、雇用環境の悪化、所得減少、少子化の進展、財政の悪化といった問題を一気に解決できるのである。
 また、我が国のデフレ局面が終了し、名目GDPが順調に拡大する局面を迎えれば、税収増により社会保障が安定化する。
 根っこにあるデフレを何とかしない限り、そこから派生した問題も解決できない。

--ここまで
 筆者は三橋さんの意見が妥当だと思っている。
 安倍さんもこの三橋さんの意見をベースにして考えているようだ。
 核心は、gnp を成長させることだ。
 Gnp を増加させるには、公共工事を拡大することがもっとも手堅く、国民を説得しやすいということだ。