2012年11月19日月曜日

中国撤退に未練なし—と日本自動車メーカー。


▲中国に随分いれこんだように見える日本の自動車メーカーは、実は、中国というものを信じていなくて、いつも撤退可能な状況に身を置いているという記事があった。
どの程度、本当のことか分からない。
でも、まぁ、ありそうな話ではあると思える。
商売人というものは、「売り言葉に買い言葉」などしないということだろう。
中国人よりは、日本人の方が商売人としては一枚上ということだろうなぁ。
以下、新聞から抜粋。

尖閣問題をめぐり中国で反日デモが発生した9月以来、中国での日本車の 販売は落ち込んでいる。
10月の販売状況を見ても下降状態は回復するどころか悪化しており、状況は日中関係が改善しないかぎり続くと思われる。
ため、「日本車メーカーは意気消沈している」といった見方が一般的だが、私はそうは思わない。
日本企業、危機に際して立ち回ることにより、企業は長期的に素晴らしい製品を生産する。
日本車は08年の中国国内シェア30%をピークに下降を続け、今年市場シェアは22%に下がった。
日本車メーカーの多くは、フォルクス・ワーゲンのように生産の拡大や、中国人消費者の好みに迎合した新型車の 開発を行っておらず、シェア低下の原因になっている。
日本の自動車メーカー7社のうち、6社の中国戦略は積極的とは 言い難い。
特にトヨタ、ホンダ、スズキの中国における企業戦略は保守的そのものだった。
なぜなら、これらの企業は合弁相手の中国企業に対し、持続的発展性について不信感を抱いている。
トヨタ、ホンダ、スズキの3社は中国企業との合弁に際して、対等の立場を 求められるのを嫌った。
しかし中国市場での成功を手に入れたい3社は、常に「つかず離れず」の関係を維持していた。
さらに中国政府の規定では、合弁相手の中国企業への一定の技術譲渡を義務づけているが、3社はそれを実行することはなかった。
前述の3社がこれまでにとってきた保守的戦略が功を奏する時が来た。
さらに日中関係が悪化し、日本車メーカーが中国からの撤退を余儀なくされたとしても、もともと中国を信用していなかったトヨタやホンダはいつでも中国と「離婚」できるよう準備をしていたからだ。
これらの企業は中国での投資分をすでに回収しており、たっぷり稼いで自分たちの技術はしっかりと守り通した完全な勝利者である。
20年に及んだ合弁政策で、中国の自動車メーカーはただ生産することだけを学んだ。
技術やブランド、製品から離れてしまった自動車メーカーは単にスクラップ置き場でしかない。
未練があるのは、中国の自動車メーカー側ということだ。


▲補足、感想など
20年で、投資分は稼いだ---か。
冒頭でふれたように上の記事が本当かどうか分からない。
ただ、ホンダ等の自動車メーカーの首脳たちの賢さからすれば、ありえそうだ。
記事では「撤退」と書いてあるが、日本車メーカーは撤退などとは絶対に口にすまい。
でも、目立たないように、タイとかインドネシアとかへ重心が移っていきそうだ。
このあたり、シャープの経営陣などとの「賢さの違い」をまざまざと見る思いだな。