2013年6月3日月曜日

中国の目指す着地点。尖閣諸島騒動。

日本の主張 →尖閣諸島は日本の領土。日中間に領土問題は存在しない。
 中国の主張 →尖閣諸島については、棚上げを。

 両国の主張の違いというか、差が分かるだろうか。
 日本の主張 →日中間に領土問題は存在しない。
 中国の主張 →日中間に領土問題は存在する。今はペンディングにしよう。

 棚上げということは、日中間に「領土問題が存在する」と認めることなのだ。
 それだけ、日本に「譲歩」というか「後退」しろ—ということだ。

 ここで、日本が1ミリでも後退すれば、次の交渉時には、また1ミリの後退を余儀なくされる。
 何十回も繰り返せば、大きな譲歩となるのだ。
 だから。
 日本は1ミリを後退できない。
 ゆえに。
 日中間に領土問題は存在しない。尖閣諸島は日本の領土だ。--そう繰り返せ。

 以下、新聞から抜粋。

 中国、領有権争い「棚上げを」 軍幹部が融和姿勢"

 中国人民解放軍の総参謀長は、アジア安全保障会議で発言し、 中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)などをめぐる各国との争いについて 「(領有権問題の)棚上げを支持する」と表明した。
 中国軍の幹部が棚上げ論を明言するのは異例。
 同時に「中国の平和的発展」も強調した。

 融和姿勢をアピールすることで、 日米や周辺国で強まっている中国脅威論を沈静化させる狙いとみられる。
 尖閣諸島をめぐり 日本政府は「中国との間で解決する領有権問題は存在せず、棚上げすべき問題も存在しない」との立場を取っている。


▲補足、感想など

 新聞の論調のおかしさに注意して欲しい。
 中国寄りの記事になっていることに気づいてほしい。

 棚上げという言葉がなにを意味しているのか。明確に理解して欲しい。
 これは一種の詭弁だ。

 1980年頃か。
 人民服姿で来日したトウ小平さんが、尖閣諸島をめぐる日中間の「ゴタゴタ」に、「棚上げに」。「100年先の我々の子孫たちの判断に任せよう」—とか言っていたような記憶がある。
 1975年頃まで続いた中国の文化大革命は、4000万人以上の教養人・職人などを殺害した大混乱時代であった。
 それから、約5年。
 混乱からやっと、立ち直りかけたタイミングであった。

 昨年に夏、新国家主席の習近平さんによって、「反日騒動」が中国のアチコチで発生した。
 習近平さんの「騒動を起こしてやろう」という決断の背景にあったものは、おそらく、gnp で日本を追い越したというニュースが流れたこと、中国市場を日本企業が見捨てることができるわけもない、ちょっと脅せば、日本はすぐ譲歩するだろう—という日本・日本人への「読み」であろう。

 ところが、反日騒動を発生させて1年近くが経過しても、日本が譲歩しない、日本からの観光客も激減する。日本企業の脱中古が目立ちはじめた。中国のバブル崩壊が段々顕在化してきた---

 で。
 日本と、もうどこかで折り合いたい。昨年夏以来の「反日騒動」をとりあえず終結させたい。
 そこで、1980年頃のトウ小平さんのセリフを思い出した。
 曰く、「棚上げ」を。

 記事では、「融和」がどうした—とか、本質の部分をぼかして、中国が折れてきているんだぞ--という印象を強調している。
 こんなセリフに騙されるな。中国人に騙されるな。

 「領土問題が存在しない」と「棚上げ」には、大きな差があるのだ。
 棚上げに同調すれば、それは日本にとって大きな「譲歩」「後退」となることに注意せよ。
 日本は例え1ミリも後退することはできないのだ。