▲うまいなぁ、と筆者は感心じた。
まるで、米ゴールドマン・サックスの発言の記事のようだ。
表題のようなコメントについて、その文言をそのまま受け取る人間は余程単純なのだろうなぁ。
これはなぁ、と思う。
とりあえず、韓国のことは「ほっておこう」---という意味なのだ。
今、韓国のことなどにかかずりあっている暇(ひま)はない—という意味なのだ。
だからこそ、「最も重要な国」だ---とかコメントしているのだ。
人間でもそうだろう。
褒められて「嫌な気はしない」、とりあえず、敵対行動にはでまい—と思うだろう。
それを狙ったコメントなのだ。
安倍さんもこういうコメントができるほど「老獪」になった---と解するのが一番正しい解釈であろう。
以下、新聞から抜粋。
安倍晋三首相は、韓国の朴槿恵次期大統領に対する特使として4日に訪韓する予定の
額賀福志郎元財務相と都内の私邸で会談した。
首相は「韓国は民主主義、市場主義などの価値観が共通する隣国で、もっとも重要な国だ。
両国とも新政権がスタートするので良い船出にしたい」と述べ、竹島問題などで冷え込んだ
日韓関係の改善に関する首相の考えを伝えるよう指示した。
額賀氏は会談後、記者団に「若干ギクシャクした日韓関係を立て直すため、議員外交の
立場からも環境を整備したい」と語った。
首相は先月19日の朴氏当選を受け、日韓議員連盟幹事長を務める額賀氏の韓国派遣を決めた。
額賀氏は21日に訪韓する予定だったが、朴氏側の日程が合わず延期していた。
▲補足、感想など
昨年夏の韓国李大統領の、天皇陛下侮辱発言以来、日本と韓国の間は、決定的に冷却した。
まず、韓国から大統領の侮辱発言について、撤回・謝罪発言がなければ、日本と韓国との間は一歩も前に進むまい。
で----。
はっきり言えば、今後、3年間は日本と韓国の間になんの進展もある訳はない。
だから---。
冒頭の発言が意味をもっているのだ。
こういう完全に冷却した時、更に追い打ちをかけるように、韓国を責めた発言をすれば、韓国は反発すれだけであろう。
それよりも、一旦、日本から手を差し伸べた形にすれば、韓国側からの反応待ちという姿勢が取れる。
韓国から、慰安婦が—なとといえば、それを否定する対応をとればいいし、前李大統領の発言について謝罪する--とかいうなら、それなりの対応ができる。
つまり、ボールを向こうへ投げておくことにより、日本側の対応の選択の幅が広がるのだ。
なにも韓国が反応しない—というなら、それでもいい。
一連の対応の根っこのところで、安倍さんが考えているのは、今、国際間で大きなトラブルを抱えたくない—ということだ。
今は、日本国内の景気浮揚が一番大切なのだ。
韓国のことなどに煩わされたくない---だから、「韓国ばもっとも重要な国だ」というコメントが口から出てくるのだ。
政治家とはそのようなものであろう。