▲大前さんの記事を読んでびっくりした。
この人、経済というものが分からないのだなぁ。
いっている内容は、麻生さんがいっている「強靭化計画」の経済効果はゼロだ—というものだ。
どうやら、新しく設備というか橋とかトンネルとして残らないじゃないか—てな感覚なのだろうなぁ。
でも。
そこに要点というか核心があるのではない。
強靭化ということは、従前のトンネル、橋梁などを点検し、コンクリートなら一部を補修し、補強するための薬液を注入し—ということが必要だ。あぁ、炭素繊維で橋脚を補強という例もあったなぁ。
そのためには新しい足場とか足場に代替する車とかを製造しなければなるまい。
そして、それに従事する人に賃金を支払わなくてはならない。
こういう数字が、そのままgdpの数字を押し上げるのだ。
経済効果がゼロではない、充分に効果はある。
なぜ、こんな簡単なことが理解できないのだろう。
大前さんの頭の方がよほどおかしくないか。
以下、新聞から抜粋。
株価上昇と円安をもたらしたとされる“アベノミクス”は、メディアなどから称賛されているほどのものではないという大前研一氏。
その陣容は、自民党が過去に失敗したことの繰り返しになっていると指摘する。
アベノミクスで不可解なのは、安倍首相のアドバイザーに、かつての自民党政権時代と同じ顔ぶればかりが並んでいることだ。
たとえば、内閣官房参与(経済担当)には小泉内閣で内閣府のシンクタンク「経済社会総合研究所」の所長を務めた
浜田宏一・米エール大学名誉教授、日本経済再生本部に置く「産業競争力会議」のメンバーにはやはり小泉内閣で複数の大臣を務めた
竹中平蔵・慶応義塾大学教授、「経済財政諮問会議」の議員には小渕内閣の「経済戦略会議」と森内閣の「IT戦略会議」で委員を務めた
伊藤元重・東京大学大学院教授が名を連ねている。
だが、日本経済はバブル崩壊から20年以上も低迷し、その85%の期間は自民党政権だったのだから、
この人たちに日本経済を再生できるアイデアがないことは、すでに明白だ。
しかも、安倍首相は中長期的な経済財政運営の基本方針となる「骨太の方針」を今年半ばまでに策定するよう
経済財政諮問会議に指示した。
しかし、骨太の方針という名称自体、小泉首相が当時の経済財政諮問会議にまとめさせた政策と一緒である。
せめて名称くらい新しくすればよいのに、と思うが、とどのつまり、自民党は過去の失政を全く反省していないのである。
だから年明けに政府が閣議決定した事業総額20兆円の緊急経済対策は、基本的に昔と同じ公共事業頼みのバラ撒きで、景気浮揚効果はほとんど期待できない。
自民党が重点政策の1つに掲げている、災害に強い国土づくりを目指し、10年間で総額200兆円をインフラ整備などに集中投資するという計画
「国土強靭化」も、経済効果は見込めない。
なぜなら、トンネルがないところにトンネルを掘ったり、橋がないところに橋を架けたりすれば経済効果はあるかもしれないが、
老朽化した既存のトンネルや橋を修繕・補強しても経済効果はゼロだからである。
▲補足、感想など
大前さんって、なにが言いたいんだ?
もう、バブルが崩壊して20年以上が経過して---、その期間の大部分は自民党政権ではなかったか--と問うているのだろうなぁ。
まぁ、それは確かに。
どこらに核心があるのかなぁ。
一国の経済を運営するということはそれだけ難しいということに尽きるのだろうなぁ。
橋本さんの時代だったか。
少し、経済が上向き加減となると、すぐ増税というような姿勢をとるからだろう。
そして、その背景に☓☓兆円の国債がどうのこうの—と当時の大蔵省あたりからどこかのサラリーマン家庭のように借金がどうのこうの—と国と個人の家庭をごっちゃにしたような議論で、誤魔化されるからであろう。
ここらだな。
安倍さんの今度のアベノミクスというのは、こういう個人の借金と一国の国債とを同一視することから解放されているということだろう。
そのあたりが、橋本さんなどと異なる。
また、麻生さんはマクロ経済学がよく分かっているから、財務省あたりの陽動作戦にひっかからないのだろう。
いや、話がそれた。
200兆円で、ものを作るというところに意味があるのではない。
そのお金を冒頭でふれたような形で「消費する」というところに意味があるのだ。
その消費した数字が、そのままgdpを押しあげ、それが経済成長ということなのだ。