2017年6月2日金曜日

ゲノム編集米を、屋外で栽培

ゲノム編集米って、聞きなれない。
 要は、品種改良の一種らしい。

 遺伝子組み換え米とかいう、実にリスクの高い・不気味なものを中国は作っていたが、それと比べると、ゲノム編集米は、リスクが低そうだ—ということに特徴がありそうだ。

 で。
 ここまで読んで、あぁ、もしかしてゲノム編集という技術を使えば、北朝鮮という寒冷な土地でもできるお米が可能かもしれない。
 金委員長が食べるような、北朝鮮という寒冷な地でも栽培可能なコシヒカリ—てなものができるかもしれない。
 このお米をあげるから、原爆をやめたら—てな交換条件になる?かもしれないぞ。

 以下、新聞から抜粋。

 「ゲノム編集」とよぶ技術を活用して開発したイネの新品種を屋外で栽培する試験が始まった。
 目的の遺伝子を狙い通りに変えることができ、品種改良の効率を高められると期待を集める。
 試験は屋外で育てても狙った効果が出るかの確認が目的で、実用化に向けた第一歩を踏み出した。
 屋外で栽培を始めたのは、収量の増加を見込んだ2種類のイネだ。

 特定の遺伝子を変え、1つは米の粒が大きくなり、もう1つは1株に実る米粒の数が増えるように改良。
 農業・食品産業技術総合研究機構が、茨城県つくば市の水田に苗を植えた。
 10月にも収穫を終え、収量などを解析する計画だ。

 「これまで早くて3~5年かかっていた品種改良を1年に短縮できる」と筑波大学教授の江面浩さんは、新技術の特徴を説明。
 ゲノム編集は、ゲノムの狙った場所を切り取るなどして、遺伝子の働きを変える。
 文章を編集するように、遺伝情報を自在に書き換えられるので「ゲノム編集」とよばれる。
 狙った場所を狙い通りに変えられるため、1回のゲノム編集で目的の品種改良が可能になる。

 従来の品種改良では突然変異による遺伝子の変化を利用していた。
 しかし突然変異がどこに起きるかは、全くの偶然で決まる。
 「コメの粒を大きくする」といった変化を起こすには、大量のコメを薬品に浸すなどして突然変異させ、その中から望み通りの性質が出ているイネを選び出す。
 望みの性質にするまでに時間がかかっていた。

 ゲノム編集は1996年に最初の技術が登場。
 改良が進み簡単に編集できる「クリスパー・キャス」と呼ぶ手法が現れると、研究が一気に花開いた。
 農産物だけでなく魚などの改良にも応用され、医療分野での活用も期待されている。
 生物がもともと持っている遺伝子を利用するゲノム編集は、遺伝子の解析が進んだ農作物で威力を発揮する。

 イネなどの穀物やトマトなどの野菜では、収量や甘さなどの性質を左右する遺伝子が、数多く特定されている。
 機能が分かった遺伝子を狙って改変すると、望み通りの性質をもった農作物が効率良くつくれる

 米国では企業がゲノム編集を活用した品種改良に力を入れている。
 国内でも、ゲノム編集で特定の遺伝子を改変し、除草剤に強いイネや受粉のいらないトマトなどを開発した成果が発表された。
 だが、全て閉ざされた温室内での栽培にとどまっていた。

 今回、屋外での栽培を始めたゲノム編集したイネも、昨年は温度などの環境変化が少ない温室で栽培する実験を実施した。
 だが、環境変化が厳しい屋外でも、狙った通りの結果が得られるとは限らない
 温室での栽培と同じ結果が得られれば、実用化に向けた大きな一歩になる。

 ゲノム編集や従来の品種改良は、もともと作物が持っていた遺伝子を利用する。
 他の品種や特定の性質の遺伝子を外から入れる「遺伝子組み換え」の技術とは改良の仕方が異なる。
 ゲノム編集でも外部の遺伝子を入れることはできるが、品種改良では使っていない。

 ゲノム編集した農作物をどこまで規制するかの議論も進められている。
 農林水産省の研究会は2015年9月、ゲノム編集で遺伝子を改変した農作物を栽培する際に、国に事前の相談を求めた報告書をまとめた。
 新品種を商品化する場合の規制などについては、まだ結論は出ていない。

 米国では、米ペンシルペニア州立大学がゲノム編集を使って開発した変色しにくいマッシュルームは、米農務省(USDA)が規制の対象外と判断。
 ただ、名古屋大学教授の立川さんは「米食品医薬品局(FDA)は、食品としての安全性はまだ判断していない。規制を見直す動きもある」と話す。

 今回、農研機構が開発したイネでは、ゲノム編集に使う酵素の遺伝子を一度外から入れているため、屋外試験前に遺伝子組み換えのルールに沿って国からの承認を得た。
 将来的に、導入した酵素の遺伝子を完全に取り除ければ、遺伝子の変化は従来の品種改良と同程度になる。
 今後は酵素の遺伝子を完全に取り除けたのかを調べる技術の開発も重要になる。 


補足、感想など

 まだ、食品としての安全性が確認されていないということか。
 それでも、従来の品種改良のごとく、「数打ちゃ当たる」式の闇雲なやり方を脱して、最初から狙った品種改良ができ、かつ、短期間で可能ということなのだ。

 大きめの鯖とかができるかもしれないな。
 あぁ、冒頭でふれた、北朝鮮での栽培可能なコシヒカリを作ることができるかもしれない。