2017年6月27日火曜日

総理の口から言えない---ってどういうことか。

どうも、表題の意味を悪くとっているような気がしてならない。
 首相というものは、最終の決定者であり、最終の責任者なのだ。

 例えば、いま、a b かという議論があったとする。
 それを、前もって、a だと首相が言ってしまえば、もう議論にならない。
 専制君主のようなものになってしまう。

 a か b かという議論の中で、様々な要因・影響が語られて、結果としてa にしようと衆議一決した後、その判断を最終責任者である首相が「追認」するという形が妥当であろう。(まぁ、首相も議論の中で、自身の意見を述べる場合もあるかもしれない。でも、それは最終決定ということではない。)
 この形でなければ、おかしいだろう。

 だから。
 「総理の口からは言えない」のだ。議論の最中というか、途中の経過の中では。
 この言い方って、おかしいか?

 繰り返せば、首相は、最終決定者であり最終の責任者だ。
 そういうすべての責めを負う者が、議論の最中にもの言える訳があるまい。

 以下、新聞から抜粋。

 623日、 前川前文部科学事務次官が日本記者クラブで記者会見を行いました。
 前川氏の記者会見。
 筋道を通して話しておられたこと、原稿の棒読みではなく、視線を定めて2時間、自分の言葉できっちり話される胆力は、40年間にわたって1つの官庁で責任を取り続けた器量と思いました。
 また末尾に示された「個人の尊厳」「国民主権」という2つの言葉は印象的でした。

 天下の大新聞がチェックを怠ったまま報道したとされる、恣意的な前川さん に関する報道は、どう見ても個人の尊厳を踏みにじるものだとしか言いようがありません。
 情報の出所が官邸などということがあれば、憲政本義から問い直されねばならないでしょう。

 翌日、 安倍内閣総理大臣は講演の中で「決意」を表明したと報道されました。

 以下、私も郷原信郎さんの指摘で気づいたのですが、これ、アウトです。
 せっかく「総理の口からは言えないから」と、 和泉洋人・内閣総理大臣補佐官とか官房副長官とか、 人材が陰日なたで動いて努力してきたのに、本人自らが全否定してしまったのですから、周りもたまったものではないでしょう。

 つまり、官邸が必死で糊塗してきた「内閣総理大臣は、獣医学部設置認可の問題に一切関わっていないし、 具体的に関わる立場ではない」という主張が覆ってしまった。
 これで終わった、「自爆」と郷原さんは表現しておられました。

 当該部分を引用してみます。
 「獣医学部の新設も半世紀以上守られてきた堅い岩盤に風穴をあけることを優先し、 獣医師界からの強い要望をふまえ、まずは1校だけに限定して特区を認めました」
 「しかし、こうした中途半端な妥協が、結果として、国民的な疑念を招く一因となりました。改革推進の立場からは、今治市だけに限定する必要は全くありません」

 「すみやかに全国展開を目指したい。地域に関係なく2校でも3校でも、 意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく。国家戦略特区諮問会議で改革を、 さらに進めていきたい、前進させていきたいと思います」
 これはさすがに成立しないと言わざるを得ないでしょう。

補足、感想など

 なにか、不思議な論調ではある。
 前川さんとかevenki族つながりのevenki族工作員記者の記事であろう。

 総理の口から言えない---という言葉を、安倍さんが「友達つながり」で、中立性・公平性を欠くような言動をとったと曲解させるような、ミスリードした文章であろう。

 和泉補佐官の言葉をわざと歪めたような文章だとしか思えない。
 
 菅官房長官が、上のようなevenki族つながりの獣医師会、文部科学省にもぐりこんだevenki族官僚などを攻撃していた。

 --ここから--

 2017/06/27()
 菅義偉官房長官は記者会見で、獣医学部新設が52年間認められなかった経緯について「岩盤規制といわれる獣医師会、農林水産省、文部科学省が大反対してきたからではないか。
 まさに抵抗勢力だ」と批判した。
 その上で「規制の根拠が明確にない。そうしたことが維持されてきていることが問題だ」と語った。

 --ここまで--

 また、諮問会議の方からもコメントがでていた。

 --ここから--

627
 国家戦略特区での獣医学部新設の決定に関わった諮問会議の議員が、会見し、国家戦略特区を活用して規制緩和を推進する重要性を訴えた。
 また、文部科学省の前川前事務次官が「行政がゆがめられた」と述べたことについて違和感があるとしたうえで、ゆがめられていた行政を国家戦略特区の枠組みで正したと反論。
 記者会見したのは、国家戦略特区での獣医学部新設の決定に関わった諮問会議の議員を務める大阪大学の八田達夫名誉教授や、竹中平蔵東洋大学教授らのほか、特区に指定されている福岡市など6地方自治体の長らです。
 この中で、八田氏は「獣医学部の規制は既得権による岩盤規制の見本のようなものであり、どこかでやらなければいけないと思っていた。
 『1つやればあとはいくつもできる』というのが特区の原理で、1校目は早くできることが必要」と述べました。

 また、竹中氏は文部科学省の前川前事務次官が先の記者会見で「行政がゆがめられた」などと述べたことについて、「最初から最後まで極めて違和感がある。今回の決定プロセスには1点の曇りもない」と述べた。

 そのうえで、竹中氏は「『行政がゆがめられた』と言っているが、『あなたたちが52年間も獣医学部の設置申請さえも認めず行政をゆがめてきたのでしょう』と。
 それを国家戦略特区という枠組みで正した。2016年3月までに結論を出すと約束したのに約束を果たさず、『早くしろ』と申し上げたことを『圧力だ』と。それは違う」と反論。

 また民間議員らは、重要な話し合いであれば議事録を作り出席者が確認するが、問題となっている文書は「誰かが書いたメモで、立場が違う当事者が同意したものではない」と指摘し、省庁間の議論などは双方がサインする形で残すようにすべきだと指摘。

 一方、地方自治体の長らは、時代に合わなくなった規制を緩和し全国展開するうえで国家戦略特区の意義は極めて大きいとして、取り組みを推進する必要性を訴えた。

 --ここまで--

 全体の流れを考えたとき、獣医師会のevenki族幹部と民進党というevenki族工作員議員が中心となって、文部科学省にいるevenki族官僚をも巻き込んで、安倍さんの失脚を狙った、茶番劇と解するのが真っ当な解釈かな。