2021年6月29日火曜日

殺処分ゼロの不合理さ。サルも同じだ

 

殺処分ゼロ—などという不合理な言い方が大手を振るっている。可愛そうな—てな、感情に訴えた「言い分」に人気があるようだ。でも、と思う。人間と犬・猫などを含む動物と共生するためには、どこかで数の調整が必要だ。そこは合理的に割り切るしかない。殺処分ゼロとかいうお題目が、サルにも及んだという記事をみよう。

2021/06/28() 小田原市南西部で40年以上、住民らに危害を加え続けてきたニホンザルの群れ「H群」を同市が全頭捕獲による完全駆除を決めたことを巡り、同市に130件以上の苦情や意見などが殺到していることが28日、分かった。8割近くがサルの殺処分に対する抗議で市担当者は「ほとんどが県外からの電話で、仕事もできなくなるような状態」と頭を抱えている。H群は1970年代から同市早川、片浦地区に住み着き、農作物への被害や住民への威嚇などが続いていた。県が5月に「管理困難な群れ」と認定し、市は群れの全19匹を殺処分する方針を決めた。苦情はテレビ番組で相次いで取り上げられた22日以降急増。28日正午現在133件の電話やメールがあり、うち100件が「殺すのはかわいそう」「人間のせいで増えたサルを人間が殺すとは何事か」「市のやり方は傲慢ごうまんで冷血非道」などの内容で、ほぼ全て市外在住者からの電話だった。市広報担当者は「脅しのような電話もあり、精神的に追い詰められる職員もいる。サルの被害に苦しむ地元住民も多く、市は住民の安全も守らなければいけない」と理解を求めている。

補足、感想など

感情だけに振り回されてどうするのだ。冒頭でふれた。動物と人間が「共生」するためには、どうしても頭数の調整が必要だ。このことを理解すべきだ犬とか猫などの「殺処分ゼロ」なんてことを謳い文句にする団体があるが、自分の口から出した言葉に苦しんでいる。

-ここから-

2016/12/31()

県が掲げている犬猫の「殺処分ゼロ」の方針に、疑問や批判の声が相次いでいる。 県動物保護センター(平塚市)に収容された犬猫を引き取り、譲渡先を探すボランティアに負担が集中しているからだ。黒岩祐治知事は施策を継続する意向だが、動物を「生かす」ために解決すべき課題が山積している。 「センターから民間にたくさんの動物が移動している。理想だけでなく、足元を見てからゼロ展開してほしい」。 12月15日の県議会厚生常任委員会。 口頭陳情に立ったNPO法人神奈川動物ボランティア連絡会の代表が訴えた。 同センターは、犬は2013年度から3年連続、猫は14年度から2年連続で殺処分ゼロを達成。 黒岩知事は「達成は快挙」と喜んだが、登録ボランティア(愛護団体や個人)頼みなのが実情だ。15年度は、センターが収容した犬396匹と猫623匹のうち、ボランティアが犬175匹、猫は約8割に当たる495匹を引き取った。「もう限界」。 猫保護団体「たんぽぽの里」(相模原市中央区)の代表(51)が漏らす。 15年度に県センターから引き取った163匹の大半は、引き取り手の少ない病気や高齢の猫だった。 1匹の医療費に約40万円かかった例もあり、寄付に頼る団体の運営を圧迫している。 同年度はこのほか、センターを介さず約300匹を引き取っており、40だったシェルターの収容定数を一昨年と昨年20ずつ増やしたが、常時定数をオーバーしている。 「どんどん譲渡を進めないといけない。でも、安易な譲渡はできない」とこの代表。 気軽に飼い始めた飼い主が簡単に手放す-。 その連鎖が、行き場のない動物を生み出しているからだ。 無計画な飼育で飼い主の手に負えないほど繁殖する「多頭飼育崩壊」も増えていると感じている。 米国と日本で臨床経験を持ち、同市内で保護動物専門の病院開設の準備を進める獣医師(55)は 「センターが『生かす』施設に転換したなら、行政の役割を再構築しなければならない」と指摘する。 喫緊の課題として (1)センターの土日稼働や、獣医師の24時間対応などソフト面の充実 (2)ボランティアの負担や飼育環境の調査 (3)飼い主とトラブルになるリスクの高い多頭飼育崩壊への介入-などを挙げる。 さらに、簡単に答えの出せない命を巡る問題もある。 例えば、瀕死の動物に多額の医療費を費やすべきか、安楽死させるべきか-。 この獣医師は 「殺処分ゼロを語るならば、課題の一つ一つに真剣に目を向け、解決策を話し合わなければいけない」と強調している。

★日本の女性・中谷百里さんは、広島県の犬猫殺処分ゼロを実現した人です。彼女は、捨てられ、殺処分の対象となった犬猫がいれば、残らず全て引き取りに行き、今や、犬300匹、猫1,000匹に囲まれ暮しています。ここは、救いの手を差し伸べるボランティア団体の手により、運営されています。彼女は保護した全ての犬と猫に愛情を持って接しています。日本のニュースメディアで紹介されていた殺処分寸前から災害救助犬になり、今回の広島土砂災害で活躍した「夢之丞」…彼女は、インタビューでこのように語っています。「大事にする人だけが飼ったら、殺処分なんてない。野良猫だろうと野良犬だろうと、元は人間が捨てたんです。だから、(犬や猫じゃなくて)飼い主が変わらないといけない」

214352 201872日 こんなに高密度に大量に暮らしてて病気蔓延とかストレスとか大丈夫なのだろうか

214358 :少なくとも周囲に住んでる人は迷惑してそうだよな

214353 :タイって野犬の殺処分してたっけ? 以前テレビで見たときは捕獲した犬は不妊手術を施した上でもといた場所に放してた。

214361 狂犬病があるから責任を持って管理できる人がいない場合は犬も猫も殺処分されているよ。王族の一人が犬好きで私財で人を雇って管理している地域があるから、その地域の報道だったのかもね。

214354 :犬猫1300匹、全てに愛情を持っている様だか全ての犬猫が愛情を感じているかは疑問 破綻しないことを願う

214355 :手術が出来るか出来ないかは大きいよな。数匹程度でも結構な金額になっちゃうし。一応、地域によって野良は多少安くしてもらえるようなんだけど、それでも・・・。

214356 :偏見だと言われるだろうけど、ああいうタイプの人は人間嫌いのイメージ。

214357 :オスの去勢なら玉を引っ張って結束バンドできつく縛っておけば壊死して取れる

214359 根本的な解決じゃないしいつか破綻するよね。じゃあ破綻したときにそこはどうなるの?ってことが大問題になりそう。

214362 問題はお金と後継者だね。アメリカでも同じことをしている人はたくさんいるんだけど、経済的に破綻したり病気などで長期入院した時が問題になっている。アメリカの獣医師会の調査では大量に犬猫などを保護した動物愛護家や動物愛護団体の破綻で年間50万頭以上の餓死や病死や共食いによる死を迎えているという結果だった。保護したとは言うけど法律上は所有者になり、本人が許可するか裁判所命令が無いと第三者は手を出せないから自分が死んだ後に1000頭以上の犬猫を相続する人のことも想定した長期計画でやらないと不幸な犬猫が増える結果に終わるんだよね。

214364 :日本も欧州のように厳しい審査の後にペットが飼える状況にすべきだが、拝金主義に陥ってるペット業界がある限り無理だろうね。利権も絡んでるし

214368 :子供を産んで育てて殺されて、数を維持するのが自然というもの捕まえて避妊して「殺さなかったから猫は幸せ」とか人間の自己満足でしかない避妊手術と殺処分と何が違うんだよ

-ここまで-

この問題は、可愛そうなどという感情だけで解決しない。冒頭でふれた通り、人間と動物が「共生」するためには、どうしても「数の調整」が必要だ。優秀な個体だけを残して、残りは殺処分して、優秀な個体だけを個人に譲っていくという道筋しかない。