2022年5月2日月曜日

インドネシア、首都移転計画が頓挫

 

首都移転計画ねぇ。話は時々聞くが、うまくいったという話を聞いたことがない。それだけ、難しい問題なのであろう。また、インドネシアの新幹線計画も完工の延期が続いているようだ。両方を取り上げた記事があった。記事と日本人の反応及び首都移転計画の関連文章をみよう。

--ここから--

インドネシア高速鉄道が「中国の中古車両が走る中国の鉄道」に成り果てる可能性2022/4/30()

3兆ルピアを国庫から負担 インドネシアの首都ジャカルタと西ジャワ州の州都バンドン間150kmを結ぶ高速鉄道計画が壁に直面している。インドネシア側と中国側で合弁を組む「インドネシア中国高速鉄道会社(KCCI)」などによると、建設費用が不足しており、このままでは2022年度中の開業も難しい局面になりかねない、というのだ。資金不足は主に用地買収の遅れや建設現場周辺への環境対策によるものとされ、当初の見通しの甘さや杜撰な資金計画が浮き彫りとなっている。この高速鉄道計画は2015年、ジョコ・ウィドド政権が公表し、日本や中国など海外業者の入札を求めた。鉄道技術では世界有数の日本は官民連携でこの入札に応じたが、インドネシア政府は突如入札の延期を発表、その直後に再度の入札を実施して中国が落札した経緯がある。当時の菅官房長官は、安全性を最優先して有力視されていた日本から突然中国に鞍替えしたインドネシアの姿勢に「常識的に考えられない」と不快感を露わにした。中国側は、早期着工・早期完成・開業をうたい上げ、環境アセスメントもいい加減なものと言われる。一説にはインドネシア側が日本の環境アセス資料を裏で流し、中国はそれに少し手を加えて提出したともいわれるなど、いわくつきの落札だった。さらに建設に関わる一切の費用について「国庫負担を求めない」としたことが、「自分の懐が痛まない」と歓喜したインドネシア側が中国に落札させた最大の決め手と言われた。ところが、建設費は様々な要因から不足し、202111月にはインドネシアが当初の約束に反する不足費用の国庫負担を決め、3兆ルピア(357億円)を支出することになった。このころから最初は諸手を上げて大規模国家プロジェクトである高速鉄道計画を持ち上げていたインドネシアメディアの中にも「本当に実現できるのか」という疑心暗鬼が生まれ、以後、ジョコ・ウィドド政権に対して否定的な報道もみられるように事態が変化した。資金不足はなぜ生じたのか 高速鉄道計画は当初、建設に関わる資金として55億ドルを金利2%で中国開発銀行から融資を受け、40年で返済することになっていた。ところが建設に際し土地の収用が思ったように進まず、建設地周辺の環境問題も発生、そこにコロナ禍が追い打ちをかけ、工事中断や中国からの労働者の入国制限、労働者のPCR検査費用などが膨れ上がり、資金不足に陥ったとされる。これにより2018年完工という当初の目標は何度も延期され、現在では2023年初めの完工となっている。2022年初めにはインドネシアは2022年中の完工としており、11月にバリ島で開催予定のG20会議(主要20カ国・地域の首脳・財務相、中央銀行総裁会議)に出席予定の中国の習近平国家主席とジョコ・ウィドド大統領が完成した高速鉄道に試乗する計画を打ち上げたが、これさえも危うくなっている。そのため、一部区間だけの完成を急ぎ、その限定区間だけの試乗ならあり得るかも知れないとの観測も出ている。資金不足に直面したインドネシア政府は202111月、国庫の支出に踏み切らざるを得なくなった。中国との間では「インドネシア側に国庫負担は負わせず、資金の保証も求めない」と約束していたにもかかわらず、約4.3兆ルピア(357億円)の支出を決めたのだった。この国庫支出は、高速鉄道の運営にあたる「インドネシア中国高速鉄道会社(KCCI)」に出資している「国営インドネシア鉄道(KAI)」への融資という形をとっている。KCCIは一応、国費投入の資金不足は工事費増大とは直接関係なく、インドネシア側の企業連合体からKCCIへの出資額が不足していることが主な要因と説明している。こういうわけで「資金不足の悪夢」が再びインドネシアを襲ったのだが、インドネシア政府への融資増額という国庫への負担はなく、胸をなでおろしたものの、20236月への完工延期、工事進捗率が82%に過ぎず全路線で13あるトンネルのうち3本が未完であること、高架工事でミスがあり橋脚撤去工事中に事故が起きるなど、依然として不安材料は山積している。中国側にさらなる追加融資依頼へ こうした中、421日、高速鉄道計画は再び資金不足に陥り、今回は中国側に追加融資を要請することになりそうだと米系メディアが報じた。それによると、インドネシア側は約20億ドルに及ぶ不足分の75%を中国開発銀行に求めるものとみられるという。当然、どうして再び資金不足となったのか、あまりにも杜撰ではないかとの批判が噴出している。コロナ禍という予期せぬ未曾有の出来事があったために出資が膨れ上がったとしても、そもそもの中国の応札時の見積もりに不備があったなどと、今さらあれこれ言っても詮無いこととはいえ、当然のことながら、中国の杜撰な計画を鵜呑みにして進めたインドネシア側にも責任はあるだろう。

首都移転計画の前途にも暗雲 インドネシア政府は2045年の独立100周年までに現在の首都ジャカルタを約1200キロ北に離れたカリマンタン島(マレーシア名ボルネオ島)東カリマンタン州の熱帯雨林地帯に移転する大型国家プロジェクトを抱えている。このジョコ・ウィドド大統領の肝いり政策とされる国家的プロジェクトにも大きな問題があり、早くも実現は難しい、一部移転に留まるのでは、などという後ろ向きの見方がでている。資金問題に関しては高速鉄道計画と同様、政府はその多くの費用を外国や外国企業からの投資に頼っている。日本のソフトバンクも孫正義会長が20211月にジャカルタを訪問、ジョコ・ウィドド大統領、ルフット・パンジャイタン調整相(海事・投資)らと会談して、首都移転計画に賛同して融資する方針を明らかにした。孫氏は英国のブレア元首相らとともにインドネシア政府の首都移転問題審議委員会のメンバーに選ばれており、インドネシア側の期待が大きかったことをうかがわせた。だが20223月、ソフトバンクは突然、インドネシアの首都移転計画への融資を取りやめると、インドネシア側に理由を詳しく明かさないまま撤退を通告した。ソフトバンク側は予定していた融資額については明確にしていないが、インドネシアのルフット・パンジャイタン調整相(海事・投資)などからは「資金額は200400億ドルだった」と大きな失望の声が漏れた。あわてたインドネシア政府は「今後は別の企業、さらに中国にも支援を求めていきたい」と表明、再び中国頼みの巨額プロジェクトとなりそうな気配が漂っている。国際協力機構(JICA)がインドネシアの日系企業に勤める日本人を対象にした調査では、「首都移転が実現するかどうかは半信半疑」との回答が実に77%に達した。「実現の可能性は低い」は8.5%、「移転は確実に実現する」は14.5%という結果が出たという。インドネシア側も、首都移転に伴う財政的裏付けの確保に躍起の財務省を中心に、政府部内にも実現の可能性に疑問を抱く声が広がっているという。首都移転計画では国会や各省庁の機能が移転するが、経済的な機能を持つ関係省庁はジャカルタに残す方針だ。これは首都移転に伴い、ジャカルタに進出している外国企業の事務所や営業所、工場などの大半が移転を計画していないことなどが影響しているという。先のJICAの調査でも72%が現地法人・駐在員地味所を新首都に移転させる可能性は「低い、またはない」と回答している。どうなる高速鉄道計画 中国主導で進められてきた高速鉄道計画は、4月には一部で線路の着工が始まるなど建設工事自体は止まっていない。しかし資金問題を抱え、このままでは中国の銀行からの増資を受けることになり、ますます中国依存が高まり、「中国の鉄道」となりかねない。 すでにジャカルタに到着したという中国製車両も、当初予定の新型ではなく「中古」の車両だったとの報道もある。KCCI側はあくまで試験用車両と説明しているが、このまま資金不足が続けば、中国の中古車両が走る中国の高速鉄道となる可能性も残る。中国が一方的に推し進める「一帯一路」政策の甘い罠に乗ってしまったインドネシアは今後、中国による「債務の罠」にはまる危険性も十分あり、ジョコ・ウィドド政権の冷静な目による観察と判断が求められている。

<以下、日本人からの書き込み>

・この手の途上国の大規模プロジェクトは規模が大きくなるほど危険。よいビジネスに思えても今後は関わらない方がいい。タイでのプロジェクトも暗礁に乗り上げている。やはりその国自身がプロジェクトを自身で基本的に支えるだけのヒトモノカネが揃わない内は無理なのだと思う。世界に目を向ければ様々な進んだ技術があり、それが他国のものであってもなにか自分達のもののように思うのだろうが、液晶テレビを組み立てるのとは訳が違う。インフラは作って運営して保守してが必要なのだからそれらを自分達で担えなければ成り立たない。その為の人材を育て、基礎工業を充実させ、資金を用意しと言った事が自国でほぼ満たせないなら無理なのだ。自国を発展させるのに必要な分かり易いものだけを見て基礎を満たせていない国の発展には限界がある。中国は色々手出ししてるけど他国を支えるだけのものがある訳ではないので失敗に終わるだろう。

・日本も高速鉄道売り込んだけどインドネシアの在来線は日本と同じ狭軌なので標準軌の高速鉄道が直通出来ないし距離が短く所要時間の短縮も限られるので、在来線に直通出来る使い勝手の良いスーパー特急方式に変更して再提案しようとした矢先に、インドネシア政府が日本の新幹線情報を中国に横流ししてトレースする形でフル規格建設したのだっけ。高速鉄道を走る軌道へ重たい機関車を頻繁に走らせたら軌道痛まないのだろうか。日本は通勤電車の中古を売り続けるだけで、それ以上深く関わらない方が良いのかもしれないね。

・中国の戦略と言うのは、でかい事業を提案し、資金は湯水のように貸し付けて、契約上は焦げ付いたときには一定の権利を手に入れるという担保付きにする。そして焦げ付いたときには一気に取りに行く。こうやって主要港湾施設、鉄道なども牛耳って、一帯一路の主要都市をパーツとして結んで行くつもりなんだろうと思う。だが、誤算もあるのかも。当初、インドネシア高速鉄道の計画を取られて悔しいと言うような感情が湧いてきたが、昨年ぐらいから工事が泥沼化している事を知った。なんというか、三菱リージョナルジェットの顛末と似ているというか、もちろん日本はかなり過酷な土壌であっても工事できる能力は技術として持っているけれど、色々泥沼化すると、計画全体が破綻する可能性は当然ある。これって、泥沼化させる戦略だったのかな?中国もこんなことならやりたくなかったのではないか、と感じるのだが。

・日本では、すでにリニアモーターカーが建設中であり、60年前の高速鉄道(新幹線)はこれから建設するなら時代遅れ感はある。普通に考えたら首都移転も含めた計画があったのであれば、用地買収をしなくても良い土地に鉄道を計画して、首都の移転もそこに決め打ちすれば混乱は少ない気もする。どういう事情で進めたかはインドネシア政府であるが、安かろう悪かろうそしてさらに追加の金が必要ってなると結局は事業計画が何も考えてなかったんでしょうね。建設完了後にインドネシアの所有であれば良いが、債務が払えないからどっかの国の港と同様に割譲されていたら笑い者だし、国家プロジェクトという名の元の中国に甘い汁を吸わせただけだったんでしょうね、となるでしょう。

・日本側が落札したとしても土地の買取ないし借用や環境アセスメントでかなり時間と金を食ったことが予想されますわな。特に日本案ベースにこちょこちょしたならなら尚更ね。結果的に日本は金銭面に関しては落札せずに済んでよかったのかもね。これまでインドネシアへの官民の投融資の実績よりも中国を選んだわけですからねぇ。間違いなくジョコ政権は首都移転計画を推し進めますしその為中国への依存はますます進むでしょう。インドネシアの中国依存がますます進むのを阻止しなければなりませんが非常に難しいでしょうね。日本の投融資は着実ではあるが目先の利益にはなり得ないですからね。

・友人にインドネシアの方がいますが、本当に心配してますよ。彼は鉄道いずれ開通しても絶対に黒字化はできないという。中国からの債務でジョコ大統領の再選はないかもとの事。赤字は国が補填しなければならなくなり、相当な経費になる。で、中国がこの鉄道を保有なんてことになれば最悪でしょう。いずれにしてもその場の甘い判断が招いた悲しい結果になりそう。日本がかかわらなくて正解。無理して日本の鉄道輸出はしなくてもいいと思う。それぞれの国の財政状況に合わせた鉄道の形はあるはず。在来線の輸出もいいと思うけど。

・詳しくないのでよくわからないのですが、「建設に関わる一切の費用について「国庫負担を求めない」」「中国との間では「インドネシア側に国庫負担は負わせず、資金の保証も求めない」と約束していた」のに、どうしてインドネシア政府は追加資金を出したり中国への返済が必要な融資という形になるのでしょうか。当初の約束からの増加や不足分は、中国側の持ち出しとして出させるか中止になるべきではないのでしょうか。

・技術力が高いとか契約をきちんと守るということだけでは日本製を使ってもらえないということが、この件で明らかになった。どうやら発展途上国というのは、内容が少々杜撰でも安い額を提示した方に乗る傾向があるらしい。「安物買いの銭失い」が常識の日本人からすれば理解できない感覚だが、これが現実だ。インドネシアはこれに懲りてくれるのか、または、少しは学んでくれるのかもわからない。売り込み方を変える方が賢明なのか、それとも、日本製の真価が理解されるまで誠意をもって頑張るべきなのか。

・日本基準での安全対策や時間通りの運行などは最初から向こうは望んでいないのを無理やり日本式の秒迄正確にして毎日のように車両点検や線路点検、目的地に数秒の狂いも許さない日本式が逆に重荷になっていると聞いた事が有る。安全の為に天文学的な金額を良しとするのは日本だけで現地では遅れなどは日本ほど気にはしてないようです。それより安いのが一番好まれる。脱線や事故が多発はマズいが秒単位の遅れを捨てても安くするのも真剣に考えなければもう一切入札に参加も出来なくなる。

・これが、100円ショップで売っている品物だったら「安かろう悪かろう」という話で済みますけど、巨大インフラで人の命を預かる高速鉄道となると、そんな簡単な話では済まないでしょうね。Chinaにも、国内に高速鉄道網があります。最初の頃は日本と同等かそれ以上でも、果たして何十年経過しても、最初の状態を維持できるかどうか。日本は、メンテナンスをこまめにしているのに対し、国土が広大なChinaのメンテナンスは日本のようにこまめに出来るのか分かりません。砂漠の上に線路を作れば、砂の細かい粒子が線路に付着し、それが元で大事故が起きても不思議じゃない。

・先進国でも大型公共工事の工期の遅れと工費の増大化はもはや恒例行事のようになっているのに、経験が浅く、技術も足りていない途上国ではその傾向が顕著になるのも登園だろう。しかしそこに「債務の罠」を指摘されている中国が関わってくると、もはや事業面や資金面の話では済まず、経済的植民地化を招く事になる。インドネシアはこれによって駅が少ないだけの鈍行列車程度の高速鉄道で国内の鉄道物流を中国に差し出しかねない状況に追い込まれるだろう。インドネシアは非常に高額な授業料を払ったと諦めるしかないな。

・中国の平和的内政侵攻ですね。中国は巧妙な外交手腕を世界中で発揮しているだけのお話でしょう。日本でも電力自由化に伴い、中国共産党が運営する上海電力が太陽光発電事業を展開し、税金とかわりない電気代を日本人から朝貢させておりますからね。その国の施政権を奪う方法は、なにも武力侵攻だけではなく内政侵攻からでも奪われていくというお話ですね。日本の政治家さん達は本気で国防なんて考えていないでしょう。参議院選前のパフォーマンスだけならやめておけ。特に岸田内閣自民。

インドネシアの政治はいくつかの軍閥が好き勝手に計画を進めることが多々あります。高速鉄道計は軍閥Aが主体に進めていますが、失敗しそうなザマをみて軍閥Bが在来線の改修による高速化を日立などと進めています。中国もしたたかなので、失敗しそうな高速鉄道はそこそこに在来線改修事業に割り込んで来て日中協力事業になったのが現時点です。在来線は踏切を撤去し、軌道を標準軌に拡幅し、特急車両を全面更新して160km/hでの運行をするそうです。既に日立は車両を受注しているので線路は誰が作っても儲かる形にしています。高速鉄道より在来線改修が先に終わりそうですから、仮に高速鉄道が完成してもジャカルタ-バンドン(780km)が在来線と2時間ほどしか変わりません。高速鉄道は相当安くするか命懸けで400km/h出さないと閑古鳥になると思います。

・高速鉄道計画に対する見通しの甘さもそうだが、首都移転も疑問。今後、気候変動で人間が住めない地域も出てくると言われているが、なぜ、現在のジャカルタより赤道に近い地域に移転を計画するのだろうか?2040年頃は、熱波で大変なことになっているかもしれない。

・自業自得とは、正にこういう事態を言うのだろう。採算性と安全性で考えれば、日本案がベストだったにも拘らず、中国案を選んだ時点で間違えている。最も、建設の前提となった首都移転自体が、必然性が全くないジョコ大統領の実績作りによるものだから、建設自体が完了出来ても、その後の赤字は必然的に発生するだろう。

・高速鉄道プロジェクトも多難なようだが、首都移転のプランには実現性に疑問を感じる。インドネシアの地理に詳しくはないが、ジャワ島ないしスマトラ島の既存の地方都市をコアとする形で段階的に首都機能を整備、移転することは意味がないのだろうか。現政権の政策運営、一事が万事でなければ良いが。

・まあだいたい大規模国家プロジェクトというものは甘い未来の見通しと最大限うまくいったときのスケジュールと予算で組むので後々膨大に膨れ上がるもの。日本の例でも最初の目論み通りの予算で完成した大プロジェクトがどれほどあるというのか。実際のところ官僚も政治家もそんなもんはわかってるが国家のプロジェクトは動き出せば予算が膨らもうが採算ラインなんぞ無視して続行されるものなので適当なバラ色プランを示して始めてしまえばいいとやる。他国を借金漬けにして色々取り立てたい中国としては万々歳ですな。

・完成したところで最終的に債務が返済出来なきゃ権利を貰うぞ、となり完成しても中国が手に入れる。気が付けば赤字だからと事業を畳み土地だけ貰って、中国企業進出の拠点になってたりしてね。中国が破格の条件で金を貸し付け、資材から労働者まで全部中国で持ってデカい建設プロジェクトを進めるのは恩を売りながら、債務でもって言う事を聞かせるためで現地住民や国の事など、欠片も考えちゃいない。

・ダラダラと長文だけど、日本がこの高速鉄道案件に参加しなかったことはラッキーと言える。用地買収問題やコロナで遅延は不可抗力と言える。中国側もこんなハイリスクのプロジェクトを落札したのは不幸と言える。日本企業が参加した場合は資金不足がきっと数倍も膨らんでいたと思うよ。インドネシアの案件にはもっと慎重に進めるべきと思う。

・苦難を乗り越えて開業できたとしても黒字化はほぼ無理との報道も…赤字が積み重なれば保守点検が疎かになり重大事故につながる可能性もある。今後 日本が海外に高速鉄道を手掛けるためのいい見本になるので、インドネシア国民には申し訳ないが落ちる所まで堕ちてほしい気持ちです。

・「安物買いの銭失い」とはこのことなり。消耗品などは安い中国製品でも良いかもしれないが、長く使う物はちゃんとした良い製品を買うべきである。しかも、高速鉄道となると人命までかかっている。目先の欲に目がくらむとこういうことになる。高い授業料だったね。

・未だに中国の高速鉄道が中古車とか、信頼性がないとかをいうのか、本当に中国高速鉄道を調査して出た結論なのか、中国のやり方などを批判するのはいいが、相手の実力を調べもせずに、自己満足してはいけないと思う。中国の技術や実力は確実に上がっていること。

・まあ今更でしょう。ジョコウィ大統領や高速鉄道入札当時の財務省長官が中国寄りだったし、日本は環境アセスメント以外にも、開通後のメンテナンスや運用コンサルなども込みでしたが、中国はそれを排除して価格を下げているわけですし。そもそもトンネルや高架橋といった製造期間のかかる場所は先に建設しておくというセオリーすら出来ていない時点でお察しなんですけどね。(日本の場合は先に建設した結果、未成線になってしまうんですが…)インドネシアは客車やハコは作れてもエンジンやコンピューターを作れない以上、日本のシステムを輸出したところで、日本が想定してるレベルのメンテナンスなんて出来ないと思いますよ。中国は最初から200km/hで地平線もありなんで、日本が新幹線レベルにこだわりすぎてドコの国からも相手にされないというのもあると思いますけど。

・中国は結局のところ、余ってる鉄鋼をどこかに買わせたいだけであり、売ってしまえば発注されたものが完成しようがしまいが「どうでもいい」のが本音じゃないでしょうか。日本がこうした工事を売り込む際に、「不誠実な国の工事の現実」と「日本の提供する質と安全」の比較広告を行っていいのでは。安かろう悪かろうに飛びついて損するのを他人事だからと眺めているよりは、ずっと誠実なやり方と思います。

・中国の中古車両を使うのは、良い手かもしれない。中古車両なら「成り果てる」という感じではない。ただ、中国の鉄道に成り果ててしまう可能性は、依然としてある。

・「現実」として、この高速鉄道の土木工事(トンネル、橋梁等々)は既に8割完成している。先月、ジョコ大統領は建設現場を視察し、建設者への感謝を述べ、来年6月に高速鉄道の「運行開始」と宣言した。着実に進んでいることが伺えられる。この記者、「インドネシア高速鉄道」より、7年間ほとんど進展のない「インド新幹線」についてもっともっと関心を寄せた方が良いでは?

・フラットな視点で見たらどうだろうか?実際生で中国の進んだ技術を目にしたら、日本も中国から学ぶべきところや、中国は中国で熟成した技術や、日本にはないヨーロッパ的な斬新なアイデアもたくさんある。日本が更に国際競争力を高めるためには、この件を揶揄するのではなく、こういったケースを具に分析してどうしたら勝てたのか、これから中国と共同という形で入り込めないものかと模索した方が、のちの発展につながると思う。何でも日本の税金でポンポン高価なものを与えるだけの存在から、建設的に考えていけるビジネスパートナーとしての価値をもっと示すべきである。

よく「日本はアメリカとベッタリだ」みたいな批判があるが、逆にアジア太平洋で日本と価値観を共にできる国がどれくらいあるのか教えてほしい。台湾とは外交関係を結べないし、そうなるとオーストラリアくらいだろう。自由主義陣営の大国がいくつも並立しているEUとはわけが違うのだ。

・日本の品質基準、継続性、安全性、環境などの視点は彼の国には課題が大きすぎる。仕事で訪れ、現地人とも会議したり飲んだりしたが、基本楽天的、格好良さを求める。地味に質を高める、というのは苦手。悪気も無ければ策士という感じも無い、無邪気なんですね。これじゃあ中国のやり手にはまんまと乗せられますわ。

・現代ビジネスの記事なので割り引いて見る必要はあるけど、インドネシアも色々と考えるいい機会になったということでいいんじゃないか。それでもやっぱり中国、というのであればそれまでの国なんだし。

・中国式植民地構想「一帯一路」に見事に陥れられたインドネシア政府。安全保障政策で対中封じ込め作戦に協力する意思があれば日本は支援すべき。

国民が選んだ指導者が「国民が望むことだ」と決めた事である以上諦めるしかない。それが反対ならば国民が決断し実行するほかに手段は無いでしょう。

・中国の日本排除にインドネシアは乗ってしまった。今から考えても、2022年までにできるわけないのは、日本側が提示していたはず。少なくとも日本の提案が誠実で堅実な内容だったと思う。

・国家プロジェクトに対して、外国の資金をあてにしていることがそもそもおかしい。国内の投資で完結できないのであれば、その計画は見直したほうがよい。身の丈に合っていないのだから。

・読んでいる限り、中国側の予定通りだろうし、インドネシア側にも色々渡ったのだろうから、予定通りと言うか、関知しないと言う辺りかな。途上国の政権は自国を切売りして財を成すのがデフォルトだし。

・世の中に安くて良い物なんてありません。特に人の命を預かるような物の場合、安く手に入れれば必ず問題が起きます。着工までにこれだけゴタゴタがあれば、運行開始してもまだまだトラブルは続くと思います。中国はそこまで責任を負わずに逃げるでしょうね。

・インドネシアの国民・民衆に罪はないが、唯一、この政権を選んだ責任ってのは国民自身が被る必要があるだろうな。ジョコ政権に対する援助なんざ一切無用で、この国の高速鉄道がどうなろうと、一切手出しせずに傍観を決め込むに限るって。。。

・日本が受注したインドの新幹線はどうなっているかも書いてくださいよ。他人の悪口ばかりで日本にプラスになるか。はっきりいうけど、お宅が作るインド新幹線は100年を経っても終わらないと思う。

・新興国は何処も財政難で少しでも安価な物に行ってしまうのでは、安全性よりも所謂「安かろう悪かろ」である。日本製は高価だが、長く使えて故障も少ない

・華僑が経済を握ってるインドネシアだし国庫からの投入も誰も止められないしまた、他国に応援求めたとしてもインドネシアじゃなく中国を助けるだけ。もし方針転換なんて言い出しても助けてはいけない。

<以下、インドネシアの首都移転に関する関連文章>

ワトソン君:  一部だけしか、移転しないんですか?

※目次 ・インドネシアは日本ありきの国だった ・途上国のインドネシアに関わってはならない 

※インドネシアは日本ありきの国だった

黒井:  そうなる。インドネシア政府内部にも実現可能性に疑問を持つ声があり、それで一部省庁はジャカルタに残る。政治面ではノリノリだったが、経済面では誰も賛同してなくて冷めた雰囲気と。

ワトソン君:  しかも、ソフトバンクが逃げてしまったんですね・・・。融資がなければ、何もできないのでは?

黒井:  最大で400億ドル、つまり5兆円規模だったわけだな。それが吹き飛んだ。ソフトバンクが手を引いた理由は定かではないが、インドネシアでのお遊びに5兆円も注ぎ込んで焦げ付いたら株主はブチ切れるだろう。

ワトソン君:  中国でも、支援してくれないのでは?

黒井:  そもそも何がきっかけで持ち上がり、誰が得するのかもよく分かってない計画だよな。ジョコ大統領は親露かと思いきやロシアに戦争をやめるように言ってるし謎な人だ。途上国のインドネシアに関わってはならない

ワトソン君:  ネットユーザーの反応です! この手の途上国のプロジェクトは、規模が大きくなるほど危険です  ・日本は通勤電車の中古を売るだけで、それ以上関わらない方がいいです  ・中国の工事も泥沼化しているみたいです  ・日本ではリニア建設が始まっていて、60年前の高速鉄道はこれからは時代遅れです  ・結果的に、日本は金銭面に関しては落札せずに済んで良かったと思います

黒井:  関わらない方がいいという判断から、実質中国企業のソフトバンクでさえも手を引いたわけだな。インドネシアは日本ありきの国だった。

ワトソン君:  東南アジアでも、1番危険なイメージですよね・・・。コロナは落ち着いてるみたいですけど。

黒井:  中国もインドもだめになった場合の工場移転先としてインドネシアの名前も挙がっていたが、ジョコ大統領のよく分からない思いつきをどうにかしないと覚束ないよな。今は20年ぶりの円安だし、結局工場は全部日本に戻す流れになってもおかしくないと言える。

--ここまで--