▲中国の不動産バブルが最終期を迎えているようだ。
バブルが完全崩壊する前に、持っている不動産をお金に変えたいとか思うようだ。
麻生さんが言っていたろう。
中国経済はダメになる—と。ただ、いつの時点でか--ということと、どのようにして--という事が分からないだけだと。
以下、新聞から抜粋。
中国・華北地方最大の淡水湖「白洋淀」。
その周辺の農村地帯が、投資家たちの“金鉱”となった。
「物件を狙って各地から買い手が殺到。喧嘩まで起きたわ」
河北省雄県で不動産業を営む中年女性が話した。「60万元(約1千万円)で購入した住宅を550万元(約9200万円)で買うといわれたが断った」
この農村に何が起きたのか。
発端はメディアが4月に発表した新都市「雄安新区」建設構想だ。
今後15年で地域の総人口は110万人から540万人に増え、投資額は2兆元(約33兆円)。
雄安新区の中心となる河北省の雄県と安新県、容城県には投資家が殺到。
当局の開発計画に個人投資家が群がる構図はこれまでもあった。
2020年までに北京市政府の機能を通州区に移転する「副都心計画」では、噂を聞きつけた投資家が投機に走り、住宅価格が高騰。
一方、雄安新区の建設は秘密保持が徹底され、多くの投資家にとって「寝耳に水」だった。
だが、共産党内部ではインサイダー情報を利用し一財産を築いた者もいるという。
先の不動産業の女性は証言する。
現地の住宅価格が最も下がったのは今年の正月。その後、地元以外の人が住宅を買う不自然な動きがあった。「彼らは『上』と関係のある人たち。もうかったはずよ」
北京で平均年収の16・8倍、上海で15・6倍…。
各都市で何年分の所得で住宅を購入できるかの数値。ニッセイ基礎研究所の三尾研究員が2016年のデータを基に試算したところ、水準は日本のバブル崩壊直前(1990年)の東京都区部の16倍に匹敵。
先進国の住宅価格は年収の4~6倍が妥当な水準。
人々をバブルに駆り立てるのは、日本と同じ「不動産神話」。
90年代後半から中国の住宅価格は上昇。78年にトウ小平が改革開放路線を打ち出して以来上昇が続いているともされ、異常と感じていない。
「東京の物件は高くなったと聞いていたが、まだその程度なのか」。
最近、中国富裕層の声を日本の不動産関係者が耳にする。
東京都心部のマンションでは3・3平方メートルの平均価格が1千万円超の高額物件も出ているが、中国の物件と比べると割安だ。
日本不動産研究所によると、4月時点で東京・元麻布のマンション販売価格を100とした場合、上海133・7▽北京106・1▽香港191・7-に達する。
中国関係筋は「当局は日本のバブル崩壊の経緯を研究している」と楽観的だ。
実際、中国政府はバブル抑制に努めてきた。
2016年秋には約20都市で住宅ローンの頭金比率を引き上げるなどの対策を導入し、都市部の住宅価格指数の動きは落ち着きをみせている。
とはいえ、統計数値が実態を反映したものとは限らない。
中国誌「財新」によれば、広東省では住宅の売買契約を住宅部分と改修部分に分割する「双契約」が一般化。
住宅部分の価格を地元政府が求める水準まで抑え、実勢価格との差額を改修部分に上乗せするやり口だ。統計ほど冷却効果は出ていない。
✦デモ躍る不動産錬金術の闇
6月。上海の観光名所、外灘に近い繁華街の南京東路で、数百人の男女が大声を上げ、抗議デモを始めた。
「上海市政府は勝手に人の住宅を取り上げるな」
すぐに警官隊に取り囲まれ数十人が拘束。大都会で、政策に正面から抗議するデモは異例である。
抗議のきっかけは、上海市が、商業用地に建設されたビルのオフィスなどを住宅用に改築することを禁じた指針を公表したためだ。改築済みの物件からガスや水道などの設備の撤去命令も出し、住み続けることができなくなった。
目的外の使用が違法行為にあたるとの判断だが、本当の狙いは別のところに。
上海市内で住宅用地に比べ、取得費用が安くすむ商業用地の価格差を利用し、住宅を割安に手に入れたいと考えて手口を編み出した不動産業者の摘発だ。
上海市内の高級新築マンションは100平方メートル程度で1億円から2億円はくだらない。
政府から15~20年以上前に小ぶりのアパートを支給されていた上海の戸籍をもつ市民は、その間に10~20倍も高騰した物件を転売し購入、さらに転売を重ね資産家になっていた。
相場の上げ下げはあっても中長期的に資産価値が上がり続けることで、不動産の“錬金術”が20年以上続いてきた。
だが、上海市民であっても農民戸籍だったり、江蘇省や浙江省などから流入してきたりした住民には最初の物件がない。
「今回問題になったような割安の物件をローンで購入したり、複数の家族で共同購入したりして、これを高く売り抜けて資産を増やすことだけを考える」傾向が強い。
賃貸収入でローンを返済しつつ、相場が動いたタイミングで店子を追い出し、いかに転売で利ざやを稼ぐかが勝負だ。
共産党一党独裁の中国では政策への抗議は命がけとなるが、デモを繰り広げてでも資産を守りたいという発想は日本人には理解しがたい。
不動産の転売で資産を築いた都市戸籍の人たちが周りに多数いる以上、なんらかの方法で自分たちも次の勝ち組になりたいと「不動産デモ」を起こすわけだ。
今年秋の共産党大会を控え、混乱の拡大を恐れたのか、その後、すでに改築された物件はそのまま住宅として認めるとの穏便な措置が取られた。
違法な不動産を守ろうとしたデモ隊の勝利だった。
富裕層の大半が不動産の転売バブルで構成される中国。
それに続く中間所得層は、いかに「悪知恵」を絞って資産バブルの恩恵を受けるかだけを考えているのが実態だ。
▲補足、感想など
黄巾賊のごとき、むき出しの欲望が、中国人の行動を後押ししているということか。
1960年代―1970年代にかけての、文化大革命が、礼儀も教養とやらも、すべてことごとく破壊してしまった国家であり、民族だということだな。
アメリカのクリントン元国務長官の指摘が痛いほど分かる。
以下、クリントン元国務長官の言葉を転記したい。
--ここから--
2012/10/18(木)
クリントン米国務長官のハーバード大学での演説文
✦中国は最も貧しい国になる
根拠
1.
移民申請の状況から見て、中国9割の官僚家族と8割の富豪がすでに移民申請を出した。
またはその意向がある。
一国家の指導層と既得権益階級がなぜ自国に自信をなくすのか理解しがたい。
2.
中国人は社会の個体として、国家と社会に対して負うべき、責任と義務がわかっていない。
国際社会に対して負うべき責任はなおさら分かっていない。
受けた教育或いはメディアの宣伝はほとんどが憎しみと他人または他国を歪曲した内容で、人々の理性と公正な判断力を失わせる。
3.
中国は世界で数少ない信仰のない恐ろしい国で、全国民が崇拝するのは権力と金銭のみだ。
利己的で愛心のない、同情心を失った国家が国際社会の尊重と信頼を得られると思うか?
4.
中国政府の所謂政治は人民を騙し人間性に背く以外の何物でもない。
人民大衆は過去の権力の奴隷から今は金銭の奴隷に変わった。
このような政権がいかに人民の尊重と信頼を得られるか。
--ここまで--