▲表題を見て、いかにも怪しげな文章だということがパッと閃くだろう。
まぁ、週刊誌の「日本人をどっかへやってやろう」というアジ記事とみれば間違いないか。
以下、新聞から抜粋。
「お灸ってさ、熱く感じる場所と、そうでもないところがある。都議選のお灸は、自民党にとっては熱くないんだよ」
都議選の選挙活動に携わった自民党細田派議員は、投票日前、そう語った。
「加計疑惑」や豊田真由子代議士の暴言などの影響で選挙期間中から劣勢が伝えられ、“一強の自民党に都民からお灸が据えられる”ことを覚悟している、ただ都議選で負けても党にとって致命的なダメージではない、という意味らしい。
細田派は安倍首相の出身派閥。
総理を守るためにハードルを下げておきたいという意図。
組織に綻びが見えると、内部分裂が始まる。
どこにでも見られる風景だが、他派閥を含め党内でも強い求心力を保っていた安倍氏に、このところ身内から批判の矢が飛び始めた。
額賀派議員が、こんな言い方をして党内で物議を醸している。
「最近の総理の言動が、鳩山さんに似てきているんじゃないか」
鳩山由紀夫・元首相のこと。
どこがどう似ているというのか。
理由の一つとされているのが、対中政策だ。
鳩山氏は、中国などと共存共栄を目指す「友愛外交」と、日中韓を中心とする「東アジア共同体構想」を掲げた。
首相退陣後も、アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立にエールを送り、「顧問」に就任。
最近も中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」についての国際フォーラムで講演し、「私は『一帯一路』の熱烈な支持者だ。日本もAIIBに参加すべきだと思っている」と。
安倍氏もAIIBには批判的だった。
ところが最近になって安倍氏は「公正なガバナンスが確立できるのかなどの疑問点が解消されれば前向きに考える」と発言。
6月には、一帯一路にも条件付きで協力する姿勢を示した。
なぜ“宗旨替え”したのか。
キーマンと目されているのが、今井尚哉・首相秘書官。
5月に二階俊博・幹事長に同行して訪中。
首相以外の外遊に首相秘書官が随行するなど、超異例だ。
額賀派議員が語る。
「今井秘書官は、今井敬・元経団連会長と今井善衛・元通産事務次官の2人から見て甥っ子で、本人も経産官僚であり、中国とビジネスを続けたい経団連の意向がバックにある。
総理は、今井秘書官から“中国と関係改善すべき”と強く進言されたのではないか。
最近は、総理自身が訪中する気になっているらしい」
加計疑惑などに追われる中、首相が周囲に押されて外交面で信念を貫けなくなっているという見方だ。
党内では、安倍政権がぶちあげた高等教育無償化も、「高校授業料無償化のパクリじゃないか」という声が上がっているし、憲法9条の1項・2項をそのままに3項に「自衛隊」を書き込む安倍試案も、鳩山氏が2005年に発表した『新憲法試案』と似ていると言われている。
むろん、「鳩山氏と似てきた」という物言いそのものが、党内で高まる勢力争いを反映していると言える。
「一強」と言われるが、その安倍政権を選んだのは有権者だ。
国民は、経済の立て直しはもちろん、覇権を広げようとする中国に強い姿勢で対峙することを期待した。
自民党内部でどんな権力闘争が起きようと、あの鳩山民主党の時のような日本に戻ってはならないことだけは確かだ。
※SAPIO2017年8月号
▲補足、感想など
奇妙な論調ではある。
あっちにもこっちにもいい顔をする? 記事ではある。
どこに核心があるのだろう。
安倍一強時代の陰りてな感じで書いているのかな。
安倍一強が—か。
でも。
安倍さんに替わる人がいない。今の時点では。
石破さんは、evenki族の出身者であることを隠そうともしなくなった。
evenki族として、首相になろうとしている。
まぁ、だからこそ、安倍さんは稲田さんへの禅譲のようなことを考えているのだろう。
対中国の路線で「ふらついている」ように見えるのは、アメリカ・トランプ大統領の「不透明さ、なにするか分からないという不気味さ」のせいだ。<今井さんとかいう名前がでているが、そんなもの関係あるものか>
その不気味さへの予防線が、記事にある「中国に近づいた」ように見える事柄だ。
別に、安倍さんは親中国へ態度を変えた訳ではない。
あくまで、トランプ大統領の「なにするか分からない不気味さ」への対処として、布石を打つという感じではあるまいか。
まぁ、総体に考えれば、もう、3年は安倍一強時代は継続する。
今度の森友、加計騒動の後始末は、獣医師会、文部科学省への安倍さんからのl「反撃」として、いつかは顕在化するだろう。