2017年8月31日木曜日

タイに日本式教育を

日本のものを輸出するって、様々あるが、日本の教育そのものを輸出するというのを聞くのは始めてだ。

 日本の学校法人が、タイで日本式教育を始めた。
 うまくいけば、日本の私立学校が、続々東南アジアへ行くかもしれないな。

 以下、新聞から抜粋。

 「ミナサン、オハヨウゴザイマース」-。
 タイ・ナコンシタマラート県の教室に、日本語のあいさつの声が響く。
 福岡県で私立柳川高校を運営する学校法人柳商学園が、日本の少子化対策として同地に付属中学を開校して1年余り。
 文化や生活習慣の違いに直面しながら、タイの子供に日本式教育を施すという挑戦が続く。

 柳川高等学校付属タイ中学校が開校したのは昨年5月。
 在留邦人ではなく、現地の生徒を対象に中学校を運営するという日本初の試みは内外で注目され、開校式にはスリン元外相ら、タイ要人も駆け付けた。
 男子テニス部が高校総体で14年連続優勝、野球部も春夏計16回甲子園に出場するなど、スポーツ強豪校として名高い柳川高だが、1989年に約2900人だった生徒数は現在、約3割に減少。

 古賀理事長は「このまま手をこまねいていれば生徒は減っていくばかり」とアジア進出を決めた。
 タイの教育要領に基づいた授業に加え、月曜日から土曜日まで毎日、日本語の授業があり、卒業後は柳川高に入学できるというのがセールスポイント。
 あいさつや時間厳守などの規律も重視し、日本企業でも通用する人材の育成が目標だ。

 ところが初年度、定員約100人の予定だったにもかかわらず、入学者数は14人にとどまった。
 視察に訪れた柳川高の森繁光副校長は「最初はどう生徒を集めればいいのか、手探りだった。 
 タイ人のための学校だと理解してもらうのが難しかった」と振り返る。
 しかし知名度は高まり、本年度の入学者数は29人に倍増。

 現地スタッフは、来年度の100人到達に自信を持っている。
 「昨年は生徒も先生も表情が暗かった。でも今年になって明るさが見え始めた。
 誰も歩んだことがない道なので、難しいのは最初から分かっている」と副校長。

 西部カンチャナブリ県から入学した中学2年の女子生徒パーペンさんは「日本語は文法が難しいし、父母と離れての寮生活は寂しい時もあるが、友達がいて楽しい。早く日本に行きたい」とほほ笑む。
 柳川高には国際コースもあり、現在は中国、韓国、タイ、台湾から来た50人近くの留学生が学ぶ。 将来的には留学生を生徒全体の3分の1まで増やす目標という。

 古賀理事長は「世界、特にアジアに目を向けなければ、地方の私立校は生き残っていけない」と強調した。

補足、感想など

 -- 世界、特にアジアに目を向けなければ、地方の私立校は生き残っていけない --
 この指摘は当たっているだろう。

 19世紀後半の日本の明治維新の成功は、日本の「識字率の高さ」と「漢字かな交り文」によるところが大きかったと筆者には思える。

 タイの言語をみていて、効率から考えると「日本の漢字かな交り文」の方が高かろう。
 ぜひ、タイの人達にも、日本の漢字かな交り文の「効率の高さ」「汎用性の高さ」を認識してもらいたい。

 この学校が成功すれば、後に続く学校法人も多かろう。
 成功してもらいたいものと思う。