2017年8月3日木曜日

ひきこもりの高齢化の意味するもの

将来的に様々な問題が引き起こされそうだな。
 生活保護の増大とか、借家の場合、扶養者がいなくなった場合、どこかに収容するという形になるのかな。

 ひきこもりって、基本的に親子の間での問題ではないか。
 こういう「健常者でありながら、精神の萎えた人達」を、日本人全員で支えるという形になるのか。

 以下、新聞から抜粋。

 ひきこもりの高齢化が進んでいる。
 現在の対策は、若者への就労支援が中心で、中高年への支援は十分とはいえない。
 親世代は年老いて、「親亡き後」をどう生きていくかが切実な問題となっている。
 「できれば家で息子の面倒を見ながら、自立を促したい。 でも、自分も年だし、これからどうしたらいいのか」。
 都内の無職男性(73)は、ため息をつく。
 妻と、まもなく40歳になる長男の3人暮らし。
 長男は高校卒業後、職を転々とし、25歳頃からひきこもるようになった。

 食事以外で自室から出てくることはほとんどない。
 暴力をふるうことはなく、居間にいれば家族と会話もするが、就職やひきこもりの話題になると、自室に戻ってしまう。
 男性は年金暮らしで、貯蓄もそれほど多くはない。
 長女からは最近、「お兄ちゃんはこれからどうやって生活していくの?」と聞かれる。
 長女は、長男に一人暮らしをさせるよう求めるが、男性は踏み切れない。
 「一人にしたら餓死するまで閉じこもってしまうのではと心配で……」

40歳以上の実態、把握されず
 ひきこもりは、定義では、社会参加せず6か月以上家庭にとどまっている状態を指す。
 内閣府が1539歳を対象に行った調査では、全国に約54万人いると推計、40歳以上の実態は把握されていない。

 「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の事務局長の上田理香さんは「ひきこもりはかつて、青少年の問題とされていた。 だが、支援を受けられないまま長期化したり、大人になって就職の失敗や失業をきっかけにひきこもったりする中高年世代も増えている」と指摘。
 KHJ201611月~171月、会員に行った調査では、ひきこもる人の平均年齢は335歳で、40歳以上が25%だった。
 山梨県が15年、県内で行った実態調査では、40歳代以上が6割を占め、島根県の調査でも5割にのぼるなど、高齢化がうかがわれる。

 だが、ひきこもりへの支援は主に若者を想定しており、就労支援は、対象が30歳代までのことも多い。
 都道府県や政令指定都市が設ける「ひきこもり地域支援センター」は全国に70か所あるが、「おおむね40歳まで」などと年齢を区切るところもある。

 10歳代後半からひきこもっている横浜市の女性(40)は、就労支援や居場所づくりに取り組むNPOへ相談に訪れた。 だが、対象は39歳までと言われ、そのまま行かなくなった。
 働いた経験はなく、生活は父親の年金頼みだ。
 「生きていくすべを何とか探さなければと思うけれど……」とうつむく。

■ 就労支援や家賃援助、制度はあるが…
 そうした中、中高年ひきこもり支援の役割を期待されるのが、困窮している人に対する生活困窮者自立支援制度だ。
 就労に向けた支援や家賃の援助などを行う。

 同制度の相談窓口約150か所を対象としてKHJ16年度に行った調査では、6割超が、40歳代のひきこもりに関する相談を受けたことがあると回答。
 支援の受け皿となっていることがわかる。

 ただ、同制度では、半年から1年をめどに就労に向けた支援を行うことになっており、設置する自治体からは「ひきこもりの場合、そう性急に進められるものではない」との声も上がっている。

 神奈川県横須賀市は、社会福祉法人や農家などでの就労体験に取り組む。
 1500円ほどの謝礼をもらって簡単な仕事をしながら、働くことに慣れていく。
 これを続け、正式な雇用につながった事例もあるという。
 また、年金や福祉制度の説明など、生活に必要な知識を記した「生活マニュアルハンドブック」を作るなど、就労以外の支援をする団体もある。

 ひきこもり支援に詳しい「市民福祉団体全国協議会」相談員の阿部達明さんは、「親亡き後には、経済的な問題はもちろん、役所での手続きや公共料金の支払いなど、生活に必要なことすべてを自力でやる必要がある。
 就労支援だけではなく、長期的な視点で社会との橋渡しの役割を担うサポーターが必要だ」と話す。

補足、感想など

 記事を読んでいて、このひきこもりの人達って、自分のことしか考えていないのか—と感じる
 話は変わるが、筆者は、仕事ができなくなれば、自分の家の周辺の道路掃除をして、暮らそうと思う。

 仕事はできなくても、多少でも他者のお役に立てることをして暮らしていきたい。
 公園の草抜きでもいい。ゴミヒロイでもいい。
 こういうブログで、なにか他者のお役に立てるような、情報を発信するというのも一つだろう。

 ひきこもっていてもいい。
 なにか、まず、他者のお役に立つことはないか—と考えてみたらどうなのだ?
 健常な身体をもっていて、ものが考えられるのだろう。ならば、なにかできる。

 記事を読んでいると、自分のことしか眼中にないではないか。

 このところ、1980年代のコカ・コーラの宣伝の動画が気に入っている。
 なにか、今、こうして生きていることが楽しくて堪らない—という気分が、画面に横溢している。
 「生きているって、こんなに素晴らしいことなのだ」。そう思わないか。

*追記
 掲示板の書き込みに、高齢化した「ひきこもり」の例がでていた。ご紹介したい。
 --ここから--

 うちの父(故人)は5人兄弟の4男だった。
 父の長兄が本家を継いでいて、次男は故人、三男が今で言うヒキニート。
 父の長兄である伯父(以下、伯父1)が家を継ぐついでに三男(以下、伯父3)の世話も継いでそのままずっと離れに住まわせていた。
 二年前、伯父1が亡くなった。

 伯父3はそのまま本家の離れに住んで、衣食住を伯父1嫁に世話されて生きていた。
 しかし伯父嫁1も今年ついに亡くなった。
 伯父1嫁さん享年80代、伯父3は70代。

 伯父1には息子2人がいるんだけど、どちらも伯父3を家に引き取るのを拒否。
 我が家にも話が回ってきたけど当然拒否。
 しかし母が元看護師だったことを理由に、伯父1息子たちが粘る粘る。

 元看護師と言ってもとっくに引退してるし、もう76歳だよ。
 だいたい父はもう亡くなっていて、父方親戚とはろくに付き合いもしてない。
 めちゃくちゃゴネられて、姻族関係終了届まで出させられる騒ぎになった。
 以後は「もう姻族じゃありません」で全部突っぱねた。

 騒ぎの最中は伯父1次男が一番本家宅に近かったから、否応なしに伯父1次男夫婦が食事の世話等してたみたい。
 それで伯父1次男嫁がキレちゃって実家に帰る一幕もあった。

 同じくブチギレの伯父1次男に対し、元凶の伯父3は涼しい顔で「瑣末事で大騒ぎしてまったく小人は度し難い。もっと大局を見据えろ」とかなんとか言いはなったそうな。
 伯父1次男は「のたれタヒね!」と言い放って以後伯父3の世話を放棄。

 で、結局どうしたかというと、今は変な宗教の人が本家(と言っても伯父3しか住んでない)に出入りして、伯父3の面倒を見てるらしい。
 たぶん本家の土地家屋とかその宗教に吸い上げられるだろうけど、皆もうそれでいいやって黙認してる。

 けっこう由緒ある家だったのでご先祖様すみませんという思いはあるけどどの段階で手を打てばよかったのだろうね。

 --ここまで--
 最後に「宗教法人」が、絡んで、財産を取り上げる代わりに、「老齢化したひきこもり」の最後を見る--という形になるのか。
 将来、ありえそうなことではある。