2014年9月16日火曜日

刀を下げて押しかけてきた日本の巡査と朝鮮人に連れていかれた—とさ。

刀を下げて—と言っても、べつに抜身という意味ではあるまい。
 サーベルをぶら下げて・携帯して—という意味だろうな。
 いや、戦前の巡査なら、皆そうだろうな。

 で。
 連れていかれた—その時、この女性の両親はどうしていたのだ。
 ただ黙ってみていたのか。これは犯罪ではなかった--ということだろう。
 文中に朝鮮人という言葉があるが、これが女衒業者であろう。

 つまり、これは、親が娘を女衒業者へ売り飛ばして、女衒業者が娘を連れていった—ということだろう。
 巡査ということが本当かどうかは分からない。

 若い娘の誘拐なら、当然、両親が黙っていないし、犯罪だから、こんな表現にはなるまい。
 誘拐ではないのだよ—ということで、女衒業者が娘を連れていくとき、地元の巡査に立ち会わせたのかもしれないな。

 要するに。
 元慰安婦達の証言というのは、必ずしも、ウソを言っているのではないのだ。
 ただ、殆ど教育を受けていないために、自分の目の前を流れる現象を「見たままに」しゃべるのだ。合理性などなんの関係もなしに。

 もう一度、表題の文章を秩序たてて、再構築してみよう。
 元慰安婦達は、殆ど教育を受けていない、10代半ばの女性であろう。
 両親から、女衒業者に、この娘にはなにも言わずに、高額の前払い金を受け取って、売り飛ばした—という状況なのだろう。

 そして、女衒業者は、娘を南方の方へ連れて行こうとする。誘拐だと騒がれるのが嫌で、契約書を見せた上で、身近な巡査に立ち会いを願ったということなのだろう。
 刀を下げて—というのは、戦前の巡査なら、正式の服装だ。

 なにも聞かされていない娘の目からは表題の「刀をさげた巡査と(女衒業者である)朝鮮人に連れていかれた」ということになるのだ。

 <このあたり、日本には文盲などというものが存在していないので、教育を受けていない人間がどんなものいい--をするのかに慣れていない。日本人の苦手な部分だと言えよう>

 証言に中に、親が一切でてこない—ことが、上の推論の正しさを支えていよう。


 以下、新聞から抜粋。

 戦後補償問題に取り組む韓国の市民団体「太平洋戦争犠牲者遺族会」が、日本政府が韓国で実施した 慰安婦被害者に対する聞き取り調査の映像を一部公開したことに対し、菅義偉官房長官は記者会見で「非常に遺憾だ」と述べた。

 菅官房長官は「聞き取り調査は非公開を前提に行われたもので、日本政府はその内容の公開には慎重であるべきだとの立場だ」と話した。
 聞き取り調査は、慰安婦問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた河野談話の発表に先立ち、 1993年7月にソウルの遺族会事務所で慰安婦被害者16人を対象に実施された。

 遺族会は15日、日本の調査団が証言を聴取する様子や故金福善さんら被害者2人の証言の一部を16分ほどの映像に編集し、公開した。
 金さんは映像で「刀を下げて押しかけてきた日本の巡査と朝鮮人に両腕をつかまれ、連れて行かれた」などと証言している。


▲補足、感想など

 別に公開されたって、どうということもない証言ではないか。
 冒頭でふれたように、元慰安婦達の証言は、基本的にはウソを言っているのではないのだろうな。

 親から勝手に、女衒業者に売り飛ばされた無学文盲な若い女性の目からは「そう見えた」ということでしかあるまい。

 確かに、一瞬、ぎょっとする証言である。
 しかし、冒頭で解説したように、この証言には親の姿が皆無だ。
 だから、犯罪ではありえない。誘拐などではありえない。

 女衒業者の男が、本人にはなにもいわず勝手に親から売り飛ばされた娘を「連れていこう」とすれば、様々な苦労というか工夫が必要であったのだろう。
 表題の「巡査の立会」なども、犯罪・誘拐ではない—ということを周囲の人間に納得させるための「一手段」であったのだろうな。

 上で縷縷のべたように、元慰安婦達の証言には、合理性というものがない。
 その不合理性の部分をあれこれ補って解釈しなければ、とんでもないところに連れていかれる。
 そういう類の証言なのだ—とこちらも充分に慎重になることが必要だ。