2014年9月2日火曜日

これが宮崎さんを批判していることなのか。

いや、妙な表題となった。
 なにかというと。
 ある漫画家が、宮崎さんのつくるアニメを批判しているのだが、その指摘していることが、そもそも批判となるのかどうか—と筆者は首を傾げる。

 指摘していることが批判たりえていない—と思う。

 まず、新聞から抜粋。

 テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」で、「東京大学物語」の制作者で漫画家の江川達也が、宮崎駿のアニメに異議を唱えた。

 宮崎駿監督といえば、「天空の城ラピュタ」「風の谷ナウシカ」「となりのトトロ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」 「風立ちぬ」など名作を製作し、「ヴェネチア国際映画祭」「アカデミー賞」でも賞を受賞し 世界的なアニメ監督として有名。

 同番組は「ロリコン・暴力 アニメ規制は必要か?」というテーマを放送し、アニメと犯罪の関連性について激論が交わされた。
 アニメ規制反対派の江川は、アニメと犯罪の関連性は“ある”と認めながらも、「犯罪的な行為を正当化してるかどうか」 とアニメの描き方が重要だと主張した。

 さらに、エロや暴力シーンがわかりやすい描写は“まだ良いアニメ”とし、「良くないのは宮崎アニメですよ。プロの目から見るとわかるんです。
 素人にわからないように巧妙にエロとバイオレンスが隠されているものが一番危ない」と宮崎アニメに物申した。

 司会者の阿川佐和子が「ジブリに対する嫉妬でしょ!?」と質問すると、「嫉妬はないですよ。別に俺はやろうと思えば、エロいのも描けるし、 エロくないようにみせて人気を獲れるのも描けるけども、無意識である部分が危ない」と。


▲補足、感想など

 筆者がひっかかったのは、
 --素人にわからないように巧妙にエロとバイオレンスが隠されている--という部分だろうな。

 エロとバイオレンスは、アニメを構成している重要な部分であろう。
 これなしで、アニメは基本的に人を引きつけることはできない。

 また、「隠されている」ってなんだろう。
 別に隠されているとも思わないが。

 ついでに、素人、プロ との差ってなんなのだ?

 江川さんは漫画家だし、宮崎さんはアニメだから、同じ土俵の上に立っていない。
 立っていないが故に、できる「批判」ということかもしれないな。

 どこに核心があるのだろう。

 まぁ、宮崎さんが余りに偉くなりすぎて、批判もできないような存在となった、そこで敢えて一石を投じたということかもしれない。

 しかし、ナウシカとか、魔女宅などをみていると、もう、これを超える人間なんて、出てこないだろう-と感じる。

 それを、「エロとバイオレンスが隠されている」というフレーズで批判するか。
 繰り返すが、エロとバイオレンスは、アニメの必須構成要素だ。
 隠されているとかだが、そもそも隠せるものなのか。

 う~ん。
 筆者には、江川さんが「口が滑った」としか思えないな。

 別に、宮崎さんを祭り上げるつもりはない。
 でも、江川さんの批判は、批判たり得ていない—と筆者は思う。