2016年3月16日水曜日

日本はどんな辺鄙なところでも料理が美味しい。

変な表題かなぁ。
 数日、西日本に出張でいった。

 ド田舎で料理を食べたのだが、どこでも美味しいのだ。
 失礼な言い方かなぁ。
 でも、これはもう料理って日本人の執着の最たるものだと感じた。

 これだけ、食べ物に執着する民族に対して、中国産のいいかげんな鶏肉を出すというマクドナルドなる店舗が窮しているなんて当たり前だと思う。
 日本人に対して、食い物に手を抜くな---。かならず、てひどいしっぺ返しをくらう。

 以下、筆者と同じような感想をもった韓国の記者の記事から。

 数日前、九州、宮崎を旅行したが、物価が安くて驚いた。
 おいしい牛肉のうどんが、韓国のお金に換算して6000ウォン。
 天ぷらが一緒に出てくる蕎麦は、1人分が6000ウォンで、追加料金を受け取らなかった。
 私は「蕎麦隊長」なので2人分を追加したが、6000ウォンだけだったのだ。

 韓国のホテルにある日本食レストランで、おいしい回転寿司を腹いっぱい食べると1人当り3万ウォンで、日本定食は5万ウォンだった。韓国の3分の1程度だった。

 タクシー運転手に収入を尋ねたところ、月150万ウォン程度だと言った。
 コンドミニアム型のホテルの宿泊料が一日6万ウォンだった。
 45坪ほどの部屋を一ヶ月借りても200万ウォンだという。

 ショッピングモールの有名なうどん屋は、ゲストが並んで待っていた。
 年配のおばあさんのシェフが、忙しく、しかし効率的に手を動かして仕事をしていて、スターバックスでコーヒーを出すほどの速かった。

 1995年ごろから日本のバブル経済のバブルが弾けて、賃金や物価、金利などが低下し始めた。
 約20年続いた低迷で、日本の1人当たりの国民所得は横ばいを続けたが、社会的混乱による悪化はなかった。
 日本経済の底力と、国民の教養の裏付けがあったおかげである。

 現在、中国の観光客が日本に殺到している理由の一つは、相対的に安い物価である。
 日本が美しくて、親切で、正直な国だというのはよく知られている事実だが、物価も想像よりも安いので、再び訪れる中国人が多いのだ。

 食べ物の場合は、韓国に比べると、安いだけでなく美味しい。
 日本のように食べ物が多様で洗練されている国も珍しいだろう。
 肉類、魚介類、果物、豆腐、卵、和食、中華、洋食、韓食。
 日本酒は、地方ごとに最高だと誇るものがあるほど数が多い。

 韓国の経済は、日本より20年遅れてついっていっているという俗説がある。
 だとすると韓国も、バブルが消えた20年を、今後耐えなければならないという話になる。
 経済のバブルが消えるというのは、成長率が鈍化し、実質賃金が下落し、不動産と株価が下落し、物価と金利が低下し、雇用が縮小し、輸出が鈍化するなどに現れる。


補足、感想など

 韓国の経済の話はまぁ、いい。
 それよりも、日本人の「食に対する執着の強さ」こそ、重要なポイントだろうな。

 生活の質の向上---というものが、日本人の場合、「食」というものにこれだけ顕在化する--という部分に、民族的な特徴を感じる。

 そりゃ、本を読むとか運動をするとか、音楽を聞く—とか様々ある。
 でも、まず、日本の場合には、「食べ物の美味しさ」という部分に顕在化するというところに大きな印象を受けた。

 これは、と思う。
 日本人が海外へ---というものは、たぶん、ウソだろうなぁと感じる。
 日本人の「食」へのこだわりは、海外移住どうこうでは満たされまい。

 日本人は、ますます、この日本列島へ閉じこもるようになる。
 ますますガラパゴス化が激しくなっていきそうだ。