2016年3月29日火曜日

日本人・日本は世界レベルより頭一つ抜けてしまった。

いや、なにかというと日本のモデルが世界で通用しなくなったという話だ。
 それをガラパゴス化だと指摘している。

 まぁ、ガラパゴス化と言えなくもないが、核心は、おそらく、日本人のレベルが世界から頭一つ抜けだしてしまったことだ。

 日本人は、日本人の価値基準で動く。
 それが、世界で通用するかどうか—さえ、どうでもよくなった--とでも言えばいいのかな。

 アニメの宮崎さんの作品をみていれば分かる。
 もはや、アメリカのディズニーの作品など比較の対象にもなるまい。
 そういう日本人の行動について、なんたら批判しているようだが、これはもう、日本が「孤独の道」を歩いていくしかない。

 日本人は、他者から理解されないことを恐れまい。
 孤独の道を歩いていくことを恐れまい。
 世界のレベルから頭一つ抜けでるということはこういうことなのだ。

 以下、新聞から抜粋。


 「海外で活躍する日本人モデルが出てこない。業界として後押ししよう」――。
 3月、経済産業省とモデルエージェンシー協会、日本ファッション・ウィーク推進機構はプロジェクトを打ち出した。

 複数の若手モデルを様々なショーに出演させるのが骨子。
 「アジア系で目立つのは中国人や韓国人。世界での日本人モデルの存在感は低下するばかり」。 モデルエージェンシー協会の副理事長は危機感を募らせる。

 冨永愛、杏、松岡モナ。
 日本人モデルを育てたモデル事務所「ボンイマージュ」の馬淵社長は「スーパーモデルの勢力図はまさに国際経済の縮図」と指摘。

 台頭するのはBRICSや東欧、旧ソ連、東南アジア。
 自国のファッション市場の拡大を追い風にショーでの出番が増えている。
 モデルの発掘・育成を戦略としている国も少なくない。

 1つのショーに出演するモデル40人程度のうち“アジア枠”は2~4人。
 だが日本人の出番は減っている。

 日本人モデルの躍進は経済成長の軌跡と相似形をたどってきた。
 先駆けは1960年代に活躍した松田和子さんや松本弘子さん。
 この時代に森英恵さんら日本人デザイナーも世界に飛び出すことになる。
 「松本さんと一緒にパリ旅行したのが世界進出のきっかけになった」と森英恵さんは回想する。

 70年代にはおかっぱ頭に切れ長の目という“日本的”な風貌の山口小夜子さんが登場。
 日本の存在感が一段と高まり、高田賢三さん、三宅一生さん、山本寛斎さんら日本人デザイナーが世界を席巻。

 だが変化が訪れるのはスーパーモデル・ブームが終わる2000年代。
 冨永さん、杏さん、TAOさんが活躍するが「世界で働く日本人モデルの数は急減」。
 最大の要因は新興国の台頭による日本経済の相対的な地位低下。
 また、海外で成功する日本人デザイナーも勢いはない。
 これに加えて、若者の内向き志向の急速な高まりもある。

 産業能率大学が新入社員に実施する意識調査では「海外で働きたいと思わない」との回答が04年ごろから大幅に上昇。
 海外への留学者数も04年をピークに減少基調。
 
 日本の事情も見逃せない。
 「CanCam」「JJ」「Ray」「Vivi」などが売れ、「かわいさ」や「身近さ」が売りのモデルがそのままタレントや女優として活躍する構造が定着。
 外国の環境で勝負する若者は減ってしまった。

 松岡モナさん、小椚ちはるさんらが健闘するものの、国内で活躍するモデルの多くは身長175センチメートル以下なので世界では通用しにくい。
 モデルの世界でも日本市場に安住し、海外を意識しない「ガラパゴス現象」が起きている。

補足、感想など

 日本人は、モデルというものに背の高さと、胸が大きいとか、キレイである---とかを求めていない。
 背が高ければ、キレイであれば魅力的か--

 もう、日本人はそんなものに憧れはしない。
 挙措(きょそ)の美しさ、立ち居振る舞いの見事さ—てなものに、魅力を感じるのだ。
 数年前か。日本の女子ホッケーの選手たちの試合での「振る舞い」が、世界で話題となっていたが、あれこそが日本の女性達の価値なのだ。

 逆に言えば、海外のモデルの薄っぺらさに飽きてしまったのだ。
 背が高いだけ、胸が大きいだけ、顔がキレイなだけ---まるで、「動く人形」ではないか。
 中身がスッカラカンの「人形」に、日本人は飽きてしまうのだ。

 だから。
 記事にあるように、世界で活躍とかどうとかに、関心がなくなっていくのだ。
 冒頭でもふれた。
 日本人は、世界のレベルより頭一つ抜けだしている。

 世界一般レベルでどうたらでは、日本人を動かすことはできない。
 世界レベルでの「モデル=動く人形」のものまねなど、日本人にはできはしない。

 上でもふれたが、大切なことを繰り返そう。
 日本人は、世界レベルから頭一つ抜けたばかりに、孤独の道を歩いていくしかないのだ。
 他者から理解されないことを恐れまい。世界から孤立することを恐れまい。