▲う~ん。
中国の不動産バブル崩壊をちょいと、先延ばしした—ということだろう。
えっと、肝心なことはこの22兆円って、どこから調達したか—というところだろうな。
こんな記事があった。
--ここから--
国際決済銀行(Bank
of International
Settlement)が発表した四半期報告書の中で、最近のドル高がオフショアドル債務に与える影響について注意を喚起。
それによると、クロスボーダーの貸借でノンバンクの借り手が増えており、借金の合計額は6月現在で1000兆円を超えています。
特に借金が増えているのはオフショア金融センターであり、その大半はケイマン島ならびに香港、シンガポールのノンバンクを経由しています。
資金の借り手の多くは中国で6月現在1.1兆ドルとなっています。
--ここまで--
なにか、中小企業のおやっさんが、経営が苦しくなって、街金からこっそりお金を借りている—という感じがしないか。
中国が中小企業のおやっさんと同じことをしているのではないのかな。
なにか、このあたり、冷酷な資本主義が機能しているという感じがしない。かってのソ連と同じで、社会主義的な、計画経済という発想が働いているようだ。
なにか、このあたり、冷酷な資本主義が機能しているという感じがしない。かってのソ連と同じで、社会主義的な、計画経済という発想が働いているようだ。
アブナイ、アブナイ。
以下、新聞から抜粋。
中国政府が新空港や鉄道、高速道路などの建設投資を加速させる。
中国紙は、政府が10月以降に
認可した新規プロジェクトの総投資額が1兆1651億元(約22兆円)に達したと報じた。
経済成長が減速する中、
巨額インフラ投資で景気を下支えする。
新聞によると、政府は10月以降、交通分野を中心に27件のプロジェクトを認可した。
約800億元をかけて
北京に新空港を建設するなど各地で空港を新設、拡張する。
高速道路や高速鉄道も建設する。
発展が比較的
遅れている内陸部への投資が中心だ。
中国は不動産不況で建設投資が減速し、7~9月期の国内総生産成長率は前年同期比で7・3%と、
リーマン・ショック後の2009年1~3月期以来の低水準になった。
秋以降も製造業の景況感が改善せず、
輸出も思うように伸びていない。
「ただ一つ調節できるのは投資だ」との指摘もある。
▲補足、感想など
冒頭でふれた。
もう、目の前にあった不動産バブル崩壊を、数年先へ引き伸ばし、規模を大きくした—ということだ。
中国という国土にお金のなる木がはえている訳ではあるまい。
上段でふれたように、外国からお金を借りれば、なんとしても返さなくてはならない。
そのお金は、中国人が外国と貿易をしながら、地道に稼いでボチボチ返すしかない。
今、中国が投資しようとしているのは、鉄道・空港であり、いずれも赤字かトントンぐらいがせいぜいであろう。
つまり、そこから利益が生まれる可能性は低い。
そうなると、外国の金融機関へ返すお金がない—ということになる。
で。
どこかの時点で(数年先だろうが--)破綻する。
破綻と言っても、借金がなくなる訳ではない。
10年で返すところが、20年で返してね—という話になるだけだ。
すると、稼いでも稼いでも、借金を返すので手一杯という期間が長くなる。
今、不動産バブルが崩壊すれば、500兆円、数年先ならば、600兆円という工合になるのだろうな。
経済というのは、「信用」だ。
この22兆円を使っても、中国の経済がどうにもならなくなれば、もうお金を貸してくれるところもなくなる。
つまり、中国が「信用」を失ったのだ。
信用を失った時こそが、「不動産バブル崩壊=破綻」の時だ。