▲関電の高浜原発を再稼働するという方向となったようだ。仮に最高裁にいっても、再稼働は揺らぐまい。
やれやれ、ほっとするなぁ。
それにしても—と思う。
なぜ、あんなに簡単に原発の再稼働に反対する人が多いのだろうか。
ドイツのメルケルさんのように軽挙妄動するのだろうか。
日本という国は、エネルギー資源に乏しい国なのだ。
そのことを直視せよ。
アメリカのようにシェールガスも石油もあります—というのではない。
日本の場合、エネルギーをどこからもってくるか—ということは、国家の命運を左右するほどのものだ。
先の大戦時、日本が早々に、インドシナ等への南進作戦を採用した理由を考えてみよ。
国家の命運を左右するほどの事柄なのに、なぜ、簡単に原発の再稼働に反対できるのだろうか。
そのあたりが、筆者には不思議でならない。
大きく俯瞰するような視点をもっていないということか。
薄っぺらな教養しかもっていないということなのか。
以下、新聞から抜粋。
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた昨年3月の大津地裁の仮処分決定を巡り、
大阪高裁(山下郁夫裁判長)は28日、関電の保全抗告を認め、地裁の判断を取り消す決定を出した。
決定は即座に効力を持つため、1年ぶりに2機の再稼働が法的に可能になった。
仮処分は高浜原発から70キロ圏内に住む滋賀県の住民29人が申し立て、原発の過酷事故が起きれば平穏に暮らせる人格権が侵害されると訴えた。
大津地裁は昨年3月、3、4号機の運転を差し止める仮処分決定を出した。
関電はこの決定に対する保全異議と仮処分の執行停止を申し立てたが、地裁の同じ裁判長が審理し、いずれも退けた。
これを受け、関電は昨年7月、高裁に保全抗告を申し立てていた。
3、4号機は2015年2月に国の新規制基準に合格した。
昨年1月以降に再稼働したが、4号機は機器のトラブルで再稼働の直後に緊急停止。
3号機は大津地裁の決定で運転を止めた。
▲補足、感想など
大切なことを繰り返したい。
現在時点で、原発に代替できるだけのエネルギー発生源は見つかっていない。
潮流発電、地熱発電あたりに可能性がありそうだが、それでも、原発の代替エネルギー源として実用化するには、数十年という歳月が必要であろう。
また、現在、通常の生活を維持するためには、ある絶対量のエネルギーが必要だ。
そして、その通常の生活を維持していかなければ、「新エネルギー源」の研究開発もできないということを直視せよ。
上から導き出せることは、原発の再稼働を最低もう数十年継続しなければ、なんらかの新エネルギー源へ引き継いでいけないということだ。
確かに原子力というものは、巨大なポテンシャルをもっている。
いい方向であれば、コンパクトで効率の高い原発として利用できる。他方、事故を発生させれば、甚大な被害が発生する。
しかし、人類は、この原子力というものを苦労しながらでも、飼いならしていかなければ、恐らく未来はあるまい。
その意味で大切なテーマなのだ。
現在苦境にある東芝の問題も、こういう日本のエネルギーをどこからもってくるか—という大きな視点からみなければならない問題だと思える。
福島原発事故という羹(あつもの)に懲(こ)りて、膾(なます)を吹く----というような愚かしい判断を日本人はするまいぞ。