2016年7月5日火曜日

世界はポピュリズムに流されている—か

ふ~ん、と思った。
 違うだろう。
 今、起こっていることは古典的なというか原則的な「民族自決」に帰るということではないのか。

 世界人類皆兄弟—てなお花畑思想が、そもそも狂っているのだ。
 そのカルト宗教的な、狂ったお花畑思想から、世界の人々が目を覚ましはじめたのだ。
 もう一度、原則である「民族自決」に帰っていこう---
 そう、主張しているのだ。

 以下、新聞から抜粋。長文なので筆者が大幅にカットする。

 世界に衝撃をもたらしたイギリスのEU離脱。
 ポピュリズム(大衆迎合)的ともいえる熱狂はイギリスにとどまらず、ヨーロッパ各国、アメリカにまで波及。中でも、ドナルド・トランプ氏はその象徴といっていい。

 現代のポピュリズムの台頭にはどのような背景があるのか。
 うねりの行き着く先は。
 編集長のtaが、イギリス在住のジャーナリストk氏、アメリカ在住のジャーナリストt氏に聞いた。

■何を言ってもいい世の中になった?
a EU離脱についてイギリス国内の反応は。
k- 個人的には、離脱になり、残念。なぜこういう結果になったか。
 離脱派のキャンペーンは、ドナルド・トランプ氏のように、「イギリスの主権を取り戻せ」「EUの官僚たちに任せてはいけない」と、イギリス国民の心にグッとくる、わかりやすいキーワードを使っていた。

 残留派は首相をトップに、「離脱したら経済に影響を及ぼす」「IMFOECDからも世界経済に悪影響を及ぼすと警告」などとキャンペーンを展開したが、国民の耳に届かなかった。
 残留派が離脱のデメリットを、数字で示しても、離脱派は「あれは支配勢力が出した数字だから正しくない、偏っている」と批判。

 イギリスでもエスタブリッシュメントへのアンチの気持ちが強い。離脱という事態まで強かったのかと驚きました。

ta- 国民投票の直前、統計局は2015年に移民が333000人純増した発表。移民問題も影響しているのか?

- 移民問題の影響は大きい。ただし、反移民感情といっても、異なる宗教を信じる人への差別があるのではない。移民の人数が増えること自体が問題です。EUは人・モノ・サービスの移動自由という原則があり移民の移動も無制限になっていることへ懸念がある。

ta- アメリカでは、どんな受け止め方をされているのか?
t- アメリカでも驚きが大きい。同盟国の国民が国民投票で選んだことで、周囲でも呆然としていた。

ta- ドナルド・トランプ氏の台頭と結びつける言論は出ているのか?
- トランプ氏も、アンチエスタブリッシュメントを訴えているが、根拠もないし、責任をもって発言しているわけじゃない。だから、暴言を吐いても、批判されても構わないという姿勢です。
 トランプ氏がアメリカのテレビに出ると、「何を言ってもいい世になってきたんじゃないか?」と思い始める。

■ トランプが親しまれ、クリントンが敬遠される理由
ta- 数字的な検証や理論立てて説明するなど「知性」への嫌悪感や、「理屈はもういい。感情が大事なんだ」という雰囲気はイギリスで感じられたか? 今回の離脱によってそれが可視化されたのか?

k- 世界経済や政治の秩序なんて無視してもいい動きはある。現実や事実を基に議論するのではなく、感情にまかせて行動している。政治家が自分たちの悩みを聞いてくれないという不満がある。
ta- アメリカではどう? アメリカのメディアもトランプ氏の発言を検証、間違っている、事実誤認だと指摘しているが、メディアの態度自体が嫌われ、トランプ氏の率直な物言いの方が好まれる。

t- トランプ氏が支持される理由は、要因が2つ。1つは、トランプ氏の支持層である、大都市に住んでいない年配の白人有権者たちに報道が浸透していない。彼らは新聞をとっていない。
ニュース番組も見ていない。でもトランプ氏は、馴染みがあるし、変わった面白いおじさんだよねっていう好感を持たれている。

 もうひとつは、ヒラリー・クリントン氏の姿が知られていない。彼女は政治や外交の業績もあるし、現実に基づいた発言はニュースでも取り上げられる。
 でも、リアリティショーに出ないですよね。彼女の肉声も聞こえない、私生活もわからない。
 さらに、政治家でトランプ氏が批判するエスタブリッシュメントの象徴と見られ、彼女の人気の悪さにつながる。

ta- トランプ氏も金持ちのエリートに見えるが、一般層に人気なのはどうして。
t- トランプ氏の支持層は、お金持ちに好感を持っているのが特徴的。共和党の支持基盤として機能してきたキリスト教福音派など、お金を儲けることはいいことだと説く教派と結びく。
 ですから、「この人はいい人じゃないか」と、支持につながる。

■ ポピュリズムは拡大するのか、歯止めがかかるのか
ta- EU離脱を受けどうなるかを考える、まずアメリカでもポピュリズム的な勢いが伸びるか。あるいは歯止めがかかるか。

- アメリカの若者層が結果を見て、「今度の大統領選挙はちゃんと参加しよう」という機運につながる。
 アメリカ人全体が責任ある大統領を選ぶのか、無責任な大統領を選ぶのか、と考えるきっかけになる。

ta- ヨーロッパの今後はどのようになるか。
- 他のヨーロッパ諸国には反EU感情を持つ人がいるから、フランス、イタリア、スペイン、オランダなどでEU離脱の国民投票を求める運動は強くなる。
 イギリスでは次の首相、野党党首の話でもちきり、最も懸念される変化として、イギリスにいる移民に対するソーシャルメディア上や現実のいじめ、バッシング、攻撃が激化している。最大の攻撃対象は東欧とりわけポーランド。
 移民たちもイギリスにやってきて仕事をしていたところに、こんな事態になるとは思っていなかったでしょう。移民が厳しい状況に追い込まれないかと懸念。

■「無責任なアンチエスタブリッシュメント」が世界を包む
ta- このポピュリズムの台頭を言い表すと、どんな言葉がふさわしいか。
t- 「無責任」。
 将来を担う若者たちにダメージを与えている無責任な人間たちの暴走。EUの中を自由に行き来できて、就職もできて、能力も高めていける。
 友達もできると考えていた若者たちの将来が、突然、絶たれた。無責任な決断を国民投票で可能にしていいのか。

 もうひとつは「アンチエスタブリッシュメント」というキーワードにある。民主主義や社会のあり方が変化しどう対応するのか、エスタブリッシュメント側が立ち位置を見直すきっかけになる。

- 思いついたのは、「アンチエスタブリッシュメント」、「アナーキー」。
 無政府的で、無責任で、アナーキーな感情。
 エスタブリッシュメントに対する反抗が強まり、「嫌なものは嫌」とEU離脱に向かた。

 日本のみなさんが感情をお持ちでしたら、質の高い議論に高めて、理性的な判断で決めていただけることを望みたい。
 イギリスの離脱はポピュリズムに流された悪い例。

補足、感想など

 ふ~ん。
 この対談全体が「ヤラセ」ではないのかな。
 アメリカのトランプ氏のことはここではふれない。

 冒頭でふれた。
 今、eu諸国で流行る人類皆兄弟—てなお花畑思想、カルト宗教のもつ「胡散臭さ」「虚構性」が、段々、顕在化して、個々の民族が反発しはじめたということだろう。

 オランダなどでのイスラム教徒がなにをしているか—を見よ。
 日本でもそうだ。
 難民等の入国を許可すれば、イスラム教徒が増えることで、数年後には、天皇陛下に向かって「イスラム教に改宗せよ」というデモが発生するだろう。
 それこそ、イスラム教徒を含む異民族達によって、日本という国の根幹を揺すぶられてしまう。

 イギリス人が、euを離脱した—という判断は、筆者には当然のことだと思える。
 「民族が自ら決する」というのは、原則ではないか。
 その原則というものを、euという共同体なるもので無残にも形骸化した。

 その形骸化された「民族自決」を取り返そう—という動きが、今度の英国のeu離脱という現象であり、これから東欧諸国へ拡大していかざるをえまい。

 逆にいえば、euという共同体の「あり方」を再検討する時期に入ったということを意味していないか。