▲なにか、ちょいと言葉を軽く使う人だな、と思う。
簡単に言葉を使い、その言葉を簡単に信じる県民がいる—ということなのかなぁ。
まず、その記事から抜粋。
2016/10/28(金)
川内1号機再開、事実上容認する姿勢 鹿児島知事
定期検査で停止中の九州電力川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の運転再開について、鹿児島県の三反園訓知事は記者会見で「私に稼働させるかさせないかの権限はない」とし「私がどう対応をとろうとも、九電は稼働させていくことになる」と述べ、運転再開を事実上容認する姿勢を示した。
三反園知事は8~9月に2回、稼働中の川内原発の即時停止と再点検を九電に要請したが拒否され、12月8日ごろに九電が予定する1号機の運転再開を認めるかどうかが焦点。
三反園知事の記者会見は就任会見以来3カ月ぶり。
これまで、原発の安全性を検証する県独自の第三者機関「原子力問題検討委員会」の議論を踏まえ判断する意向を示し、検討委の設置時期について「できるだけ早く」と述べるにとどめた。
設置に必要な予算案はまだ県議会に提出しておらず、次に開会するのは11月下旬の見込み。
運転再開までの設置は厳しい情勢だ。
一方、11月中旬をめどに専門家と川内原発を視察し、九電が定期検査とは別に追加で取り組む「特別点検」の内容などを確認する考えも明らかにした。
「安全かどうか専門家と協議して、ある程度の考えをまとめたい。必要があれば何らかの対応はとりたい」とも話した。
▲補足、感想など
どのあたりから。
まず、昨年の夏、川内原発の再稼働が決まったあたりを。
--ここから--
2014/07/16(水)
川内原発、秋にも再稼働へ 新基準満たしていると規制委
原子力規制委員会は、九州電力川内原発1、2号機について、
安全対策は新規制基準を満たしているとする「審査書案」を公表。
安倍政権は、
規制委が認めた原発は再稼働する方針で、地元も前向きな意向を示す。
審査を越えたことで、再稼働は確実な状況になった。
東京電力福島第一原発事故を受けてつくられた規制基準の施行後、初めてのケース。
審査の対象外の住民避難計画の実効性など課題は残されたままだが、秋にも再稼働できる。
規制基準は、重大事故対策を新たに設け、地震や津波の審査も厳格になった。
基準を満たした原発でないと再稼働できず、九電は施行に合わせて審査を申請していた。
川内原発は、地震や津波の想定など主要な論点を最も早くクリア。
規制委は他の原発のモデルケースにするとして3月以降、審査を優先して進めてきた。
審査書案は安全対策や事故対応の基本方針について、これまでの審査の内容を踏まえ「妥当」「有効」とした。
規制委は、九電が基本方針に沿った対応をとることで、
福島の事故のような放射性物質が大量に拡散する重大事故が起きる確率は低くなるとしている。
--ここまで--
この夏、鹿児島知事選に、三反園さんが出馬した。
--ここから--
2016/07/10(日)
鹿児島知事に三反園氏 元テレ朝社員、川内原発停止公約
鹿児島県知事選は10日投開票され、無所属新顔で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓氏(58)が
現職の伊藤祐一郎氏(68)を破り、初当選した。
三反園氏は伊藤氏の4選阻止を訴え、
民進、社民両党県組織支援を得て草の根の選挙戦を展開。
鹿児島県で過去に4選した知事はおらず、伊藤氏の4選の是非が焦点の一つ。
三反園氏は多選を批判するとともに、熊本地震の発生で九州電力川内原発の安全性に不安が広がると、反原発グループとも
連携。
「川内原発を停止し、点検するよう九電に申し入れる」との公約を掲げ、支持を広げた。
伊藤氏は自民、公明両党の支援を得たが、及ばなかった。
2016/07/20(水)
鹿児島県知事選で初当選した三反園訓氏(58)が、8月中にも九州電力に川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の
一時停止を要請する考えを明らかにした。
熊本地震を受けた県民の不安に応えるため、地震の影響や活断層の状況などについて
再点検を求める。
重大事故が起きた際の住民の避難計画も専門家による委員会を設けて改めて検証するという。
川内原発の一時停止は三反園氏の知事選での公約。
インタビューで
「熊本地震で県民は不安を抱いている。九電も再点検して県民の思いに応えれば信頼を増す」と
強調し、「8月中にも申し入れたい」と述べた。
川内1、2号機は10月以降、定期検査で止まる
予定だが、それを待たずに要請することになる。
知事に原発停止の法的権限はないが、鹿児島県は、九電との安全協定で原発に
立ち入り調査して必要な措置を求めることができる。
--ここまで--
九州電力の方の対応はどうだろうか。
--ここから--
2016/08/26(金)
九州電力は、鹿児島県の三反園訓知事が要請した川内原発の一時停止には応じない構えだ。
同原発を停止すれば代替する火力発電所の燃料費負担で経営が圧迫されるためだ。
原発を後押しする政府も、中長期のエネルギー戦略を立てづらくなる。
「原子力規制委員会のお墨付きをもらって動かしているのに、不安だけを材料にして『止めろ』と言われても困る」
九電幹部は三反園知事の要請に憤る。
夏場の安定供給を優先するため川内1号機が10月6日、2号機が12月16日に定期検査に入るまで停止しない方針だ。
九電は平成28年3月期、川内原発の再稼働効果で利益が720億円押し上げられ、5年ぶりに黒字転換を果たした。
2カ月の定期検査後、今年度内に運転再開できなければ押し上げ効果は650億円程度にとどまる見通し。
コスト削減などの経営合理化も限界に近く、2年連続の黒字確保は厳しいとの指摘がある。
川内原発を停止してしまうと政府のエネルギー戦略も影響を受ける。
昨年決定した42年度の原発比率「20~22%」の実現には30基以上の稼働が必要とされ、停止中の原発の着実な再稼働が不可欠だ。
川内1、2号機が停止すれば、全国の稼働原発は今月再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)のみとなる。
29年度には「エネルギー基本計画」が3年に一度の改訂時期を迎える。
中長期的な安定供給のため原発の新増設を盛り込めるかが課題だが、再稼働が思うように進まない状況では「時期尚早」との声が強まるのは避けられない。
菅義偉官房長官は「原子力規制委の基準に適合した場合のみ、地元の理解を得ながら再稼働を進める方針に変わりはない」と強調した。
九電は、三反園知事が求める情報公開の強化などには前向きに応じる考えだ。
政府も三反園知事の説得に当たる構えで、経済産業省幹部は「検査期間内に知事の要望に応えて、運転再開には理解を得たい」としている。
--ここまで--
どこから、エネルギーをもってくるか—という問題は、一国家の命運を左右するほどのものだ。
先の大戦で、開戦早々、南進作戦を採用した日本及び日本軍の判断を考えてもみよ。
日本国として、国全体を俯瞰した目でみれば、地域からの異論など、多少無視しても構わない位だと筆者は思う。