2018年2月12日月曜日

最終的に判断し、実行するのは相撲協会。その8


貴乃花親方がなにか言っている。
 しかしながら、相撲には相撲協会というものしかあるまい。
 その組織の中で改善していく以外に道はあるまい。
 そのあたりのことを、貴乃花親方は勘違いしていないか。

 落語なら、「あいつは☓☓年、二つ目をやっているから、真打ちへ」などという実力を無視した落語協会の会長の発言に反発して立川流という落語協会から外れた一派がでた。

 しかし、相撲が落語協会のように「新相撲協会」を立ち上げることができるか?
 つまり、相撲協会に不満があるというなら、相撲協会の内部で改革・改善を図るしかないのだ。
 どうも、そのあたりのことを貴乃花親方は分かっていないのではないか。

 以下、新聞から抜粋。

 日本相撲協会が、テレビ出演で協会側の報告書と食い違いがあると主張した貴乃花親方(45)=元横綱=への反論コメントを発表。
 「元横綱日馬富士の暴行問題に関する日本相撲協会の見解は、当協会の危機管理委員会が、昨年11月30日、12月20日、12月28日と3回にわたり発表したとおりです。
 詳しくは、その時にお配りした報告書等の資料をご覧下さい。
 当協会としましては、危機管理委員会が認定した事実と齟齬する指摘につきましては、事実と異なるものと考えております」

 秋巡業中、元日馬富士の暴行により弟子の貴ノ岩(27)が頭部を負傷。
 貴乃花親方は巡業部長として引率していた。
 事件を巡り同親方が協会と対立。昨年11月30日からの報告書で同親方の理事としての責任が問われた。
 1月4日に「報告義務を怠り、危機管理委員会による捜査への協力を拒否した」として、理事を解任された。

 同親方は、テレビ朝日系列にVTR出演した際、貴ノ岩の陳述書が協会の最終報告に反映されていないと主張。自らの処分に関しても「認められるものではない」と、番組内で語っていた。
 反論文の発表に関し広報部副部長の芝田山親方(元横綱大乃国)は「(協会が報告書にまとめた)調査結果が真実ということを改めてお伝えした。一親方がテレビに出て協会と相反することがあったかのように言っているけど、協会としてきちっとした発表をしている」と説明。

補足、感想など

 冒頭でふれた。
 貴乃花親方も不満があるなら、協会内部に入って内部から改革すればいい。
 相撲は、落語協会への造反とは違う。
 設備とか様々な施設が必要なのだ。
 第二相撲協会のようなものが作れる筈もあるまい。

 そのあたりがどうしても我慢できないというなら、立川流にならった「貴乃花流」とでもいう、相撲協会とは別の組織を作って興業をやってみればいい。

 このブログでなんどもふれた。
 なにか決断し、実行しようとするとき、その判断基準は、「相撲というものが日本人から支持され、愛されつづけるための行動なのか」ということだ。
 日本人が相撲というものを支持しなくなれば、そこで相撲というものはお終いなのだ。

 貴乃花親方がこれからなにをしたいのかは筆者には分からない。
 でも、上に書いた判断基準からみて「そぐわない決断・行動」は、結局、徒労に終わってしまうだろうな。