▲端的にいえば、日本が農耕民族だから。
あれっ、すべて言ってしまったな。
稲作を水田で行う—ということを始めたのはどこなのだろう。
中国の揚子江の中流域あたりが、その候補らしいのだが、さもありなんと感じる。
水田で稲作を行う最大のメリットは、「連作」ができることだ。
畑作にすると、連作ができず、数年毎に場所を変えなければならない。
ヨーロッパでなんとかいう3つくらいに分けて、農地 → 放牧地 →休耕地 とかでグルグル回す農法があったな。
連作ができるということは、毎年、同じことをするということなのだ。
田植えとか、稲刈りとか—その田んぼの所有者だけでは手が足りないタイミングがある。
その時は、周囲の人間と助け合うしか手はないのだ。
上でふれたように、田植えも稲刈りの同じタイミングでするのだから、合いに互いということだ。
おそらく、日本人の「集団」の意識の根底にあるのは、この記憶であろう。
以下、中国の新聞から抜粋。
中国メディアは、日本で集団が個人より強い力を発揮し、団結力が高い理由について考察する記事を掲載。
記事は、「国内、国外を問わず、日本人の団結力はとても強いという話を訊く。これは歴史と関係があるのだ」としたうえで、日本人が集団を重んじる理由を歴史的な4つのポイントから説明。
まずは、明治維新で急速に近代化が進む前の日本では、庶民の大半が農村で生活しており、村落という共同体に頼って暮らしていたという点を挙げた。
記事は触れていないが、「村八分」というルールも日本人の集団帰属意識を高めていく要因の1つになったと言えそうだ。
続いて、「日本の文化において、個人が家庭の外で独立するのが難しい。日本人は『父系』の家長制度を忍んで受け入れなければならず、家族に反発すれば除外される厳しさも甘んじて受ける必要がある。
それゆえ、服従の思想が根付いたのだ。そして、明治維新後は戸主とその地位、相続制度を規定した。違反者は極めて残酷な代価を支払うことになる。法律や民俗も、日本人を集団化させる原因の1つなのだ」と論じている。
さらに、「統治者は教育に力を入れ、教科書を用いて国民を洗脳した。
自発的に天皇の話を聞き、国に従うよう教え込むのだ。
近代の日本において、この措置が非常に成功を収めたのは言うまでもない」とした。
そして最後に、「現代人が集団に従うのは、より簡単だ。日本では厳しい社会信用体系が構築されており、悪い信用記録が一生つきまとうシステムになっているからである」とした。
▲補足、感想など
ふ~ん。
まぁ、英国の産業革命に200年も遅れる大ノロマ頭脳、識字率30%という国民の殆どが無学文盲・無知蒙昧、漢字オンリーの漢文という言語を採用していて高度の情報を正確に他者に伝えることのできない、漢字に圧し潰された人食い民族のいうこと。大したことを言っている訳ではない。
集団が強いって、根源的なところは、冒頭でふれた農耕民族だということが出発点だろうと思える。
ただ、それだけではない。
いい例が、東日本大震災の発生した日の夜のことだ。
その日は、関東地方の鉄道はすべてストップした。
東京の都心部に勤務していた数百万のサラリーマンは徒歩圏に自宅があるものは、自宅まで徒歩で帰っていった。
--ここから--
2011/04/09(土)
東日本大震災の本震が起きた3月11日、自宅へ帰れず会社に泊まるなどした人が、
廣井悠・東京大助教らの調査で首都圏全体で2割、うち東京都内で
3割いたとの結果が出た。
地震発生当時、外出中で都内にいた人は約1千万人と
推定され、そのうち300万人の帰宅が困難になった計算という。
廣井助教と関谷直也・東洋大准教授(社会心理)がサーベイリサーチセンター社と
合同で、首都圏在住で事前に登録していたモニター2026人を対象に、インター
ネットを通じて尋ねた結果をまとめた。
首都圏の1都3県(東京都、埼玉、千葉、神奈川各県)で地震当日「自宅に帰れた」
と答えた人は80.1%。「会社に泊まった」11.6%、「会社以外に泊まった」
6.3%、「自宅に帰ろうとしたが途中であきらめた」が2%だった。
地震のとき
東京都内にいた人の場合、帰宅できたのは67.8%と割合が下がった。
廣井助教は
「おおむね想定通りの数だったのに、実際は各地で混乱していた。鉄道網の復旧に
2、3日かかれば、食料などの確保が問題になっただろう」と話す。
帰宅の可否を判断するため使おうとした通信媒体は携帯電話が82.3%と最多
だったが、そのうち実際に使えたという人は42.8%。テレビは62.2%が
利用を考え、うち81.7%が実際に見た。
「地震で困ったこと」では「携帯電話がかかりにくかった」と答えた人が71.1%
で最も高かった。
災害用伝言ダイヤル(171)や携帯電話の災害用伝言サービスは
いずれも、7割以上が利用しようとしていなかった。
「地震直後に知りたかったこと」は「地震の震源や規模」が79.2%、「家族の
安否や居どころ」が66.5%、「自分の住む地域の被害」が58.9%だった。
廣井助教は「災害用伝言ダイヤルがほとんど使われず、携帯電話網がパンクした
ことは、今後に課題を残した」と指摘する。
携帯電話を使った人は、自宅周辺で
大規模な火災などが起きていないか知ろうとした人も多かったとみられる――と分析。
「テレビやラジオが災害直後、被害のあるところだけでなく無いところの情報も
伝えれば、携帯電話の利用や無理に帰宅しようとする人を減らせるだろう」という。
--ここまで--
日本人の凄さは、「追い詰められた時」に結束するというところなのだ。
大震災の夜は、まだ3月で寒かった。記事にあるように徒歩圏のサラリーマンは、徒歩で自宅に向かった。店舗は店を開き、道路沿いの家は、トイレ貸しますという張り紙をして助けた。
声を上げるものもおらず、夜道に、ザクザクという足音だけが響いたという。
--ここから--
2011/03/24(木)
◇「知りたい情報後回し」
「日本の政府当局や東京電力、専門家は放射能汚染の危険を過小評価
している」--。
福島第1原発事故で、東京は危険とみて大阪を拠点に報道しているイタリア
国営放送RAIの特派員アレッサンドロ・カッシエリさん(50)は電話取材に
「日本人はイタリア人と正反対で、政府情報を信用し過ぎる」と話した。
東日本大震災発生直後に初来日したカッシエリさんは、イタリア外務省やRAI本社から
「東京に危険が迫るかもしれない」と言われ16日に大阪に移った。
イタリア有力紙の
記者たちも大阪にいる。
カッシエリさんは「放射性物質の汚染情報が毎日出てくるが、発表は遅い。
原子炉内で
何が起きているかについても、政府はパニックを防ぐためなのか、真実を隠しているか公表を
遅らせているとしか思えない」と語った。
日本メディアの報道にも不満があるという。
「(政府や原発関係者が)問題を低く見積もるのは日本だけでなく世界の慣習だ」と断りながらも、「特にテレビがひどい。
感動や希望話を前面に出し、世界が知りたい事故や汚染の状況は後回しの感がある」と指摘した。▽毎日新聞
--ここまで--
福島の原発が爆発したからといって、日本から脱出した日本人がいたか?
日本人は、この日本という国の上で「死ぬ」ことを覚悟したのだ。
愛おしい国、愛おしい民草---それが日本だ。
記事のような中国人の言うことなんて、皆「たわごと」さ。