▲30年後の電源として再生エネルギーを主力とするという考え方に筆者はひっかかる。
太陽光とか風力とかその他のことを言っているのだろうが、よく分かっていない。
どうも、環境省あたりが、主となった主張のように見える。
しかし。
この「よく分からないもの」を当てにするという発想がどうもリスクが高くないかと思える。
やはり、主力となるものは、原発であろう。
原発の再稼働プラス新築して、主力の電源とすべきだ。
これが、常識というものだろう。
なにか、「再生エネを主力」なんて非常識を敢えて「言い繕って」いるような感じがする。
そのあたりが、「福井県の西川一誠知事は26日の会合で『国が自らの責任について計画で明瞭にしないと困る』と苦言を呈した。」に繋がっていないか。
以下、新聞から抜粋。
再生エネ「主力電源」に
政府が再生可能エネルギーへのシフトを一段と加速する。
経済産業省は、省内の審議会にエネルギー基本計画の見直しに向けた政策案を提示。
太陽光や風力などの再エネを初めて「主力電源」と位置づけ、最大限導入していく方針を明確にした。
原子力発電所の再稼働が進まない中、政策による後押しで再エネの拡大を急ぐ。
基本計画は中長期的な日本のエネルギー像を示すもので、政府は夏までの閣議決定をめざす。
火力依存の現状から抜けだし、原子力や再エネと合わせたバランスのよい電源構成にできるかが課題だ。
30年度の電源構成は前回14年の計画策定後に示しており、今夏の計画でも踏襲する方針だ。
政府は再エネ比率(水力含む)を16年度の15%から30年度に「22~24%程度」に高める目標を掲げている。今回は再エネを初めて「主力電源」と位置づけ、積極的に拡大する方針を打ち出した。
政府は原発を「重要電源」とし、昼夜問わずに安定稼働できる「ベースロード電源」とみている。
日本の再エネは発電コス卜が高く、稼働も不安定だが、国際社会では地球温暖化への対応から導入が進んでおり、日本政府も主力」との言葉をあて、再エネを最大限増やす意欲を込めた。
目標達成の関門は発電コストの低減だ。
現在は欧州の倍。政策案では「国際水準をめざした徹底的なコストダウンをはかる」と記した。
12年に始めた固定価格買い取り制度(FIT)は普及に弾みをつけたが、家庭や企業の電気料金の負担は増す一方。事業者のコスト削減も遅れている。
政策案では、FIT対象に入札制を多く導入するなどしてコスト削減に取り組むとした。
民間の蓄電池開発も後押しする。
天候や時間で出力の振れが大きくなる再エネの「調整役」として生かす。
また「電力系統の柔軟活用」として送電の効率化に取り組む。
送電線の容量を確保するため、送電線に空きを作り再エネを流しやすくする。
欧米では「コネクト&マネージ」と呼ばれ、広く浸透した手法だ。
日本の再エネは太陽光に偏りがちだ。政策案では、洋上風力発電で海域の利用ルールを定めた新法を作ったり、地熱発電で事業化の期間短縮を後押ししたりして、多様化を急ぐ方向も示した。
水素エネルギーも「新たな選択肢」として利活用策を探る。
経産省は50年のエネルギーの将来像を検討する有識者検討会も開いており、近く論点整理を示す。
50年目標は国際枠組み
「パリ協定」をにらんだもので、原発と再エネをどう組み合わせるかが焦点。
そうした検討の一部も夏の基本計画に反映させるとみられる。
原発新増設に踏み込まず
再生可能エネルギーへの傾斜を強める一方、原子力政策の不透明感はぬぐえていない。
経済産業衒はエネルギー基本計画で、引き続き原子力を「重要電源」と位置づける考えだが、2030年以降の原発の役割や新増設・リプレース(建て替え)を巡る議論には踏み込めていない。
基本計画見直しに向けた政策案では、原発への依存度を低減する一方、停止中の原発の再稼働に向け「社会的信頼の獲得」が必要だと記した。
30年度には16年度の2%から 「20~22%程度」にまで比率を高める方向だ。
ただ原発事故後、再稼働した原発は7基。20%達成には30基程度の再稼働が必要とされる。
政策案では、電力会社やメーカーが新組織をつくり安全性向上のための知見を結集するとした。
だが、使用済み核燃料の行き場など課題は山積みだ。
福井県の西川一誠知事は26日の会合で「国が自らの責任について計画で明瞭にしないと困る」と苦言を呈した。
▲補足、感想など
太陽光・風力発電なんて、所詮は「補助的」なエネルギー源なのだ。
その本来的に「補助的」なものを、「主力」と言い繕うという姿勢に、原発を主力にするという「常識的」なことを、敢えて口にすまい—という臆病さ、もっと言えば、卑怯さを感じる。
使用済み核燃料も、地質的に安定した孤島でも選べばいいことであり、自衛隊に守備してもらえばいいではないか。
もっと、政府が本腰を入れて、方向を示すべきだと思える。
エネルギーをどこで獲得するか—という問題は、国家の命運すらも左右するものだ。
先の大戦の頃、日本が南進作戦を採用した理由を考えてもみよ。
石油の一滴は血の一滴とかいうスローガンは、今でも健在なのだ。
もっと、エネルギーをどこに求めるか—という問題を直視せよ。
再生エネルギーは、確たる安定的なエネルギー源とはなりえまい。
原発の再稼働、原発の新設を含む、安定的なエルギー源確保を重視すべきだ。