2013年8月4日日曜日

終戦のエンペラー 感想。

このアメリカ映画、随分お金をかけているな。
 廃墟の東京のセットをどこにつくったのだろう。

 また、でてくる俳優が殆ど、日本人なのだ。
 いや、アメリカ映画では、費用の節約のため、アジア系なら見る人間には分からないだろうというので、中国人、韓国人俳優を使うことが多いものだから。

 この映画の目玉は、天皇陛下(昭和天皇)を裁判にかけるかとうか—という点に絞られている。

 筆者の感想を述べる前に、掲示板に載っていた感想をご紹介して、その感想を踏まえた上で、筆者の感想をのべたい。

-ここから--

◇『終戦のエンペラー』日米のリベラルな方々がこれまでにない意味のある作品にしようと非常に頑張って作った作品の結果がコレかぁという感はあるけどマー以前に比べればマシにはなっているんでしょうね。ただ米国人がこの作品を見て日本人ってこうなんか

◇ラストの昭和天皇とマッカーサーの対面のシーンだけはすごくよかったです。あと主人公が、日本人とは何なのか、その精神性みたいなものに迫ろう触れようとしてて、外(西洋)から見たそのあたりの描き方に改めて精神の根底にあるものに気づかされたり。

『終戦のエンペラー』基本、淡々と進んでくけど、ハイライトのあのシーンで一気に持ってくね。トミー・リー・ジョーンズと片岡さんにやられましたわ。正直、ロマンス部分はどうかと思うけど、ハリウッドだしな(^^;夏八木さんの姿に密かに涙(TT)

『終戦のエンペラー』続き。「天皇は戦犯か?」この議論の決めてとなる考えを冒頭、マッカーサーがサラッと言い放った時、あれ?とは思ったが…。でも、ちゃんと日本の俳優使ってる所と俳優陣のチョイスが渋い所は評価出来る。

◇『終戦のエンペラー』やっぱしトミー・リー・ジョーンズが良いわ… 日本の俳優さんも皆存在感あったし、天皇とかもガッツリ描写されてたのは、ハリウッドじゃ珍しいと思った… でも、なんかアヤ?との恋愛の所がねー、実際いらなかったんじゃねーって

◇『終戦のエンペラー』マッカーサーと天皇の対面して自分の命と引き換えに日本国民を救おうとする有名なシーンを再現してるのは良かった。いちいち恋愛を絡めたがるのは最初は嫌だったけど後半から逆に良い味付けになってるように思えた。いい映画だった

◇『終戦のエンペラー』マッカーサーの抜け目ない性格を宇宙人がちゃっかり映し出し、天皇の立場や日本の微妙な社会(本音建前はまさにミステリ)をきちんと外国人目線で描いた貴重な作品。面白く、興味深かっただけに、アヤさんシーン残念!

◇『終戦のエンペラー』ハリウッド映画ってことで期待してなかったけど、日本や日本人の内面が思いの外丁寧に描かれていて好感が持てた。昭和天皇の戦争責任を巡って駆け引きや思惑が交錯し辿り着いたマッカーサー元帥と天皇の会見は見応えがあった。

--ここまで--

 さて、転記はこのくらいにして。

 筆者は、そうだな70点くらいの評価かな。
 書き込みでは、ロマンスは要らない—という意見が多かったが、筆者はなければ余りに史実もの過ぎて、みておられないと思う。

 書き込みにあったように、アメリカでこういう映画が作られる—そういう時代に突入したのだな--その意味の方が余程重大だと思える。

 また、トミー・リー・ジョーンズという人は、余りに日本人を知りすぎていて、実際のマッカーサーという人を演じたくなかったのだと思う。(なんせ、cmで切られ役をやる人だものなぁ)
 マッカーサーという人は、日本人を(いや、アジア人を、有色人種全体)をバカにしていた人であろう。強烈な人種差別主義者であろう。

 ジョーンズという人は、マッカーサーという人の史実をよく知った上で、なお、本物に似せながら、それでも本物のマッカーサーからできるだけ離れた人物を演じていた—と思える。
 それは、上で、こんな映画がアメリカで作られるのだなぁ—という感想に通底しているものと思える。

 最後にマッカーサー将軍と天皇陛下の会見の部分は、充分に見応えのある箇所であった。