2013年8月22日木曜日

滑走路の下に遺骨があるのだ—硫黄島。

▲記事を読んで、どうして? と思った。
 また、米軍、アメリカ政府から「緘口令」が出たようだな。

 要するに、硫黄島の戦いが終わってみると、平坦な土地の上に日本兵1万体以上の死体が転がっていたのだ。
 これをどうするか—と米軍は悩んだのだろうな。

 海に捨てるわけにもいかないし、かといって地下要塞の中に放棄することもできないし--
 で、土砂と遺体をいっしょくたにして、ブルドーザーで押して平坦にし、その上から厚いコンクリートを流しこんで、現在の滑走路をつくったということなのだ。

 ポイントはここだ。
 土砂と遺体をまとめて、ブルドーザーで押すということは、骨とか肉とかがバラバラになったのだろう。
 そういう風に日本兵の遺体を取り扱ったということを、米軍とアメリカ政府は、日本人に知られたくなかったのだ。

 だから。
 隠そうとした。とことん。
 日本政府にも緘口令を引いたのだろう。

 数月前だったかな。
 この滑走路の下に遺体があるのだということを新聞の紙面で始めてみた。

 そして、今度は下の記事だ。
 滑走路を移設して云々と書いてあるが、滑走路の下に遺体があることを改めて「隠そう」としている。
 前の新聞記事の発表後、米軍・アメリカ政府から「黙っておいてくれ」という依頼というか指示が安倍さんあたりにあったのだろうな。

 硫黄島での日本兵の遺体の取り扱いについて、米軍は、よほど、忸怩たる思いがあるということだろう。
 <これだけ、日本人に知られたくないというなら、米軍のおもいやり予算の金額の交渉の時、日本側が使えばいいではないか。無理な金額を米軍が言ったなら、1945年の春、硫黄島で日本兵の遺体をどう扱ったかを日本人にバラしてやるぞ--とか言えばいいことだ>

 どうせ分かることではないか。
 いっそのこと、日本の遺族に「こういう取り扱いしかできなかった」とでも言えばいいではないか。
 もう、60年以上の前のこと、誰もなんにもいいやしないよ。


 以下、新聞から抜粋。

 安倍総理大臣は、太平洋戦争末期に激戦地となった硫黄島で戦没者の遺骨の収集を進めるためには、 島にある自衛隊基地の滑走路を移設する必要があるとして、来年度から移設に向けた調査などを 進める考えを示しました。
 太平洋戦争末期に激戦地となった小笠原諸島の硫黄島では、今も、およそ1万2000人の戦没者の 遺骨が見つかっておらず、政府は、今年度までの3年間を「集中実施期間」と定め遺骨の収集を進めています。

 こうしたなか、自民党や民主党、日本維新の会など超党派の国会議員で作る「硫黄島問題懇話会」の 会長を務める自民党の逢沢一郎衆議院議員と幹事長を務める新藤総務大臣は、安倍総理大臣と 会談し、島にある自衛隊基地の滑走路を移設して遺骨を収集する範囲をさらに広げるよう要請しました。

 これに対し、安倍総理大臣は「基本的に滑走路の移設は必要であり、具体的な計画に入るべきだ」と述べ、 来年度から移設に向けた調査や計画の策定を進める考えを示しました。
 会談のあと、議員連盟の逢沢会長は、「ご遺族に強い思いがあるなか、総理の決断で、 滑走路の移設に向けて大きな一歩を踏み出すことができた」と述べました。


▲補足、感想など

 滑走路の下に遺体が埋まっているとはどうしても言えないか。
 もう、戦争が終わって何年たっているのだ。

 いい加減、米軍とかアメリカ政府の緘口令なんて、無視してしまえ。
 
 核心は、米軍が。
 ブルドーザーで、1万体以上の日本兵の遺体を踏みつけにして、土砂とともにバラバラにした—というだけのことではないか。
 1945年の春、あののっぺりした硫黄島の上なら、他にどうしようもなかったぐらい、日本人には理解できるさ。

 変に隠すな。
 緘口令など引いたところで、なんの意味があるのか。