▲中国人が日露の間で、大きな成果がなかったじゃないか—と指摘しているつもりらしい。
まぁなぁ、と思う。
でも。
プーチンさんと安倍さんが、ともあれ互いに信頼できるもの同士だと認め合ったところに価値があるのでは--と思える。
それに較べればどうだ。
中国の習近平国家主席は、プーチン大統領から信頼されているか。
そりゃ、表情とか態度には確かにだしはしない。
でも、いつでも国外へ逃げ出す用意をしたような国の指導者を、ロシアという国と討死を覚悟しているプーチン大統領が信頼しているわけがあるまい。
こんなヤツとまともに仕事ができるか—と思っているにきまっている。
なにか大きな事をやろう—とする時は、まず、国家の指導者同士で「信頼関係」が結べるかどうか--が大きな鍵となるのだ。
そういう意味では、中国の習近平国家主席という人は、ロシアから・日本からみても「失格」だ。
以下、新聞から抜粋。
4月29日の日露首脳会談について、中国主要紙は具体的な成果がなかったとして、
「プーチン大統領が安倍首相に冷や水を浴びせた」などと酷評する新華社電を掲載した。
習近平国家主席が3月末、主席就任後初の外遊で訪露した後とあって、対抗心をあらわにした形だ。
記事は、日露首脳が北方領土問題を巡る交渉の加速化で合意したことは伝えたが、欧米メディアの論評を引用する
形で、「安倍氏が言う『大きな成果』は具体性がなく、共同声明は問題解決に向けた政治的意欲と外交姿勢を示した
だけだ」と指摘。
プーチン氏が共同記者会見で、領土問題について「明日にでも解決するという意味ではない」と述べ、
慎重姿勢を崩さなかったことを強調した。
▲補足、感想など
安倍さんも、日本という国と共に「討死」を覚悟している。
本来、国家の指導者というものはそういうものであろう。
そういう意味で、中国の指導者というものは「異様」だ。
国家の指導者が、なにかあれば国外へ逃げ出す準備をしている—というのは。
いや、話がどこかへいった。
日露の交渉は、これから核心部分にはいっていこうとしているところだ。
まぁ、前の日本の交渉担当者が、「ここでウンと言ってくれ、見返りは充分するから」てな感じで、話し合いに入ろうとしていたものだから。
これでは、相手側に結論だけを急がせて、中身がなんやら、まったく分からぬ話だ。
日本人的な非論理性といってよかろう。
また、政治家として功だけをあせった、なんともしれぬ「交渉」であったのだろう。
今、安倍さんとプーチンさんの間での交渉とは、少なくとも上でふれたような中身のない話ではない。
日本側としてなにができるか—ということを示しながらの「交渉」だ。
最終的に、どのような形で決着がつくのかは、まったく分からないが、すくなくとも本格的な、論理的な「交渉」となっていると言えるだろう。
そんなに長くはかかるまい。年内か、来年ぐらいには、決着がつこう。
ここは、安倍さん・プーチンさんの「決断」を信頼するしかあるまい。