▲なぜって。
そりゃ。
要するに、トランプさんが唱えたのが、アメリカファーストなんかじゃないということだろう。
ホワイトファースト、waspファースト ということだろうな。
そもそも、8年間も黒人の大統領が在位したっていうことが奇妙だと思わないか。
ブッシュ大統領時代、パウエルという黒人の補佐官?は、一歩引いた形でブッシュ大統領に対応していた。
そうだな。もう10年以上も前かなぁ。
黒人の女性俳優(名前は忘れた--)が、オスカー賞を授与された時、当の黒人俳優は、「黒人の私が---」と言って、その後は言葉が出てこなかった。
人種差別といえばそうかもしれない。
表面的に「人種差別」という言葉を消しても、白人・黒人ともに意識の中では消えないということだろうな。
で。
8年間も黒人の大統領に在位されたということは、wasp
という本来、アメリカを牛耳っていた階層からは当然不満が溜まっていたということだろう。
その「wasp の不満」をトランプという人は、うまく掬ってみせた—ということではあるまいか。
いや、上で筆者が述べたことは、アメリカの新聞等には、評論としても出てくることはあるまい。
しかし、今、生じている現象の「核心部分」だけはきっちり押さえておかなければ、これからの対応が当然狂ってしまう。
以下、新聞から抜粋。
★「メリー・クリスマス!」が言えなくなったアメリカ社会
トランプ氏が大統領になるかもと昨年言っていれば、「あいつはバカだ」と言われたかも。
「あれは泡沫候補」と言われたかもしれない。しかし、昨年の時点で、トランプ氏への追い風が吹き始めた。
私も昨年12月、ニューヨークにいたが、五番街を歩いていて、違和感に襲われた。
ショップ街に、「メリー・クリスマス!」の文字が見当たらなかった。
一年を通じて最大の商戦であるクリスマス商戦の中でも、五番街にはメリー・クリスマスに代わって、「ハッピー・ホリディズ!」の文字が溢れた。
このな変化は3~4年、進んできた。それは、異教徒に対する“配慮”からだと。
ニューヨーク在住歴25年の日本人女性は、私にこう言った。
「友人に、ハッピー・ホリディズです。どんな宗教を信じているかわからないし……」
アメリカ社会は人種・宗教のるつぼで、既に非英語人口は約20%に及ぶ。
WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)が社会の基盤にあった時代は、遠い過去。
「どうしてキリスト教のお祭りなのに、ユダヤ教・イスラム教も仏教の人もメリー・クリスマスと言わなくてはいけないんだ?それはキリスト教の驕りではないのか?宗教の押し付けは止めてくれ」
この動きがアメリカ社会に、強いうねりとしてある。
もちろん、アメリカの新聞にも、「ハッピー・ホリディズ」なんて言わないで、「メリー・クリスマス」という言葉を微笑で迎えるような多様性や寛容性があってもいいのでは、という論調もあるが、それは少数意見である。
クリスマスツリーを飾るのも、「果たしてこのアパートメントでは、いいんだろうか?ここにはイスラム教の人もいるでは?それは宗教の押し付けになるのでは?」と気兼ねする風潮。
★「この国には公正で中立的なバカが多すぎる」
トランプ氏は、以前「この国には公正で中立的なバカが多すぎる」とつぶやいた。
「メキシコ国境に壁を造れ」「イスラム教徒の入国は禁止せよ」など、トランプ氏の主張には呆気に取られるものが多い。
しかし、「この国には公正で中立的なバカが多すぎる」という言葉だけは、私の頭に引っかかった。
アメリカ社会で、謳歌してきた楽しい行事が、「多様な」という価値観に覆われたのである。
多様な価値観を認めようとするため、大切な価値観にふたをする、元々の伝統的な価値観は古いと葬ってしまう社会の「非寛容さ」。
これこそが、今のアメリカ社会を窮屈にしている。
「多様な価値観を認めよう」という考え方が、多様な宗教観や価値観、多様な楽しみ、生き方、そういうものを縛る一神教的な教義となってしまっている。
このような現象は今の日本でも同じように見られる。
少数意見は尊重される。成熟した社会の一つのベクトルだろう。
しかし、一方、多数意見や常識、伝統も尊重されるべきではないか。
「メリー・クリスマス!」と声を掛け合った風景は、多様性に満ちた社会では、懐かしい幻となりつつあるのかも。
だからこそ、この風潮が昔の強かったアメリカに対する、国民のノスタルジーを呼び起こし、トランプ大統領誕生への追い風となったのではないか。
▲補足、感想など
ドイツのメルケルさんが陥った罠であろう。
キリスト教を根底にもつ「善意」というものに、非融和・不寛容なイスラム教徒などが「郷にいっても、俺様のやり方に従え」とつけこんでくるのだ。
そのために、ドイツには1年で100万人を越すイスラム教徒が流入してきた。
100万人もの異民族が入ってきたお陰で、ドイツ国内の治安は悪化し、難民も元々のドイツ人にも不満が溜まってくる。
もう、メルケル首相に次はあるまい。
アメリカでもドイツで起こっていることに類似した現象が進行中なのだろう。
「郷に言ってもオレ様のやり方を郷の人間が受け入れろ」と非寛容さ・非融和性を前面に押し出して行動するイスラム教徒などがいるということだろう。
で。
冒頭でふれた。
ホワイトファースト、waspファースト---とトランプさんは主張し、それにwaps 達が共感したということだろうな。
クリントンさんも同じじゃないか—とかいう人もいそうだな。
女性に「核のボタンを委ねるのか」という問いに、男性達がウンと言わなかったのではないのかなぁ。このあたりwaspの感覚ではないのかな。