2016年11月2日水曜日

なぜ、日本人は漢字を捨てなかったのかと中国人

漢字をなぜ捨てなかったのか?という問いのしかたはどうだろうか。
 どこに核心があるのかなぁ。

 漢字という表意文字が本来的にもつポテンシャルを、カナという表音文字と組み合わせる(漢字かな混じり文で)ことで、更に高めた・更に引き出した---というところにあるのではないのかな。

 漢字の発明者である中国人以上に、日本人は「漢字」をうまく使っているというのが、本当ではあるまいか。

 以下、新聞から抜粋。

 中国メディアは、「どうして日本は韓国のように漢字を放棄しなかったのか」と掲載。

 文章はまず、韓国が20世紀に漢字を日常的な文字体系から外したと紹介。
 「歴史的に自らの命運を決められなかった国として、漢語文化圏から脱し独自の文字や言語体系を持とうとし、民族的な自信を高めようした」と評し、同じく1000年以上にわたり中国文化の影響を受けてきた日本では「どうして漢字が配され、自ら開発した仮名に取って代わられなかっただろうか」と疑問を呈した。

 そのうえで、実は日本でもかつて漢字の廃止を検討した時期があったと解説。
 しかし、討論の末最後は残すことを選んだとし、そこには「漢字を廃することは単に文字を廃するのみならず、字が背負っている文化を捨てることになる。愛国的偏向により漢字を廃せば、大きな損失になる」と考えたと説明した。

 そして、今の日本では漢字を含む書道が小学校で必修となり、本場である中国を大きく上回る書体が開発されていると紹介。
 「日本の漢字や書道に対する熱愛ぶりは、自らの心の中から出ているものである」とし、漢字文化がもはや「中国のものではなく、日本の文化や魂を象徴するもの」として認識されている。

 文章は、漢字を日本文化の象徴と考える日本人に対して「われわれは怒るのではなく、むしろ喜ばなければならない。
 われわれの文化が大きな伝播性と親和力を持っていることを示しているからだ」。

 そして、今の中国の文化人が考えるべきは「西洋文化の偉大さへの賞賛」ではなく、「中華文化の根っこを深く掘り下げること」と論じた。
 日本の言語文化を発展させた仮名文字も、元は漢字から生まれたもの。そして、漢字自体ももはや日本文化とは切り離せない存在になっている。

 かつて、漢字の廃止は識字率の向上に寄与するとの観点から語られることもあったが、高い識字率を実現している日本においては、廃することによるデメリットの方が圧倒的に大きい。
 日本人は漢字文化を現代に至るまで大切に守り、発展させてきた。
 同時に、アルファベットなど西洋の言語文化も柔軟に吸収して「日本語化」してきた。

 「西洋文化の優れた部分を探して取り入れるとともに、中華文化の根っこを深く探れ」と呼びかけるべきではないか。

 少なくとも日本はこれまで、そうやって文化を作り、守ってきたのである。

補足、感想など

 まぁ、中国人としては真っ当な文章・記事であろうな。
 でも、その程度しか理解していないのか—とその理解の浅さが気になる。

 冒頭でふれた。
 漢字がどうたらという一面でみるべきではなくて、日本人にとって「漢字かな交じり文」の使い勝手の良さ、効率性をいうようなものが気に入っているし、はっきり言えば、これこそが「日本人にとって、最大の武器」だということなのだ。
 そして、それが反面、日本人の英語ベタということに繋がっているのだ。

 日本語の(漢字かな交じり文の)優位性というようなものにふれた文章があった。ご紹介したい。

 --ここから--
2015/03/25()
【日本語の優位性】その1
 日本が世界でも一・ニを争う技術大国になれたのは、 表意文字と表音文字を併用した日本語に寄るトコロが大きい。
 外来語を素早く表音文字のカタカナで取り込み、 意味を把握したら表意文字の漢字で造語を創る。
 初めて見るような単語でも漢字であれば、 単語の意味をイメージし易い。

 また、漢字の特徴の一つとして高い造語能力がある。
 表意文字の漢字どうしを組み合わせ、未知の知識、西洋からの概念群(科学・哲学・技術・思想・社会・軍事・経済等すべての分野) に対応する造語を造り出す事ができた。

 もし、これらの造語創出が無かったら、世界の多くの国が抱えている問題に日本も直面したことだろう。 それは、世界の多くの国では母国語で大学以上の高等教育を行っていない。
 なぜなら、母国語では、高等教育における科学技術や 専門学等で使われる多量な学術用語が不足している為、 大学レベル以上の科学や技術、専門学等に使われる教科書は 英語やフランス語、ドイツ語等の外国の教科書に頼らざるを得ない。
 (韓国の理系教科の高等教育は英語です)

 海外から入ってくる言葉を片っ端から母国語にして、 そして、全て母国語で思考する。
 コレは、新概念を理解し、創造性の拡張にとって有利です。

【日本語の優位性】その2
 日本語による全脳活動
 「右脳の優れている点」図形などを読み取る能力。音楽などを聞き取る能力。全体を見る力。直観力。
 「左脳の優れている点」言語の読み取り能力。 言語の聞き取り能力。 分析力。思考力。

 世界中の人々は、表音文字の読み取りの時、左脳の方がよく働く。
 日本人も表音文字の平仮名&片仮名の読み取りの時は、左脳の方がよく働く。
 しかし、表意文字の漢字の読み取りについては、 一字一字の漢字を読み取る時、右脳の方がよく働いている。
 漢字は意味を持った図形だから。
 そして、表音文字の平仮名&片仮名と表意文字の漢字の混ざった文章の読み取りになると 左脳と右脳が共に働く状態になります。
 漢字&片仮名&平仮名の文章を読む行為は、 右脳と左脳を共働させるという効果がある。
 右脳と左脳を共働状態に置く事によって、 脳の持つ能力が最大限に発揮できる。
 この全脳活動は、文章を読む時、 新概念のより早い理解や創造性の拡張に役立っている。

【日本語の優位性】その3
 19825月、イギリスの科学専門誌「ネイチャー」に 心理学者リン博士の論文が発表され、 それは世界中にセンセーションを巻き起しました。
 その論文とはリン博士を中心とする 世界の先進トップ5ヶ国「日・英・米・仏・西独」の学者達が協力して、 それまでにない大規模な知能テストを行い、 それぞれの国の子供達の知能検査を比較したが、結果は、 「日本を除く欧米4か国の子供達の平均IQ100以下だったのに対し、 日本の子供達の平均IQだけが111もあった」という学者達にとって予想外な結果。

 平均IQ差に11点以上もの開きがあるというのは大変な事。
 また、リン博士は「知能指数が130を超える人は、 欧米では2%未満なのに対し、日本では10%にも達する。日本の約8(77)の人のIQは、米国人の平均IQより高い」と指摘。

 世界中(特に欧米)が問題にしたのは当然でした。
 中には「テストの実施に何か手落ちがあった為ではないか」という懐疑的な意見もありましたが、 多くの学者はこの事実を素直に認め、 日本の子供達の知能が何故これ程までに高いのか? その原因究明に取組んだ。

 結果、欧米の学者達の大方の意見は 「漢字の学習がその原因になっているのではないか」というもの。
 日本人には欧米人には無い漢字脳という特別な脳領域がある。
 この漢字脳の有無が 日本人の平均IQと欧米人の平均IQの 歴然とした優劣差になって現れる。
 --ここまで--

 ちょいと、最後のあたりは、上げすぎかもしれないな。
 でも。
 日本人が、「漢字かな交じり文」の効用というか、効果を充分に認識していることが分かろう。

 大切なことを繰り返そうか。
 「漢字かな交じり文」というものは、日本人にとって「世界を切り開くための最大の武器」であると