2016年5月6日金曜日

お笑い、中国人の心神評。

お笑い—と言ったら失礼か。
 でもなぁ。
 英国の産業革命に200年も遅れ、未だに(おそらく、この先、30年くらいは造ることもできまい)、まともなガソリンエンジンも製造できない国の国民から、日本の新型偵察機の試験機について「評」を聞くとは思わなかったもので----

 筆者などが感じていることってなんだろう。
 それは、技術というものは、はったりではない---ということだ。
 技術というものは、事実の積み重ねだということ。

 gnpが世界第2位になったところで、まともなガソリンエンジンも造れない国が、急につくれるようになる筈もない—ということだ。
 こういう風にいうと、中国人は日本人にバカにされた—とか思うのか。
 バカにしている訳ではない。単に事実を言っているだけだ。

 技術者は、できないものはできない—と素直に認めるよ。
 素直に認めないやつは、詐欺師だ。

 技術者にウソもハッタリもない。あるのはただただ「事実」のみだ。
 このことが理解できない限り、中国に技術革新なんてありえない。

 以下、新聞から抜粋。

 防衛装備庁の高官は、日本のステルス実証機「X2」のレーダー反射面積は 米国のステルス戦闘機よりも小さいとX2のステルス性能を高く評価、でも中国メディアの新浪は、この評価はゼロ戦開発当時に見られた日本人特有の弱点が X2開発にも存在していると論じている。

 X2の性能に関して、高く評価している点がある。
 それはX2の機体を構成する材料にセラミックと炭化ケイ素系の複合材料が使用されている点であり、 これを「世界最先端の技術」と表現している。

 さらにX2にS型吸気ダクトの実装に成功した点について、 「これほど細い機体に実装できたのは、課題に十分に取り組んだからだ」と表現、日本の技術者の努力と成功を高く評価した。

 一部資料によれば、X2の吸気ダクトは設計により複雑に曲げられており、 吸入口がレーダーを反射しにくくする独創技術が採用されているという。

 記事はX2に採用されている複合材料およびS型吸気ダクトがもたらす優れたステルス性能が、「F-22に自分の至らなさを自覚させ、恥じさせている」と説明。
 X2のステルス性能がF-22を一部で凌駕していると認めた。

 しかし記事はこの点にゼロ戦開発当時にも存在した日本特有の弱点が表れていると指摘、それは性能のある特定の面だけを極めようとする性向だと説明。
 ゼロ戦開発は「より軽くより速く」だけが強調され防護面が無視されていたように、X2開発はステルス性能だけが極端に重視されているという見方を記事は示した。

 記事はロッキード・マーティンの高官がX2に対して懸念を表明、 将来的に電子・通信システムやフライバイワイヤシステムなどの技術面における多くの課題に遭遇する可能性を示唆。
 また、仮に日本がこれらの課題を克服したとしてもX2の機体に使用されている複合材料は「価格が高すぎる」と指摘、 量産には耐えられないと。

 記事はこのようにX2のステルス性能の高さを認めつつも、バランスの取れた戦闘機開発とは決して言えないと主張。
 しかし、X2はステルス実証機であり、ステルス性能の実証のために開発された機体であるという前提を無視しているため、 主張が破たんしてしまっている。

 「ステルス性能が極端に重視されている」という記事の主張は、X2がステルス性能の実証目的で開発された以上は当然のこと。

補足、感想など

 中国人の評って、どこかの本からムリヤリ引用したような「評」だな。
 自分で技術を「自家薬籠中のもの」とすることができず、アチコチのエライさんがこう言った、どこそこの本にこう書いてあった—てな言い方だろう。

 無理するなよ。
 分からないものは分からない—でいいじゃないか。
 無理して、日本の技術にケチをつけようとするな。

 冒頭でふれた。
 日本人にとって、中国人って、自国でまともなガソリンエンジンさえ造ることのできない民族だ。
 そんな民族から、日本の偵察機の試験機について「まともな評」がでる筈もない—ということは分かっているさ。

 まるで、中国外相の王毅さんのようなものだな。
 自分のところの「弱さ」を充分に知っているものだから、逆に、ふんぞり返って、相手に「上から目線」でものを言わずにはおれないのだ。
 哀しくて堪らないほどの中国人の宿命ではある。

 でも。
 王毅さんは、文系の人間だ。
 日本の「心神」を評しようとするなら技術者であろう。
 冒頭でふれたごとく、技術者にはウソもハッタリもない。
 自分が「技術者であるという誇り」をもっているなら、真っ当なことを言え。事実のみを言え。

 ウソをつく技術者なんて、詐欺師そのものさ。