▲日本の大学で、必ず勝つというジャンケンロボが作成された。
人間と勝負しているところが、ユーチューブで公開され、随分のカウント数となったようだ。
必ず勝つ「秘密」はなんだろうか。
核心は「後出し」ということだ。
人間が出したグーとかを見て、判断し、パーを出すということなのだが。
ポイントはスピードだ。
この記事を読みながら、どこかで聞いたことがあるような—と思い出した。
もう、50年も前かなぁ。
エイトマン(桑田次郎原作)というマンガがあった。
このエイトマンというロボットだったかなぁ、その動きの俊敏さの説明として、「情報の伝達のスピート」という前ふりがあった。
どういうことか—というと。
例えばジャンケンの場合、人間がグーを出すという命令を、頭脳で決定して手先まで「グーを出せ」という情報を伝えている筈だ—と。
それは、人体だからニューロンという「人体における情報伝達線」を通じてなされる。(グーグルで検索してみると色々あるが、伝達速度は100m/秒ぐらいらしい)
対して、エイトマンの場合は、この情報の伝達が電線(当時だから銅を意識していたのだろうな)でなされ、ほぼ光速:30万km/秒である。
つまり、情報の伝わるスピートは、 電線(30万km/秒)>>>ニューロン(100m/秒) なのだ。
だから、エイトマンは人間より俊敏に動けるのだと説明があった。
以下、新聞から抜粋。
じゃんけんで人間に全勝。
そんな「じゃんけんロボット」の様子を、 東京大学の教授が動画サイト「ユーチューブ」で 公開したら大人気。
教授は、1千分の1秒でカメラに映った物体を識別する高速画像処理を研究している。
じゃんけんロボットは、相手の手の形を瞬時に把握し、1千分の1秒だけ後出しする。
だから必ずロボットが勝つ。
人間の目はその時間差を認識できないため、 後出しされたこともわからない。
その様子を6月にユーチューブで公開すると、海外メディアでも取り上げられ、 国内外からアクセスがあった。
動画はもともと、高速処理の性能をわかりやすく 示すのが目的。
「世界中から『すごい』と褒められているようでうれしい」と教授は話す。
▲補足、感想など
冒頭でふれた「伝」でジャンケンが人間とロボでどうなされるのか考えてみよう。
あ、人間の場合 →頭脳で「グー」を出すと決定、手に指令をだす →ニューロンを経由 →指が「グーの形」になる。
い、ジャンケンロボ → 人間の出した「グー」の形を認識・判断 →パーの形を決定・指の形を指示 →電線を経由 →パーの形をつくる –となる訳か。
そして、「あ」の動作の所要時間>>>>「い」の動作の所要時間 ということこそ、「後出しの秘密」ということになるのだな。
もう少し、技術屋的に突っ込んで考えてみると、人間の頭脳から手先までの距離を1mとすると、脳の指示が手先に到達するまで、ニューロン経由で100分の1秒かかる。
すると、ロボは人間より100分の1秒後から出発して、人間の目に違和感を感じさせないうちに「い」の作業をすべてしなければならない。
このあたりが、記事の1000分の1秒という数字につながるのだろうな。
ロボの方は、認識・判断・指示は、pcのcpu でなされるから、当然、人間よりも速い。
まぁ、ジャンケンロボと人間を比較して、ロボの方が「速い」に決まっているじゃないか—と言われればその通り。
人間と機械を比較するという場面において、半世紀も前の「マンガ」の知識を思い出した。