▲この間、本を読んでいて、「天皇制」という表現はおかしくないか—と。
制度ではないではないか。
日本という国がいつ誕生したのか定かではないが、日本という国が生まれたときには、既にそこにあったものではないか。
なにが制度か--と。
なるほどなぁ。その通りだ。
日本というこの極東の島嶼国家の誕生とともにある—そんな存在なのだな。
いや、話がどこかへいった。
天皇皇后両陛下が、この11月に30数年ぶりにご訪問されるという話だ。
以下、新聞から抜粋。
政府は、天皇・皇后両陛下が11月30日から約1週間、インド
を公式訪問される。
政府は閣議で、天皇・皇后両陛下のインド公式訪問を決定し、
11月30日から約1週間の予定となると発表した。
両陛下の訪問は長年
インド側が要望しており、去年、 日本とインドが外交樹立60年を迎えた
ことをきっかけに実現することになったもの。
天皇・皇后両陛下のインド
訪問は1960年、当時皇太子ご夫妻として公式訪問された他、
1962 年、1975年に立ち寄られて以来38年ぶり4度目となる。
▲補足、感想など
前回が1960年—か。
昭和35年か。
昭和39年が東京オリンピックだから、日本が先の大戦からようやく復興して、年10パーセント以上のスピードで高度成長期に入ろうとしていた頃だな。
筆者が、中学一年の頃か。
もう、本当に茫々たる昔ではある。
インドは、いま、人口は12億人をこし、一人あたりのgnp
が2800ドルぐらい。
言語も人種も多様で、多民族国家といっても間違いではあるまい。
今、日本がインドに近づこうとしているのは、一つには、中国への失望がある。
あんなヤクザな国家・没義道な民族とは付き合えない—という諦めがあるのだ。
対して、インドは問題も多いとしても、議会制民主主義を採用している国だ。
また、12億人という人口も魅力に見える。
この日本がインドへ近づくという「賭け」が吉とでるか凶とでるかは分からない。
しかし、今、日本はこの「賭け」にかけるしかない---。
外に選択肢がないのだ。
この21世紀前半を切り開く組み合わせとして。
日本 プラス インド プラス アセアンの国家群 --これしかあるまい。
世界はこのあたりを中心にして動く筈だ。
その意味で、天皇・皇后両陛下がインドをご訪問されるのは、これからともに「繁栄していきましょう」というご挨拶とも言えそうだ。