▲中国人が、日本の江戸時代の識字率について注目したようだ。
まず、新聞から抜粋。
2016年9月14日、澎湃新聞は、「日本はいかにして教育大国になったのか」と記事を掲載。
記事は「19世紀中期前後、日本と中国は同じように西方の圧力にさらされていたが、なぜ日本は短期間に西洋の科学技術や文化を吸収し、富国強兵を実現し、近代国家の仲間入りを果たすことができたのか?」と疑問を提起、要因の一つに、日本には当時、すでに成熟した教育システムに基づく人材の資源があったと。
説明は、17世紀前後にさかのぼる。
徳川家康が天下を取り、朝廷から征夷大将軍の称号を獲得。江戸幕府を開いて、1867年に徳川慶喜が大政を奉還するまでの260年余り江戸時代が続いた。
記事は、「家康は見識の高さと学問への崇拝心を持っていた」とし、家康に影響を与えた京都の儒学者・藤原惺窩が林羅山など傑出した学者を輩出、その林羅山が江戸幕府の文教事業において役割を担ったと指摘。
江戸時代には、幕府の指導の下、全国で藩士の子弟を教育するための「藩校」が設立され、明治維新前にはその数は800カ所を超えた。
学習内容や規模はまちまちだったが、共通していたのは7~8歳で強制的に入学させられることで、「義務教育に似た制度だった」と。
このほか、江戸時代中期には「私塾」が登場し、「緒方洪庵の『適塾』や、吉田松陰の『松下村塾』は日本の現代開国史上における私塾である」「経済が発展するとともに、民間教育の基礎をなしてきた寺子屋で学ぶ人が増えた」と解説。
記事は、「科挙制度があった中国とは異なり、日本では身分が固定されていたために教育は基本的に家業の伝承が目的だった。
そのため、寺子屋の教育は『読み書きそろばん』に始まり、その後、それぞれに合わせた教育が行われた」と指摘。
「江戸時代に寺子屋で学ぶ学生のために書かれた教科書は7000種以上あり、そのことからも寺子屋の普及程度がよくわかる」と。
また、1874年に日本を訪れたロシアの学者レフ・メーチニコフが著書「回想の明治維新」の中で日本の庶民教育のレベルの高さに驚いたことも紹介。
「当時の人の識字率は50%を超えており、これは英国(20~25%)やフランス(14%)よりもずっと高かった」としている。
記事は最後に、「江戸時代に2世紀余り続いた“教育熱”は、国、地方政府、民間が全国に押し広め、根ざしていった。
まさにこれが、近代日本の教育大国の神話を生み出したのだ」と論じている。
▲補足、感想など
記事は大きくは外れていないが---
江戸末期では日本の子供は習い事で忙しかったようだ。
寺子屋だけではない、踊りに三味線に—と習い事におっかけられたようだ。
で。
この識字率の根底にあるのが、日本語の習得のしやすさだ。そのことに着目しねければ、「核心」が見えまい。
ちょいと自画自賛気味だが、日本語の優位性についてもふれよう。
--ここから--
2015/03/25(水)
【日本語の優位性】その1
日本が世界でも一・ニを争う技術大国になれたのは、
表意文字と表音文字を併用した日本語に寄るトコロが大きいだろう。
外来語を素早く表音文字のカタカナで取り込み、
意味を把握したら表意文字の漢字で造語を創る。
初めて見るような単語でも漢字であれば、
単語の意味をイメージし易い。
技術書はちょっとハードルが高いが
http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201312kogakugiken/index.html
↑このくらいの技術系ニュースは誰でも簡単に読み理解する事が出来る。
また、漢字の特徴の一つとして高い造語能力がある。
表意文字の漢字同士を組み合わせる事によって
未知の知識、西洋からの概念群(科学・哲学・技術・思想・社会・軍事・経済等すべての分野)に対応する造語を造り出す事ができた。
もし、これらの造語創出が無かったら、世界の多くの国が抱えている問題に日本も直面したことだろう。
それは、世界の多くの国では母国語で大学以上の高等教育を行っていない。
なぜなら、母国語では、高等教育における科学技術や
専門学等で使われる多量な学術用語が不足している為、
大学レベル以上の科学や技術、専門学等に使われる教科書は
英語やフランス語、ドイツ語等の外国の教科書に頼らざるを得ない。
(韓国の理系教科の高等教育は英語です)
海外から入ってくる言葉を片っ端から母国語にして、
そして、全て母国語で思考する。
コレは、新概念を理解し、創造性の拡張にとって有利です。
2015/03/25(水)
【日本語の優位性】その2
日本語による全脳活動
「右脳の優れている点」
図形などを読み取る能力。
音楽などを聞き取る能力。 全体を見る力。直観力。
「左脳の優れている点」
言語の読み取り能力。
言語の聞き取り能力。 分析力。思考力。
世界中の人々は、表音文字の読み取りの時、左脳の方がよく働きます。
日本人も表音文字の平仮名&片仮名の読み取りの時は、左脳の方がよく働きます。
しかし、表意文字の漢字の読み取りについては、
一字一字の漢字を読み取る時、右脳の方がよく働いているのです。
漢字は意味を持った図形だからでしょう。
そして、表音文字の平仮名&片仮名と表意文字の漢字の混ざった文章の読み取りになると
左脳と右脳が共に働く状態になります。
漢字&片仮名&平仮名の文章を読む行為は、
右脳と左脳を共働させるという効果があるのです。
右脳と左脳を共働状態に置く事によって、
脳の持つ能力が最大限に発揮出来るのです。
この全脳活動は、文章を読む時、
新概念のより早い理解や創造性の拡張に役立っているのです。
2015/03/25(水)
【日本語の優位性】その3
1982年5月、イギリスの科学専門誌「ネイチャー」に
心理学者リチャード・リン博士の論文が発表され、
それは世界中に大きなセンセーションを巻き起しました。
その論文とはリン博士を中心とする
世界の先進トップ5ヶ国「日・英・米・仏・西独」の学者達が協力して、
それまでにない大規模な知能テストを行い、
それぞれの国の子供達の知能検査を比較したのですが、その結果は、
「日本を除く欧米4か国の子供達の平均IQが100以下だったのに対し、
日本の子供達の平均IQだけが111もあった」という学者達にとって予想外な結果でした。
平均IQ差に11点以上もの開きがあるというのは大変な事です。
また、リン博士は「知能指数が130を超える人は、
欧米では2%未満なのに対し、日本では10%にも達する。
日本の約8割(77%)の人のIQは、米国人の平均IQより高い」などと指摘しました。
世界中(特に欧米)がこれを問題にしたのは当然でした。
中には「テストの実施に何か手落ちがあった為ではないか」という懐疑的な意見もありましたが、
多くの学者はこの事実を素直に認め、
日本の子供達の知能が何故これ程までに高いのか?
その原因究明に真剣に取組みました。
その結果、欧米の学者達の大方の意見は
「漢字の学習がその原因になっているのではないか」というものでした。
日本人には欧米人には無い漢字脳という特別な脳領域があるのです。
この漢字脳の有無が
日本人の平均IQと欧米人の平均IQの
歴然とした優劣差になって現れるのです。
--ここまで--
日本語と中国語との習得の「難易度」が、日本人と中国人の「識字率の差」として、顕在化しているのだ。
それが、結局、日本人と中国人の差、日本と中国との差として現れるということ。
そして、それが英国の産業革命に100年遅れ(日本人)か200年遅れ(中国人)かの100年間の差となったということだ。
そして、それが英国の産業革命に100年遅れ(日本人)か200年遅れ(中国人)かの100年間の差となったということだ。