2018年5月18日金曜日

中国は、北朝鮮をバックアップするつもりなんてなかった


北朝鮮の金委員長が、中国から支援を受けれるはずだと読んで、つっぱって声高に広言しているだけ—ということだろう。

 まず、中国の姿勢から見てみよう。

 2018/05/17()
 北朝鮮が米朝首脳会談を取りやめる可能性を示唆していることを念頭に、中国の王毅外相は「アメリカは、今の平和に向けたチャンスを大切にすべきだ」と述べて、朝鮮半島の非核化を実現するためアメリカに対して歩み寄りを促しました。
 中国外務省は、副首相級の国務委員を兼ねる王毅外相が、訪問先のフランスで朝鮮半島情勢についての見解を述べたと発表しました。

 それによりますと、北朝鮮が来月の米朝首脳会談を取りやめる可能性を示唆していることを念頭に王外相は、朝鮮半島の緊張緩和は非常に得がたいものだと指摘。
 そのうえで「北朝鮮がとっている積極的な措置は十分、肯定に値するもので、各国、特にアメリカは今の平和に向けたチャンスを大切にすべきだ」と強調。
 北朝鮮は、キム・ケグァン第1外務次官の談話を発表し、「一方的に核の放棄だけを強要しようとするならば、米朝首脳会談に応じるかどうか再考せざるをえない」としてアメリカをけん制しています。
 王外相の発言は、朝鮮半島の非核化の実現にはアメリカも要求に応じるべきだという北朝鮮の立場に理解を示し、アメリカに対して歩み寄りを促した形です。

補足、感想など

 中国の習近平国家主席と北朝鮮の金委員長が並んで歩いている写真をPRしたのはなんだろうなぁ。
 一種のハッタリ・コケオドシなのだろうな。
 中国は、アメリカと正面切って、ことを構えるつもりはないのだ。

 もっとハッキリいえば、そもそも、北朝鮮をまともにバックアップするつもりなど、さらさらない。
 つまり、なにもかも北朝鮮の金委員長の独りよがりの言動ということになる。
 仮に、追い詰められて、中国へ縋っても、「スイスへ亡命したら」という返事が返ってくるだけ。

 対して。
 アメリカは一層、アメ(罠かな?)を見せびらかしているようだ。
 トランプ大統領が、ボルトンさんのリビア方式を否定し始めた。

 --ここから--

2018518
中国が北朝鮮に強硬路線への転換を促している可能性を示唆
取引がまとまれば金委員長が北朝鮮を今後も統治

 トランプ米大統領は17日に記者団に対し、北朝鮮との核兵器プログラムを巡る交渉では「リビア方式」の非核化を検討しない考えを示し、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の意見を退けた。
  トランプ大統領は北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長との会談の際に、「リビア方式は(北朝鮮に対して)われわれが検討する方式では全くない」と言明。
 米国との貿易摩擦を抱える中国が北朝鮮に対し、核交渉で強硬路線への転換を促している可能性があることを示唆した。

 ボルトン大統領補佐官は北朝鮮の非核化でリビア方式の採用を提唱し、同国から怒りを買った。リビアのカダフィ大佐は同方式を受け入れた後、政権が崩壊し、米国が支援する反体制派に殺害された。
 北朝鮮はこの歴史を熟知しており、金桂冠第1外務次官は16日、北朝鮮がボルトン氏に「嫌悪」を感じていると述べた。
  トランプ大統領は17日、北朝鮮が非核化で米国と合意に達しない場合はリビアとの比較がより適切になるとコメント。
 「われわれはカダフィ大佐を倒すためにそこに行った。この方式は、取引がまとまらなければ実施される可能性が最も高くなるだろう」と語った。
 その上で大統領は、金委員長との交渉による解決は「大きく異なる取引」になると述べ、同委員長が北朝鮮を統治し同国が極めて裕福になるだろうと話した。

 --ここまで--

 こっちの水は甘いぞ---と言っている訳か。
 シンガポールに来たら、美味しい話をしてやるぞ---とトランプ大統領は、金委員長へ呼び込みをしている。