2018年5月18日金曜日

中国・習近平国家主席の北朝鮮支援の話って、京都のぶぶづけ—だろう


まぁ、ちょいと愛想しただけ---ということだろう。
 だって、王毅外相は、バックアップするという気はなさそうだぞ。

 これは、習主席の「ちょっと愛想」したものを、北朝鮮の金委員長が、自分の都合よく解釈したものだろう。

 核心は、中国は、軍事でも貿易でも戦争をした場合、アメリカには勝てない—ということだ。
 そのことは、中国習近平国家主席(も、王毅外相も)はよく理解している。
 勝てないものを、むりやり、自分を窮地に追い込む訳がない。

 以下、新聞から抜粋。

 習近平主席「朝米会談の結果が良くなくても支援」…金正恩委員長に約束
 中国の習近平国家主席が北朝鮮の金正恩国務委員長に「米朝首脳会談(来月12日)結果が良くなくても中国は積極的に北朝鮮を支援する」という約束をしたと、韓国政府の当局者が明らかにした。
 この当局者は「7、8日に中国大連で金委員長と習主席が会った際、北の非核化方式と米朝首脳会談がもたらす朝鮮半島情勢について集中的に議論した」とし、このように述べた。
 また「特に両首脳は米朝首脳会談以降、会談の結果に関係なく中国が積極的に北に経済・外交支援をすることで合意した」とし「これを受けて北が対米交渉で強硬姿勢を見せたと理解している」と話した。

 実際、北朝鮮メディアは金正恩委員長の訪中直後、「中国の同志らの熱い声援と同志的な協力は、わが党と人民に非常に大きな励みになる」とし「重大な事業(業務)に関する誠意が込められた意見に対し(金正恩委員長が)感謝の情を表した」と明らかにした。
 また金正恩委員長は「戦略的機会を握って朝中間の戦術的協同をさらに積極的に緻密に強化していくための方法について(習主席に)話した」と述べた。
 朝鮮半島問題に対する北朝鮮と中国の共同戦線を強めたという意味だ。

 北朝鮮は14日から朴泰成労働党副委員長を団長とする地方党責任者全員を中国に派遣して中国経済の学習に入り、習主席が彼らと面談(16日)するなど両国の協力が具体化する兆候が表れている。
 これは米国との世紀的な談判を控え、後ろ盾が必要な北朝鮮と、韓半島で米国を牽制するという中国の利害関係が一致した結果だ。
 北朝鮮が16日、「米朝首脳会談の再考もあり得る」として米国に圧力を加え始めたのも、こうした中朝間の蜜月の雰囲気が作用したという分析が出てくる南成旭高麗大行政大学院長は「当初、北が米国と会談を推進する時は中国という背景がなかった」とし「(16日の圧力は)米国との対話ムードをつぶす気はないが、米国式ばかりを強要するなら中国側に寄るというメッセージ」と説明した。

補足、感想など

 韓国の新聞記事だ。
 なんせ、感情>>>>合理性・科学性 という文章をまともに受けてはなるまい。

 冒頭でふれた。
 中国の習近平国家主席も王毅外相も、アメリカとまともにぶっかったら、勝ち目はない—ということはよく理解しているのだ。

 北朝鮮がらみで、トランプ大統領から、更に厳しく貿易戦争を仕掛けられる可能性があれば、表だって、北朝鮮のバックアップすることの表明を躊躇するであろう。
 どうも、上の記事ではそのあたりを実に簡単に書いている。

 そんな簡単にもの言うか?
 仮にも一国の指導者が。
 金無し病で苦しんでいる国が---
 王毅外相の言いをみてみよう。

 --ここから---

 北朝鮮が来月の米朝首脳会談を取りやめる可能性を示唆していることを念頭に王外相は、朝鮮半島の緊張緩和は非常に得がたいものだと指摘しました。
 そのうえで「北朝鮮がとっている積極的な措置は十分、肯定に値するもので、各国、特にアメリカは今の平和に向けたチャンスを大切にすべきだ」と強調

 --ここまで--
 
 オレ知らねえよ—と言っているということだろう。

 上でもふれた。
 中国は、アメリカと真っ向勝負をしても勝てないということをよく理解しているのだ。
 北朝鮮という「コントロールできないヤクザ」に足をひっぱられてたまるか—と思っているのだ。

 だから。
 習近平国家主席が、北朝鮮の金委員長に仮になにかを言ったとしたら、それは「京都のぶぶづけ」そのものだ。