2019年6月1日土曜日

中国が、人民元暴落を必死で抑制


1ドル=7.0人民元というラインが中国が必死で守ろうといている線なのだろう。
 中国に、アメリカ・トランプ大統領が、中国からの輸入品に関税をかけるという「第二の阿片戦争」をしかけているのだが、同時に、アメリカあたりのヘッジファンドが同時攻撃的に、ドル-人民元市場で人民元を売っている。
 それを中国の担当者が必死でドルで人民元を買って暴落しないようにしている。

 ちょうど、2年前にこんなことがあった。
 2年前の新聞記事をみてみよう。

2017/03/28()

 中国経済は無数の爆弾を抱えている。
 リーマン・ショックを越える超弩級(ちょうどきゅう)のバブル崩壊が射程に入ってきた。
 異様な住宅投資、不動産バブルの破裂、地方政府の債務不履行、企業倒産が続き、鉄鋼や石炭、レアアースなどの企業城下町では数万人規模の暴動が起きている。
 軍人30万人削減が発表されて以来、旧軍人の抗議デモが北京のど真ん中で起きた。
 野放図な鉄鋼、アルミ、セメント、建材、板ガラスなどの過剰生産と在庫は経営を圧迫するが、国有企業の効率的な再編は遅れに遅れている。

 債務不履行を避け、不動産バブルの炸裂を回避するために、過去2年間、中国当局が採用してきた政策は、西側資本主義では考えられない無謀さを伴った。
 「株式市場への介入」「『株を売るな』という命令」「空売りをしたら手入れをする」…。
 そのうえで、巨額資金を証券会社にブチ込んで株価維持政策(PKO)を展開した。
 株は人為的な操作で維持されている。
 外貨準備を減らさないために、資本規制という禁じ手を用いる一方で、外貨交換は年間5万ドル(約560万円)以内に制限した。
 そのうえ、「銀聯(ぎんれん)カード」の新規発行停止。500万ドル(約5億6270万円)以上の海外送金を許可制として事実上禁止し、海外旅行に出ようと銀行に両替に行くと、「ドルはありません」と言われる。
 日本企業も、中国からの利益送金が来なくなって悲鳴を挙げている。

 一方、当局に寄せられた新規マンション建設の申請は、合計34億人分と発表された。
 中国の人口は14億人だから20億人分の空部屋をつくるという計画だ。
 住宅への異常な投資が過去の中国GDP(国内総生産)を成長させてきたが、昨年師走の「経済工作会議」で習近平国家主席が、次の注意をしたのだ。「住宅とは人間が住むものである」と。
 究極的に中国の債務は30兆ドル(約3376兆円)とされ、銀行の不良債権問題が浮上する。
 人民元の大下落は時間の問題である。
 「上に政策あれば、下に対策あり」というのが中国人の特性だから、庶民が何をしているかをみれば次が読める。
 人民元暴落を見越して、昨年までは海外の不動産「爆買い」を続け、外貨が規制されると人民元で購入できるトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」や、スイスの高級腕時計「ロレックス」、仮想通貨の一種「ビットコイン」、「金塊」買いに狂奔している。
 大混乱は必至である。

補足、感想など

 中国の債務は一説によると9900兆円あるそうな。
 もう、途方もない数字である。

 ちょいと、古いのだけど2015/12月頃の書き込みを転記しよう。
 今の中国への対応の核心部分を言い当てているのかもしれない。

 --ここから--

◇中国経済がヤバイから、支えるためにこんな事をしてる…
 SDR入りのニュースが流れてるのに、上海市場は下落を政府が買い支えてる状態

◇逆、逆!
 IMFは欧州利権。欧州人が中国に甘くない。
 人民元が世界通貨となるということは、欧州による「世界基準」を中国に押し付け、中国を世界に「再編成」させるということ。
 今回のことをアメリカや日本が通したのは今、実質崩壊しつつある中国を解体し再編成するため

これが罠だってことに気づいてる奴は少ない。
 中国の人民元を変動相場制に移行させることに等しい。
 次は、中国の過剰債務整理で国営企業を売却させる。着実に誘導して政府と経済を切り離していってる。

◇馬鹿だな。
 まず中国が来年の10月に国際通貨になることになりましたとぶち上げる。
 そしてこれから10カ月に渡って中国をいたぶるんだろうが。
 「中国くん、国際通貨は変動為替にしなきゃいけないんだよ。」
 「中国くん、国際通貨になるならGDPをきちんと計算しよっか?」
 「中国くん、あのさ、国際通貨になるなら軍事的緊張はよくないんだよ。」
 「中国くん、それでね・・・・」
 「中国くん、それからね・・・・・」
 「中国くん・・・・・」「中国くん・・・・」
 中国「うわああああああああああああああああああ
 残念ながら中国の元のSDR採用は延期となりましたってシナリオと見た。

その通り。
 国際通貨になるということは、国家の透明性を求められるということ。要は中国共産党の透明性ということになる。 現状ではほぼ無理。
 (ドル建ての債務を人民元で返済、これが一番の目的と思われるが…)

◇なんか、中国共産党の連中は、これでドル債務を人民元で支払うことができるって、ホルホルしてるような気がする…

◇中国の思惑としては、元をドルやユーロの代わりとして使える通貨にすること。
 つまり、中国の企業が抱えるドル債務を人民元で支払い可能にするってことなのか?
 そんで、欧米の思惑としては、自分達が抱える人民元を無制限にドルやユーロに交換可能な通貨にしたいってことなのかぁ?

人民元がSDRになればドル債務を人民元で返済可能になるって 中国首脳部がイギリスあたりに信じ込まされてんじゃないの?
 それで、人民元がドルと交換しやすくなったスキを突いて、欧州勢が貸し込んだ債権をドルに替えて回収しようとしてるとしか思えないんだけど…

これはその通りでしょ。
 SDRに組み込まれたことで中国のドル債務の不履行はほぼ無くなった。
 中国に投資していたアメリカ人にとってもこれは利がある話。
 中国はリーマンショック以降ずっと新興国にもSDRの引出し権を与えて欲しいと訴えていたから、 その念願を最高の形で実現することになる。 引き換えに通貨安誘導が事実上不可能※になる。

 ※SDR通貨バスケットに組み込まれたことで元を安値に誘導したところで、 同じ通貨バスケットに属するUSD、ユーロ、ポンド、円も連動して下がってしまうから意味が無い。

◇人民元がSDRに成ったわけじゃなくて、来年の秋にSDRに成る予定で SDRに成るにあたって色々なことがIMFから要求されるわけでしょう?
 その中で、もっと容易にドルと交換できるようにすることも要求されるわけだし。
 そうなったら、今のドルペック制だと金庫の中のドルが空っぽになるまで ドル交換が続いて、人民元とドルの交換停止を宣言せざるを得ない状況に追い込まれる可能性がある。

 かといって、共産党の管理から離れて市場の意思で値段が決まる変動相場制は、認めたくはないだろうし…(来年10月まで中国持つのかな?)

◇一番肝心な来年10月1日から認めるという文言が削除してあるからな。
 これは来年の10月1日までに中国はデタラメ直せよという事。

元が国際通貨になっただけで喜んでるやつバカなの?
 今までの中国の為替操作のようなデタラメなことができないということだ?
 為替市場の審判受けて良いことも悪いことも中国経済にもろに影響するってことだぞ?w

IMF「来年の10月までに変動相場制にしてね~ あと経済指標の捏造は許しません、できないならこの話ナシで・・・」
 中国オワタ・・・
 変動相場制になれば通貨危機、主要通貨の話がおジャンになれば信用ガタ落ちで、同じく中国は沈む。
 IMF・・・相変わらずエゲつないわー  まさしくハゲタカじゃー

12月に米国利上げ、巨額のドル建て債の償還と株価維持のための米国債売り等、今後どうなるんでしょうねえ
 来年の10月まで穏やかに過ごせるとは思えない

◇間に合うのかな...AIIBSDRとあの手この手で延命政策。ドルが凄い勢いで枯渇してるのだけは分かる。

◇これから1年来年の正式採用までに自由相場に移行出来るかどうかだ
 それを拒めばSDRから出たルーブルみたいになる
 やれば売り浴びせかデフレは確実
 今日既に人民元にもコモデティにもチャート(特に金融商品の債権の紙切れ)の価格見とけよ
 新興国道連れ必至だぞ~

◇金男ですら1兆円以上の資金を回収、 外貨準備額も減る一方 米国債も日本の方が多くなった 欧米金融機関も軒並み撤退回収
 
◇元安・ドル高・利上げで更にドル高・で、ドル建て債償還
 さあ耐えられるかな?
 (中国経済を成長させたこと自体が最初から策略だったというオチ)

今回の件はアメリカさんが「しめしめ」と仕掛けた罠だと思うけど。
 日本のプラザ合意の時みたく外圧で市場開放出来なかったが、この中国政府のプライドをくすぐる方法なら中国政府は乗らざるを得ない訳で。
 為替操作や介入出来なくなるし、中国政府は本当に大丈夫なのかね?
 まぁ、人民元買わなきゃ大暴落の影響も受けないしね。
 資産をリスクの高い人民元で保有するお人よしなんて日本人くらい

◇おまえら、アホ過ぎる。
 中国の現状を分析すると
 AIIB → バスは止まったまま半年放置状態
 南シナの人工島 → 米軍が睨み効かせたらなんもできなくなった
 中国経済 → インチキGDPで絶賛偽装中
 中国金融 → シャドーバンキングの数百兆円の負債は手つかずのまま
 中国製造業 → 外国企業が工場をタダ同然の捨て値で売却して撤退

 で、SDRってのは元を決済に使えるようにするってこと。つまり中国資産をどんどんドルやユーロや円に変換できるようになるってこと。
 SDRは中国の国力が素晴らしいと認めたのではなく、最後に搾り取るための搾乳機の役目だ。  

見当違いも甚だしい。
 欧州が肥え太った豚のような中国を解体するという話だ、これは。
 中国を肥え太らせたのは外資。欧米日だ。
 アメリカの金融兵器であるGSBRICsを持ち上げ、どの豚が一番太るか競争したわけだ。

 これは第二の阿片戦争。
 欧州がなぜAIIBにいち早く参加表明したのか?
 IMFがなぜ人民元をSDRに組み込むと言い出し、アメリカや日本がそれをスンナリ通したのか?中国のロビー活動とか報道されているが、欧州人は甘く無いぞ。

 豚の解体で、「不要なもの」は取り除かれ、上等な肉が選ばれる。
 そしてまた外資からの投資で「新生」中国はピカピカにされ新たな養豚場となっていく。

◇どいつもこいつもわかってないな
 これは日本にとって最大のチャンス

 --ここまで--

 恐ろしい話ではある。
 最近の、ヘッジファンドと中国との人民元の売り買いをみてみよう。
 茶色が、ヘッジファンドの売り、緑色が中国人民銀行の買い。