▲オレはなにも知らないよ、関係ないよ—とアメリカは言っているのだ。
「理解」などと言う言葉を不用意に使うなよ。
アメリカと中国との関係を考えてみよ。
どうも。
中曽根さん(息子さんの方ね)は、頭のキレがもう二つだなぁ。
日-米-中 という関係の中で、アメリカは微妙なバランスをとりながらやっているのだ。
アメリカが「理解した」という風にとられると困るのは、アメリカ自身であろう。
ここは、中曽根さんはもっと別の言葉を使うべきだ。
例えば、日本の行動を否定的にはとらない—とか。
こういう場合、日本の国民がどう考えるか—というより、聞いている中国人がどう受け取るか--を考えよ。
別に、中国人に対して遠慮している---とかではない。
アメリカと中国の関係を刺激しないような—そんな言い方があるだろう--と言っているのだ。
以下、新聞から抜粋。
日米国会議員連盟(会長・中曽根弘文元外相)は、訪米日程を終え、記者会見した。
中曽根氏は米国の政府高官らとの会合で、昨年末の安倍首相の靖国神社参拝について「理解を得られた」との
認識を示した。
塩崎氏はオバマ米大統領の訪日は「予定通り4月の印象を受けた」と語った。
議連は自民党から中曽根、塩崎、小坂憲次が参加。
首相の参拝に際して出した談話を渡して米議員や政府高官らに説明した。
マケイン上院議員は韓国の議員に「どんなに激しい戦闘をしてもその傷口を癒やす
ときがくる」と述べたことを明かした。
アーミテージ元国務副長官は首相参拝に関して「もう終わったことだ」と表明。
日中韓3カ国の自主的な対話による関係改善に期待を示した。
塩崎氏は中国の崔天凱駐米大使が首相参拝を「好戦的だ」と寄稿したことに関して
「全く的外れだ」と非難した。
議連との会合には議会から共和党のマケイン、マコウスキー、エイヨットの各上院議員、民主党のカストロ、ハナブサ両下院議員らが、
政府側からはラッセル国務次官補(東アジア・太平洋担当)、元高官ではキャンベル前国務次官補らが出席した。
▲補足、感想など
アメリカの姿勢は明白だ。
日米の安保条約を堅持しつつ、中国ともうまくやっていきたい—と考えているということだ。
だから。
安倍さんの靖国神社参拝がどうたらなんぞ、どうでもいいのだ。
ただ、日本と中国が争うことで、アメリカに被害が及ぶことを恐れているのだ。
新任のケリー国務長官が軽率に「失望した」などというコメントを出して、日本人の多くが反発し、安保条約ももういらない—とかいう意見がでて、これではというので、アメリカは「知らぬ存ぜぬ」というところに帰っていったのだ。
まぁ、一番、妥当というか、日米中のバランスの中で、一番まともな対応であろう。
日本からアメリカへの説明たって、「安倍さんの選挙前の公約だから参拝しただけです」--と言っただけであろう。
説明もへったくれもあるものか。
日本人からすると当たり前の行動ではないか。
ただ。
冒頭でふれたように、中曽根さんは記者会見での言葉は慎重でなければなるまい。
アメリカは別に理解したのではない。オレ関係ないよ—と言っているだけだ。
アーミテージさんの言葉が、それを一番裏付けている。
中曽根さんは、中国人からみたとき、アメリカの立場が悪くならないように—考えて言葉を選ぶべきだ。
もう一度大切なことを繰り返そう。
安倍さんの靖国神社参拝に対して、アメリカは「理解」したのではない。「オレしらないよ、オレ関係ないよ」と言っているだけだ。