▲おそらく、日本のアニメの売上で、最高金額であろう。ジブリより売れたということになる。
筆者は、このアニメを見ている。
扱う内容は、神社であり、巫女であり、口噛み酒(くちかみざけ)であり、巫女舞と—どこどこまでも、日本風だ。あぁ、組紐もあったな。
逆に言えば、こんな内容でどうして世界でヒットするのかなぁ。
むしろ、その部分に「なにがあるのだろう?」と思わないか。
まず、文章から抜粋。
『君の名は。』は今週末、世界最大の映画市場を持つ2つの国、アメリカとカナダの劇場で公開された。
世界的に遅れての劇場公開になったにもかかわらず、
既に『君の名は。』は世界的に大ヒットとなっており、その興行収入は、3億2,870万ドル(約365億2千万円)を突破している。
ほとんどのアニメの成功は、音楽やゲーム業界のように売れた単位で測定されているため、この興行収入はアニメファンの想像を絶する数字である。
▲補足、感想など
この上の記事について、書込みがあった。まず、それをご紹介したい。その後、筆者なりの説明を試みたい。
--ここから--
・↑それでも、「君の名は。」が爆発的ヒットでほとんどのアニメ映画や漫画・アニメ原作映画の超越したのは間違いないから凄いものは凄いと素直に認めるべき
・最近のアニメ映画はハリウッドを超越してきてるな
・この映画は正直言って実に壮大だった。偉大なアニメーションであることは確か。それだけで、「君の名は。」には大きな価値があるといえる。
だけど、全体的にプロットが非常に弱かった印象は否めないね。
・↑俺はプロットが弱かったとまでは言わないし、アニメーションは息を呑むほど凄かったよ。
俺はみんなが劇場でこれを観たほうがいいって言ってることには完全に同意だね。
・↑まあ、確かにジブリなんかの映画に比べるとプロットの印象は弱い感じはするね。一見、アニメーションや映像美が凄いってなるけど、何かの影響を及ぼすほどではないんだよね
・↑基本的なプロットと映画そのもののコンセプトは、日本文化と神道の教えに大きく関係しているんだ。
これらの概念を理解していないと、プロットの中核となる内容を理解するのは難しいだろうね。
タイムスリップのコンセプトや結び(musubi)と呼ばれるものと同じようにね。
これは日本独自の概念である「縁(en)」というものに当たるから、馴染みのない外国人には分かりづらいところもあるかもしれない。
・この映画は完璧じゃなかったかもしれないけど、俺はこれを劇場で観れてすごく幸せだった。
それは本当に豪華だったし、めちゃくちゃ圧倒されたよ。俺はこの映画が今後どれだけ上り詰めるのか楽しみにしてるよ。
・この映画に欠陥がないわけではないし、いくつかの要素で不満もないこともなかったけど、それでもまだ、この映画が優れたアニメ映画であることは間違いない。
昨今のアニメ業界は、萌えやらハーレムやらのプロット、キャラクター、ファンサービスに尽力しがちだから、ぶっちゃけその手のアニメにはウンザリしてる。
だけどそれは、そういうのを望む一部のアニメファンたちのせいでもあるんだ。
そしてそういったヤツらに限って、「君の名は。」みたいな真っ当な映画を質の高いアニメがなくなったとか言って文句ばかり言いやがるんだ。
・何かと文句ばっか言ってるヤツがいるけど、興行収入で成功したってことは、それだけ期待して「君の名は。」を劇場に観に行ってるヤツがいるってことだから、負け惜しみみたいで見っともないぞ
・すげぇな……この映画でこれだけ注目を浴びてるんだ。もし「聲の形」が海外で公開されたら、どうなるんだろう……
・↑俺的には「聲の形」のほうに期待してるんだけどね。だけど、「君の名は。」は「聲の形」より大成功してるからねぇ
・俺って典型的ボーイ・ミーツ・ガールものって、あんま好きじゃないんだけど、「君の名は。」のストーリーとプロットは好きだったよ
・「君の名は。」を観て泣いたのは俺だけか……
・すっげぇ!!マジですごすぎだろ!
o_oやはり劇場で観るべきか
・↑たしかに「君の名は。」は良くできた映画だよ。だけど……うぅん、俺から言えることは……見終わったあとに強い印象が残らなかったんだよね……
宮崎映画によく見られる教示的な要素というか、考えさせられるような部分が唯一不足してたかなって思ったよ。
・↑俺にはかなり深い印象が残ったけどな。映画ってのは人それぞれの趣向で捉え方が変わるもんさ
・個人的には「千と千尋の神隠し」より「君の名は。」が好きだった
・海外への売り込み方が「千と千尋の神隠し」が公開された当時とは比べ物ならないほど改善されてるからな。間違いなく「千と千尋の神隠し」のほうが数倍優れている
・ぜったい比較しなきゃダメなん?みんな両方とも素晴らしかったでいいじゃないか……俺は本当に両方とも良い作品だと思ったぞ
・「千と千尋の神隠し」が公開されたとき、現在のチケット価格と比較して、当時のチケット価格はいくらだったんだ?
当時の彼らは現在のようにネットを用いて映画をプロモートしたのか?
2001年、当時に「君の名は。」に引けを取らない宣伝方法があったか?
言い訳に聞こえるかもしれないが、「君の名は。」が「千と千尋の神隠し」を興行収入で打ち負かしたとしても、それが「君の名は。」のほうが優れているということになるとは、到底思えない。
独創的なストーリーは他に類がなく、「千と千尋の神隠し」は公開から16年たった今でも楽しく鑑賞できる本当に素晴らしい映画なんだ。
そして、それを証明する理由に、「千と千尋の神隠し」は日本で、そして世界で、数々の賞を獲得しているじゃないか。
お金は判断基準にならないよ
当時と16年後の現在の経済状況はあまりに違いすぎるからね
・「千と千尋の神隠し」がそこまで偉大な映画だって思ってないのは僕だけみたいだね。僕は「千と千尋の神隠し」より、「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」のほうが大好きだったしね
・ここのライターは英語ができないのか?
世界で最も高い興行収入を叩き出したからって、それが最高に優れているアニメ映画だっておかしいだろwww
・アニメファンとして、こうしてアニメ映画が成功してくれるのは素直にうれしいよ。
多くの人が10年後にはアニメの時代は終わってるなんていうが、「君の名は。」の成功はアニメ業界に希望を与えてくれたんだ
--ここまで--
う~ん。
この10年ぐらいで、世界の人達が「日本人化」した—とでも言えばいいのかな。
新海監督も、宮崎さんと同じで、自分の作品の顧客として想定しているのは、「日本人」だけであろう。
本当に深いところまで理解してくれるのは、日本人だけだ—と感じているのだろう。
そういう日本人向けの「ガラパゴス」アニメが、世界でヒットする理由といえば、上でふれたように、「日本人化」した外国人が増加した—ということを意味しているのだ。
なるほどなぁ。
日本食・日本酒のようなものを輸出することが容易となるということを意味しているのだろうな。