▲どこらに核心があるのかな。
卑近な例でも見てみようか。
中国人が盛んに漢服の復活を叫んでいる。
日本の和服を含めた伝統的な衣装が現在もなお、日本人が使い続けていることに刺激されたものだ。
でも。
そもそも、漢服なんて、いつまで使っていたのだ?
歴史では確かにあったのだろうが、「細々とでも使い続けて」いないと、もう、どんなものだったか、どう作っていたのかさえ、分からなくなるのだ。
「技術というものは、使い続けなければ、雲散霧消してしまう」。
原発の製造技術も同じだ。
作り続けなければ、技術が失われる。作り続けなければ、技術者がいなくなるのだ。
なにか、一旦、事故が起きるとその被害が甚大なため、びびる人が多いが、それでも、現在のところ、原発に代替できるエネルギー発生装置としては、「海流発電」しかない。
海流発電が、実用化されるためには、もう、数十年という歳月が必要だ。
日本では、海流発電が実用化され、原発に代替できるようになる前に、現在、稼働している原発の耐用年数がきてしまう。
だから。
その時点で、原発を新設しなければならない。
そのためには、「原発建設・製造技術」を残していかなければならない。技術者を残していかなければならない。
これからも原発を作りつづけるには、日本ではダメでも、英国でつくる---というなら、その建設をどうしても「やらなくては技術が失われる・技術者がいなくなってしまう」のだ。
このあたりのことを「直視」して頂きたい。
以下、新聞から抜粋。
2017/09/05(火)
日立製作所がイギリスに建設予定の原発について、日本政府は銀行が日立に融資する資金を全額補償する方向で検討している。
日立の子会社が受注したイギリスの原発2基の事業費は2兆円に上ります。
関係者によりますと、日本政府は、政府系金融機関を通じた支援に加え、メガバンクが融資する数千億円について、全額を補償する方向で検討を始めた。
年末には決定したい考えです。
しかし、海外の原発建設は、東芝が6500億円の損失を出すなど費用が膨らむリスクがあり、関係者による非公式協議では補償を疑問視する声も上がっている。
世耕経済産業大臣:「(政府として)何らかの方針を決定したという事実はありません」「(Q.国民の負担につながるものでは?)仮定の質問への答えは控えさせて頂く」
▲補足、感想など
表に出すほど、詰めていないということかな。
でも。
冒頭でふれたように、現在時点で、原発に代替しうるだけのエネルギー発生装置は存在しない。
可能性があるのは、海流発電だけだ。
海流発電が実用化される前に、現在、日本で稼働している原発は、すべて耐用年数が切れてしまう。
その時点までに原発の新設を計画するしかない。
それまで、「原発製造技術を残していく」「原発製造技術者を残していく」ということを考えなければならない。
今、英国で原発を日立が作るというなら、どうしても、その工事を「やりとげなければならない」のだ。
だから、日本政府が、バックアップする---ということなのだ。
日本という国は、他国にエネルギー源を委ねることはできない。
国家の安全を脅かされるからだ。
上の記事に対して、書込みがあった。ご紹介して、日本人の考えからをみよう。
--ここから--
3
そんなんダメ
4
これはメイちゃんGJだね
10
こんなもん表にでたら補償するわけないやけ
12
それで日本来てたのか
35
盗税ダメ絶対
49
国民の税金がww
89
日立は絶対に潰せないんだよ。
東芝ごときとはワケが違うそれこそ国防に関わるからな
102
どーゆーことだってばよ
113近い将来核武装するんだから原発事業は維持しなきゃ
119これはODAより酷い
150あれ?イギリスは中国に原発頼んでなかったっけ
211こんなのビジネスじゃねえだろ。年間、数兆円のメンテ料もらっても採算とれんわ
--ここまで--
採算がどうたら—という話ではない。
核心は、原発技術の維持、原発技術者の維持---と考えた方が真っ当だろう。
そして、「従来より安全な原発」を造れるのは、「日本人だけ」だ。