▲まず。
日本においては以前として、原発に代替できるだけの新エネルギー源が見つかっていない。
多少とも有望なものは、海流発電と地熱発電であろう。
しかし、この海流発電を実際に実用化し、それなりの電気の供給量を満たすには、もう、数十年という歳月が必要だ。
そして、大事なことは、海流発電等で供給量を満たす前に現在稼働している原発の耐用年数が切れてしまう。
その事実を直視してほしい。
だから。
どうしても、原発の新設・増設が必要なのだ。
日本政府が、日立などの原発事業、原発の技術者を残そうと必死となっているのは、そのためだ。
以下、新聞から抜粋。
原発の新増設必要=政策議論に期待-勝野電事連会長
電気事業連合会の勝野哲会長(中部電力社長)は記者会見で、原発について
「足元の再稼働のみならず中長期的には新増設・リプレース(建て替え)が必要になる」と語った。
「資源に乏しいわが国で原発の果たす役割は大変大きい」と強調。
エネルギー基本計画の見直しなど、
経済産業省が進めている中長期の政策議論で、新増設の必要性が検討されることに期待を示した。
勝野会長は、「安全の確保、技術、人材基盤を維持する観点からも将来にわたって
原発を一定規模確保することが必要だ」とも訴えた。
▲補足、感想など
数日前、アメリカのフロリダをハリケーンイルマが襲来した。
最低気圧915ヘクトパスカル、最大風速82m/秒 であった。
空気中の炭酸ガス濃度が高くなると、気象が激しく振れる—というのは、昔から知られていた。
そもそも、原発が推進されてきた理由の一つとして、空気中の炭酸ガス濃度をこれ以上、上げないというのが、その目的の一つであったはずだ。
2011年の福島原発の事故いらい、原発事故の恐怖のみ強調され、本来の目的を誰も言わなくなったようだ。
しかし。
冒頭でふれたように、原発に代替するエネルギー源が実用化され、実際に電気が供給される前に、現在の原発は、使えなくなるのだ。
それを考えれば、原発の新設・増設がやむを得まい。
日本の原発メーカーである、日立、三菱、東芝をなんとか残そうとしているのは、そのあたりへの見通しだ。
また、原子力という手段は、ポテンシャルの高いものなのだ。
より安全な、より効率的な原発を生み出すのは、「日本人の手」によってであろう。
それを踏まえて。
--ここから--
「原子力白書」が復活 「適切な原子力利用は必要」
2017/09/15
政府の原子力委員会は、福島第一原発の事故以降は発行していなかった「原子力白書」を7年ぶりに復活させ、「適切な原子力利用は必要」との見解を示しました。
内閣府原子力委員会・岡芳明委員長:「国民が原子力を考える材料として非常に重要だ」
原子力委員会は14日、「国民への説明責任を果たすため」として、原発事故の後の政府の取り組みを整理した「2016年版・原子力白書」をまとめました。
前回まで「原子力の推進」を強調してきましたが、事故の後に批判を受けて体制を見直し、今回は適切な原子力利用は必要としています。
この表現について、政府の担当者は「推進ではなく、中立的な立場だ」と説明しています。
--ここまで--
冒頭で、海流発電にふれた。
2011年に福島の事故いらい、実に6年という歳月が流れている。
6年という月日を要して、やっと、海流発電の実験機ができる程度なのだ。
どれだけ、代替エネルギー源を探すということが困難なことか理解できるであろう。
そのことは、逆に原子力の使い勝手の良さ、ポテンシャルの高さを際立たせている。
より安全な、より効率的な原発を、日本人の手で造ろう。生み出そう。