▲北朝鮮の金委員長は独裁者なのだ。
実務者協議なんてものに意味があるとは思えない。
非核化も、北朝鮮の運命も、すべては北朝鮮、金委員長の胸先三寸の世界なのだ。
独裁者は、詰んで詰んで詰んでどうにもならない状態でないと、「決断」できない。
以下、新聞から抜粋。
6月12日に予定する米朝首脳会談が2週間後に迫るなか、米朝の実務者協議が本格化。
非核化の時期や北朝鮮の体制保証のあり方、核弾頭の国外搬出方法などを議題にどこまで一致点を見いだせるかが会談の行方を左右する。
ただ、米政府内には「時間切れ」による会談見送りを予想する向きも出ている。
実務者協議は南北軍事境界線にある板門店の「統一閣」で29日まで開かれる見通し。
非核化を巡る米朝の実務者協議は初めて。
これまでは韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長による2度の南北首脳会談や、ポンペオ米国務長官の2度の訪朝など高い政治レベルでの協議が中心だった。
「非核化」の必要性など総論では一致するものの、工程表や検証方法など実務者協議で各論をどこまで詰められるかが、今後の米朝会談の実現やその後の合意内容を占うことになる。
米国側の代表団を率いるのはソン・キム元駐韓大使(現駐フィリピン大使)。
国家安全保障会議 (NSC)のフッカー朝鮮部長や、ポンペオ国務長官による21回目の訪朝に同行したシュライバー国防次官補も参加する。
キム氏は国務省の朝鮮部長や北朝鮮担当特別代表などを歴任、ブッシュ政権で6力国協議の首席代表を務めた。
2005年に同協議で北朝鮮の核放棄を盛った共同声明をまとめた際の米代表団メンバーで、核問題に通じた専門家の一人だ。
北朝鮮側は対米交渉に長く携わってきた崔善姫外務次官が参加する。
完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)に言及したペンス米副大統領を談話で批判し、トランプ大統領からの怒りを買った人物だ。
崔氏は03年から08年まで6力国協議に出席した北朝鮮首席代表の通訳を務めた。
崔永林元首相の娘とされ「上司より偉い通訳」ともいわれた。
ソン・キム氏とは6力国協議のころから旧知の仲だが、16年に北京で開かれた国際会議では、非難の応酬を繰り広げる場面もあったという。
協議では米朝会談の実現に向け、米国が唱える短期間の「完全な非核化」と、北朝鮮が主張する段階的な「朝鮮半島の非核化」の認識の差を埋める必要がある。
米側は国際原子力機関(IAEA)による査察受け入れや、核関連施設の公開、核弾頭の搬出などに北朝鮮が応じない限り、首脳会談の環境は整っていないとの立場をとる。
一方、北朝鮮側の条件は、金委員長が26日の南北首脳会談で不安を吐露した「体制保証」を担保することだ。
朝鮮戦争の終戦宣言といった政治的な宣言にとどまらず、実質的に米国との敵対関係を終息させる措置を求めるとみられる。
並行して開くシンガポールでの実務者協議では、会談日程や儀典、警護態勢などを話し合う事務的な協議が行われる見逼し。
米側はレーガン、ブッシュ父・子の各政権でホワイトハウスに勤務したベテラン、ヘイギン大統領次席補佐官が出席。
北朝鮮側は金委員長の「執事」と呼ばれるキム・チャンソン国務委員会部長が28日夜にシンガポール入りするとみられている。
関係国の動きも活発だ。
韓国政府は6月12日の米朝首脳会談の直後に、米南北3力国による首脳会談を開く検討に入った。
米朝が非核化をめぐって何らかの合意に至った場合、朝鮮戦争の終戦を3首脳が宣言することを想定している
▲補足、感想など
金委員長は、ほぼ詰んでいると言って過言ではあるまい。
で。
後は、どう決断するか---だけだ。
日本の動きをみてみよう。
--ここから--
安倍晋三首相は28日、トランプ米大統領と電話で協議し、6月12日のシンガポールでの開催で調整が進む米朝首脳会談の前に、日米首脳会談を開くことで一致。
北朝鮮の非核化実現に向けて「米朝首脳会談が意義あるものとなるように協力していく」との方針も確認した。
首相は日本人拉致問題について「解決が絶対に必要だ」と伝え、改めて協力を要請した。
両首脳は6月8日からカナダで開く主要国首脳会議(シャルルボワ・サミット)で会談する見通し。
日本政府内にはサミット前後に首相が訪米する構想もある。
北朝鮮情勢を巡る緊密な連携をアピールする狙いだ。
首相は電話協議後、首相公邸前で、米朝首脳会談に向けて「認識を共有し、共通の方針のもと」で協力していくと強調した。
日米両首脳は北朝鮮に「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)」を求めていく考えだ。
拉致問題では、首相は28日に拉致被害者家族と面会したことをトランプ氏に伝え、米朝首脳会談でも拉致問題を取り上げるよう求めた。
--ここまで--
結局、この米朝会談って、米日朝の会談なのだな。
そして、会談という名称になっているが、米日からの提案を金委員長が受け入れるかどうか—それだけのことだろうな。
受け入れなければ、軍事行動にでる—とトランプ大統領は、決断しているのだろう。