2020年2月5日水曜日

宰領 隠蔽捜査5 今野敏著 平成28年3月刊 新潮文庫 感想



竜崎という主人公の切れ味はいいのだが、どうも、最後のどんでん返しの部分が筆者には、絵空事のような感じがした。
 例によって、アマゾンの書評を転記したい。
 なお、アマゾンでは5/5 が多かった。

 -ここから-

内容は文句なく星5つです。
私は、1度読んでもすぐ忘れてしまう方なので、しばらくして読みなおしても、また同じように面白いです。
大好きなシリーズなので、単行本で買うことも、kindleで買いなおすこともあります。
だから、どちらで読んだのかごっちゃになってしまう。
amazonでは、購入したものは、注文済みの表示が出ます。出版社や、書籍の形式が変わったならしょうがないとも思えますが、kindleで買ったものに関しては、そういった場合でも注文済みの表示をいれてほしい。それか、何も表示しないでほしいです。まったく表示がないなら、自分で確認しようと思いますが、シリーズで、注文済みの表示があるものと、ないものがあれば、それを信じてしまうので。


シリーズを重ねるごとに十分に主人公のキャラクターが確立されてきた。ストーリー展開も安定しており面白かった。今回警視庁と隣県の県警との関係について知識を深めることができた。ただこの手の話は、ドラマ相棒の杉下警部と同じように主人公の推理がやたら高次元でやり過ぎ感が出てしまう恐れがある。今回幼馴染の警視庁刑事部長との実力差がこれまで以上に広がった場面が多くみられた。


前作を読んでからいつ続きがでるのだろうと楽しみにしていました。
今作も期待を裏切らない面白さです。
管内で発生した殺人事件+誘拐事件の容疑者が神奈川に潜伏してることをつきとめ、神奈川県警と合同捜査をすることになり、神奈川の前線本部に乗り込むハメになった竜崎。そこで、たたき上げの捜査一課長や、御しづらい県警刑事部長と円滑に捜査が進むよう気を回すという展開。
やはりというか、手柄は警視庁か神奈川県警かでもめる展開だったり両者の連携がうまくいかなかったりで竜崎の気苦労が絶えない。おりしも長男は東大受験当日でしかも熱発というトラブルも。毎回家族がからむこの展開も健在。警察官であることに誇りをもち、自分の信念を貫き通す姿勢に、最初は煙たがっていた周囲の人間も、事件が終わる頃には・・・
こんなふうにまっすぐに仕事ができる人間になりたい、サラリーマンなら誰でも思うのではないでしょうか?個人的には毎日の仕事に疲れている人たちに是非読んでもらいたいシリーズです。


誘拐事件を取り扱っており、全編を通してスピード感あふれる展開で、大森署と横須賀署の2現場の書き分けも上手に処理しています
物語の導入と犯人逮捕後の展開が些か荒っぽいのと、息子の大学受験の件が本筋に絡んでいない(ハッキリ言って邪魔なお話)ので、☆ひとつ減点


今野敏の隠蔽捜査のシリーズが好きで続編を心待ちにしていました。竜崎と伊丹の性格の違いが一つの読みどころになっていると思います。本書の中で「降格されるとふつうは警察を辞める」という件があるのです。世の中に疎いのでちょっとびっくりしました。でも竜崎は降格されてから人間味が広がって人格に幅が広がっていくところも、二つ目の読みどころです。とにかく、面白かったのでおすすめです。


国会議員の誘拐に対する竜崎の活躍が書かれていて、最後にどんでん返しも用意されている。楽しめた。


国会議員の誘拐に関しての捜査に、熱を出した息子の大学受験も絡んできて、竜崎を悩ませるが、最後には、両方とも、気持ちよく解決される。いつも通り、楽しめた。


今野敏の警察ものは面白い。役に立った


このシリーズの続編が出るのをいつも待ってる!
視点を変えれば、警察官僚も違って見えるし、書類に縛られる署長と言う位置に居るからこそ、現場に新風を吹き込める。元エリートならではの視点!他の警察小説では味わえない秀逸のシリーズ第5巻!


知り合いに勧められて読んだのが、今野敏さんの隠蔽捜査シリーズでした。
刑事ものはあまり読んだ事がありませんでしたが、このシリーズは読んでいくうちにどんどん面白みが出て、あっという間に読み終えてしまいました。今野敏さんの隠蔽捜査シリーズが発行されるのが待ち遠しくて届くのが楽しみでした。


いつもことながら、爽快です。楽しみました。
というのも、ディック・フランシスの競馬シリーズのように、主人公がストイックだから。
あれと違うのは、競馬シリーズには、マゾ的な、自己嗜虐の要素があるが、それがない。
国民性の問題でしょう。 楽しんで読みました。あとは いかに飽きさせないか、また
いかに、新味を出すかでしょう。 視点を変える方法もあると思いますし、また環境を変えるという方法もあると思います。 でも次回も期待していますよ。
こう言われる作家は少ないのでは?(笑い)

 -ここまで-

 上のように、アマゾンの書評では高評価だ。
 ただ、筆者は、竜崎という主人公の「切れ味の良さ」を余りに、意表を突くというものにすると、「絵空事」ぽくなるなぁと感じた。

 どこか、「常識の内」におさめておかなければ---と思う。