▲まず、原発ゼロありきではない。
まず、原発に代替するエネルギー源の開発ありき—だ。
なんどでも言いたい。
ドイツ人のような「頭デッカチ」の先の見えないスローガンをやめよ。
理屈ばかりが先行して、実体が見えない。
原発ゼロにするかどうかを判断するのが、2030年代頃だろう—というのが本当だ。
以下、新聞から抜粋。
政府が14日にもまとめる「革新的エネルギー・環境戦略」の原案がわかった。
将来の原子力発電の比率について、民主党の提言を踏まえ、「2030年代に原発稼働ゼロ社会を目指す」ことを掲げるとともに、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の実用化を事実上、断念する方針を盛り込む方向だ。
政府は12日、原案をもとに関係閣僚会議を開き、最終案の策定に向けた協議を行った。
原子力協定を結ぶ米国に政府関係者を派遣し、米国の反応を見極めたうえで最終決定する。
原案では、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、原発に依存しない社会の実現に向け、〈1〉(原発の)40年運転制限制を厳格に適用する〈2〉原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ再稼働する〈3〉原発の新設・増設は行わない――ことを基本原則とした。
もんじゅについては、使用済み核燃料から出る廃棄物を減らすための研究炉とした後に、廃炉とする方向で調整している。
▲感想、補足など
どう言えば分かるのかな。
じゃ、2030年代になった時、日本人が通常の生活をするためのエネルギー源は、原発以外のなになのか—示してみよ。
政府は答えられまい。
原発以外のなにか—だとしか言えまい。
この答え方こそ、技術系の人間の一番嫌う言い方だ。
こういう当てにもならない「空想のエネルギー源ができているだろう」式の発想で、日本という国単位での大きな方向性を決めることをやめよ。
先の大戦の初期、日本が南進作戦をとった理由をもう一度考えてみよ。
エネルギー源をどこに求めるか—という問題は、国家の命運すらも左右するような重大な問題なのだ。
なんどでも、大事なことを繰り返したい。
まず、原発ゼロありき—ではない。
まず、原発に代替するエネルギー源の開発ありき—だ。
だから、原発に代替するエネルギー源が実用化するまでは、現にある原発を稼働させ続けることが大切なのだ。
そして、2030年頃にうまく原発に代替するエネルギー源が実用化された段階で、じゃ、原発をゼロにしようか、または更に安全な原発を開発する方向へいこうか—と議論するというのが正しい原発に関する方向性であろう。
政府の言っていることは、文字通り非科学的な「空理空論」だ。
単なる頭デッカチ(ドイツ人のような)のヒステリックな対応だと糾弾されてしかるべきだ。