▲どこからエネルギーを得るか—という問題は、国という単位では、最重要な、国の命運を左右するような問題だ。
このブログでなんども触れた。
先の大戦の初め、日本が南進作戦を採用した理由が分からないのか。
石油の一滴は、血の一滴とかいっていなかったか。
現在でも、基本的に状況が変わったわけではない。
日本は、国の領土から石油がでる訳ではない。天然ガスがでる訳ではない。
電力については、多少とも大きな河川ではダムなどほぼ建設済みだ。
つまり、現在では拡大するエネルギー需要に供給が可能なのは主として原発、ついで火力発電のみなのだ。
未だに、原発に代替するエネルギー源の実用化は目処がついていない状況だ。
以下、新聞から抜粋。
原子力発電所の再稼働を認める判断を誰が行うのか、政府と原子力規制委員会の見解が分かれている。
政府は「再稼働は、規制委 が安全基準に基づいて判断するのがルール」(野田佳彦首相)と、規制委の役割だと主張。
規制委は「安全性は判断するが、再稼働の 判断はしない」(田中俊一委員長)との立場だ。
責任の押しつけ合いにも見える状況に、原発が立地する自治体からは戸惑いの声も 上がっている。
枝野幸男経済産業相は28日の記者会見で、「原発の安全性について(規制委の)ゴーサインが出て、自治体の理解が得られれば、 重要電源として活用する」と述べた。
安全性を地元自治体に説明するのは「電気事業者だ」という。
原子力規制委は来春までに原発の新しい安全基準を策定した上で、既存の原発の安全性を判断する。
しかし、田中委員長は 「私たちが再稼働の是非は判断しない」と説明し、規制委には原発の安全性を専門的に判断する権限しかないことを強調している。
今年7月の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働では、政府が関係閣僚会合で安全性や必要性を判断し、地元の了解もとりつけた。
枝野氏は28日の会見で「規制委が安全性を判断する以上、内閣の誰かが『この原発は安全だ』と説明することはできない」と述べた。
自民党などの「規制委は独立性の高い機関にすべきだ」との主張を受け、規制委が内閣から独立した「3条委員会」として19日に発足した経緯があるためだ。
北海道電力泊原発が立地する北海道の高橋はるみ知事は26日の記者会見で「規制委と政府が再稼働についてキャッチボールしている」と、戸惑いを隠さなかった。「原発の再稼働をどちらが判断するのか」などを今後、政府に確認していく考えだ。
▲補足、感想など
分かりきったことを—と思う。
これは野田首相が決断すべきことだ。
冒頭でふれたように、エネルギー問題は一国家の命運を賭けるほどの問題だ。
これこそ、国のリーダーである首相が決断すべきことだ。
当然、リスクはある。そのリスクを背負いこんでの決断ではないか。
首相とは、それだけ重い責任を負っているのだ。
なにをカンチガイしているのか。
日本のリーダー達の顔がアメリカとか中国などのリーダーよりも緩いというか、厳しさが足らないのは、まだ逃げよう—という気持ちがあるからなのだな。
首相には、逃げていくところなどどこにもない。
首相とは一国家の命運を左右する「ハンドル操作」を国民から付託されているのだ。
野田さんが決断すべき。